アメリカンフットボール観戦時の基礎知識
基礎知識について

 アメフトを見る際にどうしても覚えておかなくてはいけないことと、覚えておいた方が為になることの2つがあります。この項ではなるべく負担にならないように説明しておこうと思っています。覚えなくてはいけないことはどっちにしても覚えないといけないわけですから、最初にどうでもいいことから覚えていきましょう(私の覚え方です)。

 最初にアメフトのフィールドの大きさを覚えてもらおうと思いますが、その前にアメリカはメートル法とヤードポンド法という2つの計測法が同時にあります。私自身は人間の身体や生活に密着したヤードポンド法が好きで、日本も尺貫法を復活しないかなと思っていますが、アメリカでも一般生活ではヤードポンド法がいまだに幅を利かせています。

 アメフトのTV中継を見ていていつも困るのがこの単位の変換方法です。これに慣れるには思い切った割り切りが必要です。何も数学の問題を解くわけではないですから、大体を頭に入れればいいのです。

 まず長さはインチ、フィート、ヤードです。ゴルフをやる人はヤードには馴染んでいますね。細かいことは抜きにして「ヤードはメートルの9掛け」と覚えてください。つまり1ヤードは90センチ、40ヤードは4×9で36、36メートルと覚えるのです。インチも乱暴に4インチで10センチと覚えましょう。つまり1インチ2.5センチです。12インチで1フィートですから、1フィートは30センチです。簡単ですね。

 選手の体重はポンドで表示されます。私はこれはいままでよりもっと乱暴に2分の1で覚えています。つまり100ポンドは50キロ、200ポンドは100キロです。う〜んさすがにこれは乱暴です。正確には100ポンドは45キロ、200ポンドは90キロなのです。でもね、自分の彼女の体重ではないわけですから、10キロくらい違っても大した誤差ではないと私は思うのです。どうしても気になるなら、この相関関係を覚えておけばもう少し近く計算できると思います。因みに300ポンドは136キロです。

 最後は温度です。アメリカは「華氏(ファーレンハイト)」日本は「摂氏(セルシウス)」でこれは摂氏10度が華氏50度、摂氏20度が華氏68度、摂氏30度が華氏86度で、計算するよりこのまま覚えてしまいます。だから華氏90度といえば大体35度くらいで暑いよなぁ、と。そんな感じです。因みに摂氏マイナス20度で華氏マイナス4度。その場にいるわけではないから寒いということがわかればいいのではないでしょうか?

 これで単位に関するアレルギーはなくなったと思います。アレルギーとか何とかいっておいて何ですが、大体どれくらいなのか分かった方がよりリアル感がわくと思って上の説明をしましたが、一番いいのは覚えてしまうことです。だって皆さんは身長170センチ、体重70キロといえばどれくらいか何となくつかめるでしょう?そんなもんです。ただしどうしてももう少し正確に覚えたいという人のために(あまりに無責任と思われたくないので)換算表を乗せておきます。参考にしてください。


単位の換算

 こんなのを見ながらゲームは観戦できませんから、自分の身長と体重を換算してあとは暗記するのがいいと思いますよ。アメリカ流の「1/2」「1/4」など「分数による端数表現」の入出力にも、対応しています(入力は1/4単位、出力は1/8単位)。

長さ(フィート・インチ)

フィート インチ m cm
m cm フィート インチ
(インチ)

長さ(マイル)・速度(mph)

マイル(mph) km(km/h)
km(km/h) マイル(mph)
(マイル(mph))

重さ(ポンド・オンス)

ポンド オンス kg g
kg g ポンド オンス
(ポンド)
(オンス)

温度

度F 度C
度C 度F

フィールドとゴールポストとボール

 フィールドの大きさは長さ120ヤード、幅53.4ヤードです。上記の理由からいちいち換算はしません。下の図の一番左の線が「エンドライン」黄色いのは「ゴールポスト」そのとなりの線が「ゴールライン」でこの空間が「エンドゾーン」です。エンドゾーンは10ヤードあります。両側にエンドゾーンが10ヤードずつあるので、フィールドの長さは100ヤードという事になります。

 次に中央のフィールドのラインを紹介します。一番上は「サイドライン」です。フットボールではサイドライン、エンドラインはアウト・オブ・バウンズと見なされますから、踏んだら外になります。逆にタッチダウンは、ボールが少しでもゴールラインを越えれば認められます。

 フィールドには1ヤード毎に「ハッシュマーク」が引かれます。外側と内側に全部で4本ありますが、内側の2本を「インバウンズライン」と呼び、プレーを行う際はボールは必ずこの間に置かれます。もし上のサイドラインを超えてプレーがデッドになると上のインバウンズライン上にボールが置かれます(一番上のハッシュマーク上ではありませんよ)。これをしないとプレーがどちらかのサイドライン際から展開することが多くなり、プレーの選択が限られ、観客が見にくいなどの弊害があるからだと思われます。

