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  愛知商工新聞
第177(2009年3月10日発行)
発行:愛知県商工団体連合会
〒456−0018 名古屋市熱田区新尾頭1丁目4番3号
Tel:(052)679-6911/Fax:(052)679-6912
目次
2・12中小業者決起集会
1会員3署名の自主目標達成!〜(名南支部)1会員5名を達成!
愛商連融資獲得交流会報告
仲間同士知恵を出し合い苦境を乗り越えよう
市長選挙奮闘期〜事務所開きに600名
名古屋国税局と交渉〜国税局資料調査課が7年調査、反面調査も
消費税増税は、業者の死活問題〜津島民商 税金シンポ
婦人部新春のつどい開催
消費税増税反対の焼酎つくりました〜焼酎を呑みながら、世直し談義を!
愛知県信用保証協会と交渉〜不当事例には、機敏に抗議を
全商連融資獲得運動交流会
好きです商売〜居酒屋「あすか」 安斎 茂登さん
Dr.Inouchi井内尚樹の腕まくり指南 第96回

2・12中小業者決起集会

全商連が加盟する全国中小業者団体連絡会は、2月12日東京日比谷公会堂で全国中小業者決起集会を開催しました。麻生自公政権や経済危機に対する不満が広がる中、昨年よりも400名多い1800名が集まり、今日満員で熱気に包まれました。

集会に先立ち、省庁交渉と議員要請行動が行われました。9つの省庁交渉では、中小企業庁や金融庁、保証協会連合会に対して中小業者への円滑な資金援助を要望しました。議員要請行動では、参加者が愛知県選出の国会議員へ経済危機打開の緊急証明を持って訪問しました。議員本人に会える事は少なかったですが、業者の実態を訴え、中小業者への施策の充実と消費税増税に反対することを要請しました。


太田会長にエールが響く

太田会長にエールが響く

決起大会では、全商連国分会長と政党のあいさつに続き、太田会長が代表発言で「少し前は、『愛知は元気でいいね。』と言われたが、今は『愛知は大変だね』と言われる。私の住む名古屋市の中村区役所には、仕事や住居を失った人が毎日100名以上が、食べ物と住まいを求めて来ってくる。ボランティアが炊き出しを行い、生活保護の申請や職と住居を探す手伝いをしている。市の職員も残業して必死に対応して、体力的にも限界に来ている。それなのに、愛知県や周辺の市町村は何もしない。そして、トヨタに「何をしているのか!」と言いたい。中小業者と派遣社員を酷使して儲け、経済が悪化すれば人道無視の派遣切りと仕事減らしです。今こそ、国・自治体・大企業に社会的責任を果たせと要求したい。そんな想いを込めて、4月の名古屋市長選挙に立候補することを決めました」と話すと、会場から「ガンバレ!」のかけ声と拍手がおきました。


国会へデモ行進署名届ける

各界連署名提出

集会の後は、霞ヶ関の官庁街を通り、国会議事堂までデモ行進を行いました。「中小業者に仕事をよこせ!」「金融機関は貸し渋りをやめろ」「消費税をあげるな!」とシュプレヒコールを行いながら、元気にこぶしを振り上げました。国会前では、日本共産党の議員団がこの間に集めた経済危機打開緊急署名を受けとり、エール交換を行いました。


まちにでて署名宣伝行動

まちにでて署名宣伝行動

中村民商では、集会に先立ち2月7日に役員事務局員8名で商店街へ、署名と宣伝、商工新聞を持って「こんにちは民商です。消費税増税反対署名のご協力のお願いに来ました」と訪問しました。「ご苦労さま」と気軽に証明に応じてくれる方、「商売が大変です。給付金はいらないから、景気対策になる」と対話になるなど、反応は良かったです。


1会員3署名目標達成!

