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  愛知商工新聞
第166(2008年4月10日発行)
発行:愛知県商工団体連合会
〒456−0018 名古屋市熱田区新尾頭1丁目4番3号
Tel:(052)679-6911/Fax:(052)679-6912
目次
ターニングポイント〜春日井市高蔵寺で焼肉店を営む 鞍石 淳さん
3・13重税反対全国統一行動
会員が集い、引き揚げトラック追い払う!
「なくせ貧困!守ろうくらしと憲法」〜憲法とくらしを守る3・16春の大集会
伊藤國男さんを偲ぶ会 180名
商店街の発展と障害者の働く場シンポジウム
3月12日昼金山南口で安保破棄諸要求貫徹実行委員会が宣伝と署名行動
「その通り」「この署名はやらないかん」と消費税増税反対署名に62名が署名
全支部が1会員10筆の目標を達成
好きです商売〜出版とホームページ作成を営む「ちくさ出版」の阿部 良夫さん
Dr.Inouchi井内尚樹の腕まくり指南 第85回

熱帯魚販売とリサイクルショップ「パラダイス」

鞍石 淳さん
焼肉 団十郎
鞍石 淳(30歳)
春日井市白山町4−8−2
電話 0568-51-5003

今月のターニングポイントは、春日井市高蔵寺で焼肉店を営む 鞍石 淳さん(30歳、春日井民商会員)です。独立して四年が経ちます。飲食業との出会いや自営業者の魅力と苦労話を紹介します。


鞍石さんは、大学生の時にアルバイトでこの仕事を始めたのがきっかけでした。最初の頃は軽い気持ちでしたが、一生懸命働く姿をみていた店のオーナーは、鞍石さんに厨房や店の運営を任せ、数年で店長にしました。「料理、包丁の使い方、接客など様々な事を経験して、飲食業に大変興味を持ちました。その頃は雇われていたので、『自分ならもっとこうするのに・・』と思うことも多く、いつかは自分の店を持ちたいと思いました。」と話します。始めた頃は、フランチャイズやチェーン店などで焼肉店がつぎつぎとオープンしていて、店の売上げも常に右肩上がりでした。しかし、飲酒運転の規制強化やBSE問題などで五年ほど前から焼肉店にとっても影響のあるニュースが多くなりました。オーナーは鞍石さんに店を譲る話を持ちかけてきました。「店の経営状態は必ずしも良くなかったのですが、なんとか自分の力でこの店を再建してみよう」と思いました。

経営の大部分を任されてはいましたが、金銭面はオーナーが行っていたので、独立当初は大変苦労しました。


焼肉 団十郎

独立してまず考えたことは、常連客をたくさんつくることでした。メニューを見直し、証明書付の黒毛和牛を提供する一方、たくさんの量を食べたい人にオーストラリア産の牛肉もメニューに加えました。また、新鮮でなければ提供できないレバ刺しなども増やし、豊富なメニューにしました。また、アルコール類を安くして、焼肉居酒屋風にしてサラリーマンなどに利用してもらうようにしました。住宅街に近く家族づれのお客様が多いので、家族で楽しめるメニューも増やしました。「72席と席数も多いので、様々なニーズに応えられるようにしました。最近は飲酒運転の規制強化でお酒よりもご飯類のメニューを強化しています。」と話します。

売上を伸ばす努力をする一方で、少しでも経費を減らす工夫もしています。肉は良い物をブロックで買い、安価で提供できるようにして、肉以外の野菜などは、自分で仕入に行きます。「以前は、掃除を業者に頼んでいましたが、今は自分でやります。平日は夜だけの営業ですが、早いときは午前中から店に来ています。自分の店と思えばやる気も湧きます。」と楽しそうに話します。


焼肉 団十郎

独立して、家族の力も大きいと言います。「父はサラリーマンですが、自分が独立すると聞いて、色々と知恵を出してくれました。メニュー表や案内なども父親がつくってくれました。母親も店を手伝ってくれ、明るく元気な接客がお客様に好評で、お店の名物になっています。また、父親の知人の紹介で民商に入会し、申告の実務などたくさんの知恵をもらいました。」と話します。最近結婚して、お嫁さんも一緒に店をやっています。