 あとはフィールドの中心、2ヤード上にラインが引いてありますが、これはポイント・アフター・タッチダウンを行う際(キックでも、2ポイント・コンバージョンでも)ここにボールを置く位置です。


 ゴールポストはバーが地上10フィート、幅が18フィート6インチ、ポストの高さはバーから30フィートとそれぞれ決められています。ちなみに色は目立つように金色、ポストの先についているリボンは赤色で(下の図は間違い)幅4インチ、長さ42インチと決められています。こんなに細いものなのに、ゲームを観ているとよくぶつかります。ぶつける方が難しいのに。そしてボールが楕円形をしているためぶつかってからどちらに跳ねるのかが明暗を分けます。向こうに跳ねれば成功、手前に戻ってくれば失敗です。

 アメフトのゲームに使われるボールは表面がでこぼこした革を4枚張り合わせた楕円形をしています。雨の日用にゴムのボールを使う場合もありますが、NFLでは認められていないと思います。8本のレース(紐)で結ばれており、ここに指を引っかけることでボールを回転させながら遠くに投げることができるのです。

 サイズについては縦軸が10 7/8〜11 2/16インチ、横軸の直径が6.73〜6.85インチ、重さは13〜14オンス(これだけは換算しておきましょう、約397〜425グラム)です。ラクビーのボールとバレーボールが親戚だとして、アメフトのボールはバスケットのボールを楕円にしたような感じです。ラクビーのボールが結構面長なのに対し、アメフトのボールは割とずんぐりむっくりしています。ただしNFLのボールはパス攻撃をしやすくし、観客にアピールするように大学生が使っているものより1周り小さくできているそうです。


用語について

 現在のところこのページには「用語集」はありません。アメフトの用語は本当に多岐に渡り、しかも同じもの(や事)を違う言い方で何通りもしたりします。ですからこのページでは全体を通してちょっと複雑だなと思うことは文章の中で説明してありますし、何の説明もないところはそのまま素通りして「そういう言葉があるんだな」程度でよいと思います。もし、要望があったり、必要に迫られれば「用語集」作る準備はしていますので答えられると思います。その際はメールか掲示板でどうぞ。


ルールについて

 上と同様にルールの解説も今のところやりません。皆さん「アメフトはルールが分からない」といいますが、そんなに複雑なルールではないと思います。単に馴染んでいるかいないかの違いで、サッカーはルールがシンプルですが「オフサイド」について理解していない人は多いと思います。野球だって「インフィールドフライ」などのルールは知らないまま何十年も野球を見ている人は多いでしょう。NFLなどは毎年ルールが変わっていたりもしますし、たくさんゲームを見れば細かいルールについてはあとから覚えられます。

 実は私もルールブックは読んだことがなくて知らないルールがいっぱいあります。このページでは文中に随時ルールを盛り込んでいきますが、基本的なことについて少しだけ解説しておきます。

 それはルールには2種類あって「知らないとプレーができない必要事項」と「反則」です。例えば「選手は全員同じユニフォームを着なければいけない」などというのはそれを知っていないとゲームにさえでられません。でもそれを知らなくてもTV観戦にはさほど影響はありません。「クリッピング」という重要な反則があります。「選手に対して背後からタックルしてはいけない」というルールです。しかしほとんどの場合クリッピングをTV画面で確認するのは難しいです。

 ですからルールに関しては疑問に思ったら調べる。というスタンスがいいのではないかと思っています。もちろんルールブックを買ってきて先に全部読んでも結構ですが、TVでは主要な反則やルールについては説明してくれる傾向にあります。今の段階でそれらについて理解するよりも、プレー自体の仕組みを理解した方が楽しみは大きいと思います。

 とはいえ、そのうちルールについてもきっちり解説したいと思っています。


スーパーボウルについて

 アメフトとはどういう競技か?と聞かれた時に私は「勝つことが目的のスポーツだ」と答えることにしています。ヴィンス・ロンバルディという30年以上前の有名なヘッドコーチがこう言いました「勝利が全てなのではない、勝利こそが全てなのだ」分かったような、分からないような言葉ですが、ほかのスポーツも、もちろん勝つことは大切ですが、アメフトは特に勝たなければ意味がないとまで言い切っていいと思います。

 NFLでの勝ちとは何を意味するかというとそれは「スーパーボウル」に勝利することに他なりません。スーパーボウルに勝ちさえすれば、後は何でも良いのです。ディフェンス成績が最下位だろうと、シーズン中に1回もタッチダウンが取れなくても(そんなことは実際にはあり得ませんけどね)最後にスーパーボウルに勝ちさえすればいいのです。


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