南民商では、決起集会に1会員あたり3名の署名を集めて代表に託そうと奮闘し、目標を達成しました。

2月3日には、14人が参加して、バロー前と新瑞ユニー前で署名・宣伝行動に取り組み、58名の署名が集まりました。署名をしてくれた方の中には「消費税を上げさせたらイカン!」「政治が無茶苦茶だ。麻生ではダメだなど」の怒りでいっぱいでした。

名南支部では、決起集会まで一週間となった2月6日、名南支部は、力持ちの奮闘で1会員5名の目標を超過達成しました。

10日には、目標まであと100名と迫りました。婦人部役員会に署名が届けられ、役員から「署名が届いた。取りに来て」、「今から集めてくる。午後でも間に合う?」と電話があるなど、夕方までに、1307名、1会員あたり3.4名となり、自主目標を超過達成しました。署名は、代表2名が国会に持っていきました。


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1会員3署名の自主目標達成!

南民商では、2月12日(木)東京・日比谷公会堂で開催される「2・12全国中小業者決起大会」に向けて、1会員あたり3名の署名を集めて代表に託そうとこの間、奮闘してました。

(名南支部)1会員5名を達成!

決起大会まで1週間となった2月6日、名南支部は、手嶋さんの133名をトップに、中野さん100名、森さん(喫茶モア)55名、出水さん40名、わかさん21名、原田さん20名など、力持ちの奮闘で1会員5名の目標を超過達成しました。


14人で署名・宣伝行動

3日(日)午前、14人が参加して、バロー前と新瑞ユニー前で署名・宣伝行動に取り組み、58名の署名が集まりました。署名をしてくれた方の中には「消費税を上げさせたらイカン!」「政治が無茶苦茶だ。麻生ではダメだなど」の怒りでいっぱいでした。


集会直前まで奔走

1307名分を国会へ、1会員あたり3名まであと100名と迫った、10日(火)午前、中野さんが58名の署名を持つて婦人部の役員会に参加しました。

名南支部の高田常任理事から「署名が届いた。取りに来て」と電話が入り、明治支部の服部常任理事からも「今から集めてくる。午後でも間に合う?」と電話がありました。夕方には、板平会長や南光支部の山口支部長などからも署名が事務所に届き、1307名、1会員あたり3・4名となり、自主目標を超過達成しました。みなさんが集めた署名は「2・12中小業者決起大会」に参加する太田常任理事と平岡事務局長で国会に持っていきました。


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愛商連融資獲得交流会報告

引き続き多い融資要求に応えるために、愛商連は、2月9日に融資獲得交流会を労働会館で開催し、18民商38名が参加しました。

久野金融対策部長はあいさつで「今の情勢のもとで、融資獲得運動は、自らの商売をかけたたたかい。年末からの民商の奮闘で運動はすすんでいるが、税金の滞納があり融資を断られるなど、本当に資金が必要な人が借りられないのが現状です。何のための緊急融資か。資金が必要な全ての中小業者が資金が借りられるように運動を強めよう。そのためには、民商運動の基本である「集まって、話し合い、相談し、助け合う」活動を班・支部を基礎に強める一方で、要求実現のために、強く大きな民商を全会員の力で建設しましょう。」と話しました。

討論では、ネジ加工業をしているが、毎月の売上が80万から30万に落ちて支払いができない。困ってている。これからどうするか息子と一緒に考えたい。」「運送業を営み、昨年6月に緑ナンバーをとったばかりだが、売上が激減している。保証協会と交渉しているが、断られている。なんとか融資を受けたい。」「マンション工事が突然ストップして仕事がなくなり、息子を親会社の従業員にしてもらった。借換融資で、今の現状を打開したい。」「開業資金を申し込んだが断られ、これまで2回保証協会へ交渉に行った。みなさんの話をきいて、断られて落ち込んでいてはいけないことがよくわかった。借りられるまで頑張りたい。」など、切実な実情が次々にだされました。参加者からも困難突破の知恵が出され、活気ある討論が行われました。