「努力の甲斐あって、軌道に乗り始めてきました。たくさんの人に黒毛和牛の美味しい肉を味わってもらいたい。店を維持し発展させるために、勉強もして知恵も出して頑張っていきたい。」と抱負を語ってくれました。

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3・13重税反対全国統一行動

3・13重税反対全国統一行動

毎年恒例の「3.13重税反対統一行動」が県下26箇所で開催され、4500名以上が参加しました。

所得税控除の縮小や消費税の課税最低限の引き下げ、滞納者への徴税強化など、中小業者と国民への重税政策を続く中、参加者は「もうこれ以上は払えない。重税ノー」と怒りの声を上げました。(詳細は2面)

3・13重税反対全国統一行動は愛知県下で26カ所で実施され4900名が参加しました。

3月13日を中心に、『3.13重税反対全国統一行動』が愛知県下26カ所で開催され、各地の行動には中小業者をはじめ年金者、労働者、女性など177団体で4,500名以上が参加しました。

愛商連は、  団体と3.13重税反対全国統一行動愛知県実行委員会を開き、税務行政に対する意見を懇談し、名古屋国税局へ要請行動を行いました。


3・13重税反対全国統一行動   3・13重税反対全国統一行動

庶民大増税〜みんなが苦しむ

3・13重税反対全国統一行動

3.13重税反対全国統一行動愛知県実行委員会(太田義郎代表)は、愛商連、愛労連、年金者組合、名古屋市職労、保険医協会、愛知消団連などが参加して3月13日に産業貿易館で行いました。太田愛商連会長のあいさつのあと、懇談し「年金者にも税金がかるようになり大変、消費税増税反対の運動も力を入れ地域でみなさんと一緒にすすめるようにしたい」(年金者組合)「昨日は大手企業の賃金回答日でした。中小の組合はこれからが本番です。労働者派遣法の改訂で、シンポ、自治体キャラバンもやります」(愛労連)「家計簿調査をすすめ、負担増の実態を資料化し運動に、消費税増税反対につなげていきたい」(愛知消団連)などの発言がありました。その後、中区重税反対全国統一行動の行動に参加して中税務署までデモ行進し、名古屋国税局へ「要請書」を手渡し約1時間要請行動を行いました。この要請行動には、愛商連、愛労連、年金者組合、保険医協会の代表八名が参加しました。


たくさん集まり〜元気出た。

3・13重税反対全国統一行動

今年から春日井も一緒に行うことになった小牧・尾北・春日井地区集会には、県下で最大の550名が集まりました。小牧駅から庶民大増税反対や消費税増税反対を訴えながらデモ行進を行いました。集会では、民商をはじめ労働組合や年金者の代表が、税務行政に対する怒りを告発しました。最後に水野春日井民商会長が、「庶民はだれもが重税と社会保障負担増に苦しめられている。これからも団結して闘っていきましょう」と呼びかけました。参加者は、「はじめて税務署へ行くので不安だったけど、たくさんの参加者で心強かった。」、「昨年よりも人が多くてビックリ。大勢集まると元気が出るね」と話していました。


誰もが怒り!〜宣伝効果大

3月13日の午前中に、熱田税務署管内の南民商、熱田民商、緑豊明民商は、イオン熱田店の駐車場の特設相談コーナー入り口で宣伝行動を行いました。申告相談を長時間待つ納税者に向かって、消費税などの重税に苦しむ業者の実情を訴えました。車での来場者ばかりでビラを渡すことはできませんでしたが、宣伝を見ていた税務署員は税務署に連絡し、同じ時間に税務署交渉をしていた民商役員に「やめてもらえないかね」と言うほど効果が大きい宣伝でした。