仲間同士知恵を出し合い苦境を乗り越えよう

南民商は2月20日に「仲間同士知恵を出し合い、苦境を乗り越えよう」と売上激減対策・金属加工業のつどいを開催し、13名が参加しました。

親子二代で参加した方、久しぶりに事務所へ来た方など、普段の会議とは違う顔ぶれが並びました。順番に自己紹介をしましたが、皆さんの深刻な状況の方がほとんどです。どんなモノをつくっているか、どんな設備があるかなどを交流しましました。「大阪では、中小の金属加工業が集まり、商品開発している。名古屋でも十分にその技術はある。井内名城大准教授が「脱下請け」を強調されていたが、今はその時期ではないか。」との発言もありました。次回は3月に行い、自己紹介カードを記入して交流することになりました。



市長選挙奮闘期


事務所開きに600名

市長選挙奮闘期

2月14日、名古屋市中区の太田よしろう事務所で事務所開きが行われ、600名以上が参加し、熱気にあふれました。民商・愛商連からもたくさんの役員・事務局が参加しました。太田よしろうさんは、「お金の使い方にはちゃんと順番をつけなくてはいけない。市民にとって何が重要なのか。市民と行政が一体となって、日本一の福祉と地域経済活性化の両立をめざす。」と訴えました。


トヨタは社会的責任を果たせ!

第三十回トヨタ総行動
トヨタは社会的責任を果たせ!

「派遣切りをやめろ!トヨタは社会的責任を果たせ!」と2月11日に第30回トヨタ総行動が行われました。トヨタ市内で集会と宣伝、名古屋市内での宣伝に1600名が参加しました。太田よしろう会長は「」と連帯のあいさつを行いました。


許すな仕事切り、派遣切り

清洲市と交渉

2月22日、愛商連、愛労連、新婦人、社保協が、名古屋栄メルサ前で「なんでも相談会」を開催しました。この日は、派遣切り抗議集会や自動車パレードも行われテレビや新聞の取材も多数行われました。太田よしろう会長も相談者として行動に参加しました。


太田会長と商店街訪問

2月4日、太田よしろう(愛商連会長、名古屋市長選挙予定候補者)は、千種民商の会長、婦人部長、事務局員と千種区の商店街を訪問し、頑張る中小業者と対話しました。

訪問した商店主から「厚生年金会館がなくなり、お客が減った。市民は存続を希望していたのに、松原市政はまったく聞く耳を持たない。ぜひ今度じっくり話を聞いてほしい。」「今まで自民党を支持してきたが、最近は自民党も民主党もだらしない。」「子供の保育園では、民営化反対の運動が広がっている。市民の声を聞く人、保育園を民営化しない人に市長になってほしい」と太田さんへの期待の声が寄せられました。



名古屋国税局と交渉


愛商連は、2月6日(金)、名古屋国税局と交渉を行い、太田会長ほか11名が参加しました。応対したのは岡本吉己国税局総務課長補佐、石曽根国税局総務第三係長です。 太田会長が要望書を岡本課長補佐に手渡し、事前に提出した要望事項(税制10、税務行政17項目)の回答を行いました。主なものは。「確定申告の相談では、電子申告の強制をしない」「納税猶予の申請については、法律にのっとり該当するかを確認し、適切に対応をする」「滞納整理にあたっては滞納者の実情を十分把握し、適切な処理に努める」「税務運営方針は税務行政を遂行する上での原則論を示したもので、職場研修などを通じて周知している」「調査の結果、偽り、その他不正な行為で税額をまぬがれるなどに該当する場合には国税通則法19条に基き、7年分の修正申告をしょうよう(スル気になるよう)を行なう。いきなり5年、7年の調査を求めることはない」などと回答した。

国税局資料調査課が7年調査、反面調査も

名古屋国税局と交渉

岡崎民商会員のAさんからは、「昨年12月に3名の国税局資料調査課署員が突然、税務調査に来て『7年分の調査だ』と告げ、翌日に大阪などの取引先に反面調査をされた。局の回答とまったく違うことが行われている」と抗議しました。当局は「事実を確認の上、きちんと指導する」と答弁しました。


徴収署員が「逮捕する」と暴言

岡崎民商会員のBさんは、「徴収の担当者が変わり、『滞納相談で百万円払え、すぐに逮捕もできる。家族も困ることになる』と脅された」と抗議しました。これには当局も、「滞納整理以前の問題、逮捕する権限はありません。確認します」と答弁、納税者らは、「本人への謝罪を強く求める」と発言しました。


税務運営方針「研修しているはず」

出席者から「今年1月の全国税の税研集会では、現場の署員が税務運営方針を知らない。研修も受けたことがないと報告があった。どうなっているのか」と質問したところ、当局は「研修しているはず、局からは資料を下ろしていない」と回答しました。各税務署交渉でも税務運営方針の研修の状況など確認し、徹底させることが必要になっていることが明らかになりました。

愛商連は、確定申告時期を迎え、2月6日名古屋国税局と交渉しました。岡本吉己国税局総務課長補佐、石曽根国税局総務第3係長が応対しました。


国税局資料調査課が7年調査、反面調査も

岡崎民商会員のAさんから、昨年12月に3名の国税局資料調査課署員が突然、調査に来て「7年分の調査だ」と告げた。さらに翌日には大阪などの取引先に反面調査がされた。局の回答とまったく違うことが行われていると抗議。「事実を確認の上、きちんと指導すると約束」させました。


徴収署員が「逮捕する」と暴言

岡崎民商会員のBさん「担当者が変わり、滞納相談で百万円払え。すぐに逮捕もできる。家族も困ることになる」と脅されたと抗議。これには、「滞納整理の以前の問題。逮捕する権限はありません。確認します」と回答し、本人への謝罪を強く求めました。


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消費税増税は、業者の死活問題

津島民商 税金シンポ

津島民商 税金シンポ

津島民商は、2月21日に『税金シンポジウム』を開催し、150名が参加しました。

「『前日与謝野大臣に質問した』という佐々木憲昭議員の『弱者に重く、大金持ちには軽い』消費税増税は絶対許してはならない」という力のこもった報告に加え、年金者組合の実態に基づいた税負担や、共産党の杉山市会議員の『派遣切り』にあった方の生活相談の体験が報告されました。


こんなに高い税・保険料負担


民商から報告に立った鬼頭副会長は、『たった250万しか所得がない人が税金や保険料などで49%も持っていかれる!だから貯金どころか借金しかたまりません』と実態を告発、『業者は消費税を預かっていると言われるけど、見積り出しても値引きされ、消費税分を削られるのがしょっちゅう、消費税は身銭を切って払っている』とのべ『消費税が値上げされたら、僕だって払っていけない。消費税増税を許すかどうかは、商売を続けていけるかどうかという問題です』と訴えました。

会場では署名が200筆あまり、カンパも寄せられました。




婦人部新春のつどい開催


中川民商婦人部は、2月7日北京飯店(会員さんの店)で、部員15名、来賓3名の参加で開催しました。参加者全員が自分の商売について語りました。「ほとんどの人で仕事がなくなり、売上も半分以下になって、後継ぎのいる人もいない人もこの先どうなるんだろう」と不安な思いが話されました。「82歳の現役で働いている」という方が参加され、「大変なのは自分だけじゃない、こんな時こそつぶされてたまるかの意気込みと知恵も出し合い助け合うのが民商と婦入部の仲間じゃないでしょうか」と発言。太田よしろうさん(名古屋市長予定候補)は「名古屋市では、四大プロジェクト(事業費1000億円)を推進しようとしています。『こんなに商売が大変な時、不要不急のハコモノ行政をやっている場合じゃないですよ。生活改善密着型公共事業の推進が必要』と訴え」参加者の気持ちにぴったりときました。上田さんの華やかな手品もあって楽しく、元気の出たつどいでした。

 

消費税増税反対の焼酎つくりました。


中川民商の原さん(藤市酒店)と中村民商の久田さん(ひさだ酒店)は、造り酒屋に依頼し、消費税増税反対の焼酎を造りました。原さんは「民商の仲間から売上アップのために、『消費税増税反対のオリジナル焼酎をつくったら?』、と言われ、良いアイデアだと思いつくりました。民商や他団体の方に大変好評です」と話します。


焼酎を呑みながら、世直し談義を!