婦人部が〜集会で署名

3・13重税反対全国統一行動

中川地区集会で婦人部が「消費税増税反対など4項目」と「後期高齢者医療制度廃止・中止」の請願署名にとりくむと、参加者は積極的に署名に応えてくれました。婦人部の役員は「今日が民商の行事で一番人が集まるとき、署名の趣旨を訴えながら、たくさんの署名が集まって良かった。」と話していました。


収受印は大事

名北民商は、自治労連の会議室で集会を行い、デモ行進をして税務署に向かいました。申告書提出の際、役員は「融資の申込みや保育園、公営住宅などへの所得の照明には、収受印のある申告書の控えの写しが必要なる場合が少なくありません。納税者の権利です、時間がかかりますが控えが申告内容を証明するものになるので、申告書の控えに収受印をもらうようにしましょう」と呼びかけ、全員が収受員をもらいました。

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愛商連のあゆみ


愛知民主商工協会(愛商連の前進・以後協会と言う)の発足時、会員・中小業者の要求は(1)滞納への強行徴税(差押え・引き揚げ)と(2)シャウプ新税制にどう対応するかであった。

会員が集い、引き揚げトラック追い払う!

東区小川版で、H自動車屋に引き揚げトラックが来た。私は、すぐに当番の会員に班会員集合の連絡を頼み、Hに直行。そして、差押え品の建具を外そうとしていた税務署員に「ちょっと待て、生活必需品は禁止物件だ。」引き上げは許さない。」と抗議し、集まった会員も声をそろえて抗議。閉口した税務署員達はスゴスゴと帰って行った。


坂の上からスピーカ〜千種・古井の坂〜

1950年8月15日、17日、昭和税務署は千種区古井の坂にトラックで乗り付け、差押えと引き揚げを強行した。17日、千種民商は、坂の上からスピーカで「今、税務署の赤鬼古井の坂に来ています。皆さん集まってください。」と呼びかけた。通行人も含めて百人の人が集まり、子供は税務署員の後をゾロゾロついていき、青くなった税務署員は、逃げ出していった。


事務局員がなく〜班の弱い支部は〜大童謡

会発足当時の八支部のうち、西、新川、港支部は、選任事務局員がなく、班体制が弱かった。そのため、滞納の強行徴税にも新税制への対応も出来ず、協会県本部への結集が悪くなり、解散に追い込まれた。津島民商は、反体制も事務局もあったが、闘いを避け、民商を企業組合にして、民商運動から離脱した。


早速、新税制活用〜東北民商〜

名古屋の東区と北区の支部として発足した東北支部(東北民商)は、シャウプ税制を研究・活用し、会員の拡大に結びつけた。


「税務署長にもの申す会」〜で会員拡大

東北支部(民商)は、新税制の自主申告制度の精神を強調。署長との懇談で、納税者の苦情や意見を聞く会を持つことを承知させ、東区代官町に「税務署長にもの申す会」を開催。集まった人のうち半数の20名の会員拡大に成功。北区お成り通では、新税制の「減額申請制度」を活用、発展会全員が民商に加入する相談が出来ていた。


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「なくせ貧困!守ろうくらしと憲法」

憲法とくらしを守る3・16春の大集会
憲法とくらしを守る3・16春の大集会

3月16日、愛商連や愛労連、新婦人など多くの民主団体でつくる実行委員会が主催した県民集会が久屋市民広場で開かれました。初夏の日差しで汗がにじむほどの陽気のなか、うたごえ協議会のオープニングの歌声で始まり、こまのお兄さんの大道芸、団体・地域からのアピール、沖縄の米軍による少女暴行事件と基地撤去の闘い〜6月23日の沖縄県民集会〜成功のための訴えがありました。そして、エイサーの歌と太鼓、羽根愛労連議長が主催者を代表してあいさつしました。愛商連から森田副会長が登壇しました。

森弘典弁護士が「生活保護のほうが自分の生活より良いと貧困の足を引っ張り合う議論があるが、お互いより良い生活を目指して団結して頑張る事が大切です」と訴えました。


憲法とくらしを守る3・16春の大集会

また愛商連は、「貧困と格差」と題したパフォーマンスを行い、中民商の刑部さんが中小業者の社長役で、豊橋民商の金子さんがクリーニング屋役を演じ、大企業の下請けで業者として、納期や切り下げに苦しむ製造業者と原油高騰に苦しむクリーニング店の実態を訴えました。

集会アピール「なくせ貧困!守ろうくらしと憲法」を読み上げ採択しました。

この後、2つのコースに別れ、「格差をなくせ!」「庶民増税反対」「不安定雇用をなくせ」と元気よくシュプレヒコールを行いながらデモ行進を行いました。


伊藤國男さんを偲ぶ会 180名

故・伊藤國男さん(愛商連名誉会長)の偲ぶ会が2月27日、180名が参加して行われました。太田義郎伊藤國男さんを偲ぶ会実行委員長が主催者を代表してあいさつを行い、全国商工団体連合会、愛知県労働組合総連合、日本共産党愛知県委員会、治安維持法犠牲者国家賠償請求同盟、元愛商連事務局から代表が弔辞を述べ、参加者全員が献花を行いました。食事のあと、追悼のうたごえ、参加者のみなさんから「私が選挙中にお世話になり励まされた。いただいた雑煮の味が忘れられません。」(元衆議院議員田中美智子)「伊藤さんは、付加価値税の時代から一貫して大型間接税反対の民商・全商連運動の先頭に立ってきた」「伊藤さんの家に下宿し、民主運動のイロハを教わった。市会議員として頑張る自分があるのも伊藤さんのおかげです。」など、伊藤國男さんとの思い出などがつぎつぎと語られました。

最後に、ご遺族からのごあいさつがあり閉会となりました。

伊藤國男さんを偲ぶ会   伊藤國男さんを偲ぶ会
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商店街の発展と障害者の働く場シンポジウム

商店街の発展と障害者の働く場シンポジウム

2月24日に「地域の商店・企業の発展と消費生活を考える」シンポジウムが名古屋市博物館で開かれ、南民商の板平会長が、地域ではたらく業者としてパネリストで参加しました。

このシンポジウムは、障害者をはじめ社会的弱者の人達が、働く権利と労働にふさわしい賃金を保障できる場を地域の商店街や街づくりの中から探求できないかを考えているNPO法人の設立フォーラムとして開催されました。

はじめに東京の東和銀座商店街振興組合の理事長さんが、周辺にいくつかスーパーがある中でも、商店街活性化の為に努力してきた経験を元気いっぱいに報告しました。

板平会長は、「南区では、大型店や量販店の相次いで出店する一方で、中小零細業者は年々減少している。特に商店街の無くなってきている。高齢化社会になる中で、必ず商店街や地域のお店は必要になる。その必要性を住民みんなで認識し、商店を支え、発展させていくにはどうすれば良いのか。この間の大型店出店反対運動やネットワークづくりの教訓を生かしていきたい」と発言しました。

 

3・12安保署名行動


3・12安保署名行動

10日(月)昼休み、毎月恒例の消団連(愛知県消費者団体連絡会)と各界連(消費税をやめさせる各界連絡会)の合同の署名宣伝行動を栄・三越前で7名でおこないました。

「UFJ は、大企業優遇税制で1円も法人税を払っていません。こんな税制は許せません」とハンドマイクで訴えると「その通り」とサラリーマンの中年男性。「政治家 は自分たちがもうけることばかりだ」と怒りながら署名をして行ってくれました。」「2名の尊い命を奪ったイージス艦は、1400億円。財政再建自治体に なった夕張市の借金は360億円。イージス艦の3分の1のお金です」と訴えると「本当におかしい。税金の使い道がムチャクチャですね」と若い女性。また、 『えっ、消費税17%』のポスターを見た学生たちが「この署名はやらないかん」と次々を署名をしてくれ、一時間の行動で62名分の署名が集まりました。

 