中川民商役員の原さんは、下之一色で酒類の小売業を営んでいます。秋の運動では「商売が大変。この署名はピッタリ」と100名を超える署名を集めました。そんな折、麻生内閣が2011年から消費税を値上げをすることを知り、「何とか反対運動を盛り上げたい」と役員と話し合い「消費税増税反対焼酎」を作り販売することにしました。春の運動でも、すでに72筆の緊急署名を集め、会内や中川区の要求交流集会、消費税各界連・やめさせる会などで「消費税増税を絶対にやめさせたい」と発言し、「消費税増税反対」焼酎を普及しています。お客様の感想は「面白い」「美味しかった」と好評です。

久田酒店を経営する久田  さん(中村民商役員)も原さんから誘いを受けオリジナル焼酎を造りました。久田さんは「消費税5%になって、消費者も業者は四苦八苦している。消費税がいかに悪い税金なのか多くの人に知ってほしい。」と話します。

  • 連絡先:
  • 藤市酒店・・・電話 052-301-8847 fax 052-301-8847
  • ひさだ酒店・・電話 052-412-2357 fax 052-411-9714
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愛知県信用保証協会と交渉


2月3日(火)愛知県信用保証協会と交渉しました。愛商連は、県連役員、民商役員・事務局長など7名が参加し、具体的な不当事例も示して改善を求めました。今回の交渉では、「民商で申し込むと遅くなる」「立会は認めていません」などと不当な攻撃に対する抗議でもありました。


不当事例には、機敏に抗議を

不当事例(1)一宮民商の会員が県保証協会へ融資を申し込み、審査について電話した際、「なぜ民商から出したのですか?金融機関に申込すればすぐに融資されるのに、あなたは民商を通して直接保証協会に申込み、遅くなるやり方をしている。審査はいつになるかわからない」と担当職員が言いました。一宮民商の役員と抗議したら「誤解を与えたのであれば謝罪します。」と言ったが、翌日に審査が行われ、数日後、200万円の申込に対して50万円しか貸せないと回答されたため、融資を取り下げました。

不当事例(2)千種民商の会員の審査で事務局員が立ち会うと、「立会は以前から認めておりません。」と職員が言いました。


愛知県信用保証協会に強く改善を要求

(1)の事例に対して保証協会は「職員には、緊急融資が出来てから大変忙しくなり、金融機関から申し込まれた方が手間が掛からない事は事実だが、誤解を与え、問題です。このようなことがないよう徹底します。民商さんにも迷惑をお掛け申し訳ありません。改めて本人の誤解を解いて、審査を行います。」と回答しました。

(2)の事例についても「審査はあくまで本人だが、民商の方も補助という事で立会を認めています。長年の議論の中で、協会は、民商さんは公の団体と認識しています。これからは、このようなことがないように指導します。」と回答しました。

また、税金の滞納がある人への融資について、年末に中小企業庁からだされた通達をもとにどのように対応するのかを聞いたところ「滞納があるということは、商売の継続性に障害となる問題で大きな信用不安となると考えています。現状では、滞納がある場合は保証しないのが原則です。しかし、状況に応じて例外的に保証する場合もあります。」と回答をしました。


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全商連融資獲得運動交流会

愛知県信用保証協会と交渉

2月13日に全商連融資獲得運動交流会へ愛知から3名が参加しました。基調報告では、「運動を切り開くチャンスととらえ、『運動しつつ学び、学びつつ運動する』立場で運動を強めよう。」と報告され、討論では、「会員の過半数が本業だけでは食べていけない状況です。要求をつかみ旺盛に取り組んでいる民商では、拡大も前進している。」「毎週金融相談会を開催し、集団で対策を立てている」(青森)など全国の運動の経験が報告されました。