「その通り」「この署名はやらないかん」と消費税増税反対署名に62名が署名

春日井市の国民健康保険運営推進協議会は国民健康保険の値上げを論議し、日本共産党の議員が反対しましたが、賛成多数で了承され2月の文教経済委員会に提出されました。今回の値上げ案は、年所得三百万円の夫婦と子供二人の世帯で年間23,200円の負担増になります。4月から始まる後期高齢者医療制度により、高齢者支援金がなくなり負担が増えると言います。

春日井民商は、ただでさえ高い国保税の更なる値上げに許せないと、市議会に向けて署名と要請ハガキ運動に取り組んでいます。委員会での審議あわせて2月6日に「国保税引き上げに反対する請願書」を提出しました。また審議される文教経済委員会へ引き揚げないように要請するハガキを送ります。請願書は日本共産党議員が紹介議員を引き受け、委員会で値上げ反対の発言すると、他会派からも「市民の負担が増えるのはどうか」と意見がでました。


北名古屋民商は、昨年秋から取り組んでいる「消費税増税反対、住民税を元に戻し社会保障の充実をもとめる請願署名」を、2000筆以上集め、全支部が1会員10筆の目標を達成しました。消費税は、どの業者にも大変な負担になっている一方、この間の社会保障の切り捨てには頭に来ています。班会などで話しをすると「こんな事は許せん。頑張って署名をあつめる。」「消費税はもらわなくても納めなければいけない。国保税も高いし、毎月税金ばかりで苦しんでいる。」と署名運動に頑張る人が何人も生まれています。

集めた署名は3月28日の国会請願行動で国会に届けました。

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好きです商売

(有)ちくさ出版 ちくさ出版
阿部 良夫さん
名古屋市千種区内山3−25−6
千種ターミナルビル805
Tel 052-741-0161/Fax 52-741-0261

今月の好きです商売は、出版とホームページ作成を営む「ちくさ出版」の阿部 良夫さん(千種民商会員)です。

阿部さんは、30年間法律関係の出版社に勤めていました。出版社の最盛期には100名以上の従業員がいましたが、取引先の経費削減とペーパレス化の影響で、2004年に倒産し、退職を余儀なくされました。

50代半ばを過ぎていた阿部さんは、再就職を考えましたが、思ったような仕事はなく「やりたいことをやるには、自営で仕事をするしかない。」と一緒に働いていた仲間3人と独立開業しました。独立開業前に、必要な知識を身につけるため、雇用保険の研修制度を利用し職業訓練校に通いました。そこでホームページ作成の技術も習得しました。

2005年に開業した阿部さんは、以前勤めていた会社の取引先をまわり、仕事を確保しました。そのほとんどが専門書で、市町村役場の窓口担当者が使う戸籍届けマニュアルや戸籍先例集(CD−ROM版)などを出版し、全国各地で利用されています。

「専門書は、一定量は売れるけど広がりは期待できない。これからは人のつながりを広げて仕事を増やしていきたい。」と、毎日営業に歩いています。民商や労働組合の運動にも参加し、そのつながりで出版やホームページ作成の仕事が増えてきました。

阿部さんは「大きな企業、大きなメディアだけが注目される傾向が最近特に顕著になってきた。報道の社会的責任を放棄し、弱者の声がなかなか反映されない。弱者の声を出版やホームページで伝えていく仕事がやりたい。」と語ります。本を出したい人、ホームページをつくりたい人の良きパートナーになりたいと考えています。仕事を待つのではなく、積極的に提案をしていき、お客様とともに伸びていける仕事がしたいと考えています。「いい本、いいホームページは人に共感と感動を与える事が出来る。小さくても世の中に発信する手段としては非常に有効で、特にホームページはこれからもっと発展していく分野なので、お客様と一緒によりよいホームページを探求したいと思います。その中で、地域性やその人の特徴が出せ仲間がつながって行くような仕事をしたい」と話します。

 

シリーズDr.Inouchi井内尚樹の腕まくり指南 第84回

水の恵みを市民・県民の手に−政策提案することの大切さ−

後期高齢者医療制度が4月からスタートしようとしています。制度をつくった国に最大の問題がありますが、地方自治体は国の攻撃の防波堤として機能できます。私は2000年4月に名古屋市民になりましたが、その時の最大の驚きが、名古屋市の「国保本人負担2割」でした。京都は民主市政が長かったので、福祉の水準は高いと思っていましたが、名古屋の福祉水準の高さにびっくりしたのを今でも覚えています。

地方自治体は自・公政権の悪政の防波堤になりえると確信しています。市民の願いに応えるには、とりわけ愛知県、名古屋市の「無駄づかい」をやめさせ、市民のための政策提案が最重要だと思っています。その事例として、今回は「水」の問題を取り上げたいと思います。

今私は、ベトナムのホーチミン(旧サイゴン)にいますが、ここでも水は飲めません。去年の上海でも水は飲めませんでした。京都では、水道水は琵琶湖の水で、カルキ臭く飲めたものではありません。都市で水が飲めるような地域はどこなのか。尾張地域は長良川、揖斐川、木曽川の恵みがあり、きれいな水道水が飲める地域です。都市にあって本当に「水」に恵まれた地域だといえます。この恵みを私たちは享受しているでしょうか。


河口堰、徳山ダムで「水」を台無しに

長良川の河口堰が稼働したのは95年7月で、12年たったことになります。塩害、治水、利水などの目的で建設されました。河口堰の水の利用状況は、毎秒22.5トンの供給能力がありますが、水道用の愛知・知多半島の約2.86トンと、三重・北中勢地域の約0.81トンで、16%の利用率でしかありません。この河口堰をめぐっては、大規模な反対運動がありましたが、「河口堰がいらない」状況とはなっていません。

長良川の河口堰で「無駄な公共事業」を展開したのに、懲りることなく、徳山ダムが建設されました。このダムは、日本最大級の総貯水量6億6000万トンの巨大ダムです。日本最大級が水の恵が豊かな東海地域に必要なのでしょうか。当初事業費は2540億円でしたが、1010億円の増額が決定され、総事業費は3553億円もの莫大なものとなりました。この事業費の増額で愛知県、名古屋市は負担の増額に応じており、名古屋市では「1000億円の事業費追加になれば、名古屋市は新たに108億円の負担増。同市の当初の負担分の274億円に加え、382億円の負担になります。このため、利子などを含めた償還額は当初の約600億円から800億円に跳ね上がります」と共産党名古屋市議団は試算しています。

このような負担にさらに、徳山ダム導水路建設が決まり、ルートの事業費は約900億円とされています。名古屋市、愛知県はまた負担が増えるのです。ここまで無駄な公共事業を展開して、愛知県民、名古屋市民は「水」を利用するのでしょうか。長良川の河口堰問題と同様ほとんど利用しません。


名古屋の本当の「水」問題とは−堀川をきれいに−

堀川

水に恵まれている地域ですから、そのままきれいな水道水として利用すればいいのではないでしょうか。「水」に苦労して、飲みたくても飲めない地域が世界の各国でどれほどあることか。そして、名古屋の「水」問題といえば、堀川の汚さではないでしょうか。

世界を見ると、韓国のソウル市では、市内中心部にふたをして高速道路などにしていた清渓川をもういちど清流に戻す大工事を実施しました。実施した市長は、現在の大統領の李明博氏です。計画から3年程度、おおよそ480億円で、川の上の道路を引きはがし、清流に変えたようです。環境に優しい都市プロジェクトとして、国際的にも評価されました。

「中日が優勝したら、堀川へ飛び込む」ぐらいの公共事業はできないのでしょうか。阪神ファンの度肝を抜くことができます。ソウルでできたのですから、水に生かされている名古屋でもやる気があれば、堀川も短期間できれいになります。何千億円の無駄な公共事業批判だけでなく、私たちからも「水」に関する政策提言をしてはどうでしょうか。

防波堤としての地方自治体の重要性、市民のための政策創造をどんどん提案していくことの大切さを感じます。


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