年度末を迎え、ますます営業と生活は困難さを増している中、民商・愛商連でも会員の要求を広くつかみ、相談会や対策会議の開催などにさらに奮闘することが必要だと感じました。



好きです商売


居酒屋「あすか」
安斎 茂登さん
名古屋市西区天塚町4−63
Tel 052-532-5786
安斎 茂登さん

大見出し「あったか料理でおもてなし」

今月の「好きです商売」は、名古屋市西区で居酒屋「あすか」を営む安斉茂登さん(西民商会員)です。居酒屋をはじめて22年、美味しい料理とママさんの人柄が常連のお客様が愛するお店の魅力をお伝えします。


お客様の意見をバネにして

「もともと料理をつくることが好きでした」と話す安斉さんですが、お店を始めた当初は、家庭料理と商売の料理の違いにとまどいました。家庭では作りたてを食べるのが当たり前ですが、お店では時間が経っていても同じ味を提供しなければいけない。煮物などは出来たすぐと時間が経ってからでは味が変わり、お客様から注意され、何度も悔しい思いをしました。しかし、お客様の声を素直に聞き、「次はうまくいくように」と向上心を持って商売をしてきました。そんな経験のおかげで、常連さんに「この店の特徴は、なんと言っても安くて美味しい料理です。わがままを聞いてもらえるママさんの人柄かな」と言われるお店に成長できました。


真心こもった料理を提供

料理はなるべく安く提供できるように、毎朝スーパーのチラシを全部見て献立を決めて、スーパーをまわります。最近では、お客様に提供する料理は注文があってからつくります。「刺身の注文があればツマを切る事から、お好み焼きは粉をといて山芋をおろして好みの具を混ぜます。時間は掛かりますが、お客様には、一番美味しい作りたてを食べてもらいたい。メニューにない料理も、出来る限りお客様の要望に応えるようにしています。」と話します。


親近感のわくお店づくり

お客様の評判は、「料理がおいしく、家庭的で良い居酒屋」とクチコミで広がっていきました。近所の人は少なく、自転車や地下鉄で来店します。知り合いから知り合いへと輪が広がっていきます。お店の中でもお客さんどうしをつなげるよう心がけています。「みんな仲良くなって、楽しいお店にしたい。開店当時のお客様も数多くいて、店主とお客の関係だけでなく、長年の友達になっています。」と話します。お客様からは、家庭菜園の野菜やお土産が届くこともしばしばあります。


民商で元気もらってます

民商には、商売をはじめて3年ほどして友人の紹介で入会しました。今では、婦人部副部長を務めています。「民商の集まりはとっても楽しい。なんでも話せるから仲間意識が強まります。会合で語りあって、大変勉強になるし、毎回元気をもらっています。」と話します。


 

シリーズDr.Inouchi井内尚樹の腕まくり指南 第96回

フランスのストライキから−「銀行救済よりも雇用と賃金へ」を考える(1)−

フランスのストライキから

1月29日にフランス国内でゼネストが行われました。主催者発表では250万人が参加しました。各地域でデモが行われ、公務員組合だけではなく、民間企業労働者もストに参加し、そして、教職員がストを実施したため、全国の学校の半分程度が休校となりました。(ちなみに、現在でもフランス各地の大学は、政府の「大学改革」に反対し、無期限ストを教職員、学生が闘っているところがあります。)今回のストは、まさにフランスでの何十年かぶりの本格的なゼネストであり、サルコジ政権の年金、教育改革、金融施策、景気対策など一連の新自由主義的施策に対する批判が全面にでた結果だといえます。

全国の交通網が完全にマヒしているわけではなく、ローカル線は少し動いています。スト当日のコルマール駅の電子掲示板を見ると、行先はミュルーズ、スイスのバーゼル(フランス語ではBALE)セレスタ、ストラスブール、ナンシーまであります。これらの駅はアルザスを中心としたコルマール近郊地域です。行先にいつもならあるパリ東駅、リヨン駅などがありません。フランスの国鉄であるSNCFはストライキをやっている関係で新幹線TGVはほとんど動いていないからです。

ローカル線は、地方自治体が運行している関係で、数は少ないですが動いています。(ローカル線は電車の運転手などを国鉄から借りているため大部分ストで動かないのが実態です)。それとアルザス特有なのは、スイス鉄道も乗り入れており、スイス鉄道はストをやっていないため通常通りやってきます。

このゼネストで、サルコジ大統領はテレビで「デモを理解できる」と言い、2月に労働組合と話し合いを持つことを言明しました。現在の状況は、労働組合は、サルコジ大統領との話し合いの後での、施策が不十分だとして、3月にも大規模なストライキを準備しています。

今回は、このストライキから考えさせられたことを書いてみます。


どこまで続く人員削減

アメリカ企業の雇用削減を見ると、自動車メーカーGMが再建計画で4万7000人、クライスラー3000人、「たった一日で6万人の雇用削減」という日もありました。それは建設機械キャタピラー2万人、製薬ファイザー1万9000人、日用品小売ホームデポ7000人などです。毎日、毎日「企業業績の悪化=従業員の首切り」のニュースが流れ、何十万人もリストラが行われています。

日本企業でも、「派遣切り」、「非正規社員の雇い止め」がなりふりかまわず実行され、大手電機メーカーNECは、2010年末までに2万人、日立も7000人、パナソニックも国内外で1万5000人の削減を行うとしています。日本でも、去年まで空前の利益を出していたトヨタでさえ、期間工、派遣労働をゼロに近づけようとしています。去年まで、空前の利益を上げているにも関わらず、今年が駄目だから「はいさいなら」でいいのでしょうか。切られた人はそのまま泣き寝入りでいいのでしょうか。派遣切り、解雇の反対の運動を展開している労働組合もありますが、ほとんどが、毎日の雇用削減のニュースに感覚が麻痺したようになってはいないでしょうか。


フランスの労働運動に学ぶ必要−雇用と賃金を再認識する

先進資本主義国では、人員削減が当たり前になっているなかで、フランスの労働組合は、ストを行い「雇用を守れ、賃金を上げろ」と全国的に声をあげました。毎日が雇用削減のなかで、フランスの労働者は立ち上がって、「ノン」といっているのです。アメリカ、日本での首切りに、「それは違う」、「おかしいぞ」、「雇用は守られるべきだ」と世界に発信したのです。これは、首切り反対が労働者として当たり前の感覚なのに、ついつい、雇用削減ニュースの日常に流されていましたが、まともなフランス人に気がつきます。テレビで、フランス労働者の声を聞くと、公的資金の銀行注入を批判しています。「銀行への資金支援は、国民生活になんらいい影響を与えていない。国は銀行を救済よりも雇用を守りなさい」と言っています。

労働組合に押されたサルコジ政権は、プジョー・シトロエンとルノー自動車に対して公的支援を行うと表明しました。その際、支援をする前提として、雇用の維持を打ち出しています。国内で人員削減し、よりコストの安い外国で生産するのはだめですといっているのと同じです。そして、もちろん、自動車部品の中小企業への支援もふくまれています。


おいしいお茶から考える−日本の料理(文化)の再発見−

フランスでの生活がだいぶ長くなり、そろそろ、日本食が恋しくなっています。昨日は、日本から送ってもらった、スガキヤのラーメンを食べました。外食も飽きてきており、日本食をつくろうとしますが、どうも、うまくいきません。

原因は、「水にあるのだ」と、気がつきました。料理専門家の業者の皆さんには、常識だと思うのですが、普段あまり調理しない私にとって、新鮮でした。「堀川をきれいにする」など、ここでも、何度か「水の豊かさ」を取り上げてきましたが、フランスの地から改めて、日本のよさを再発見です。


日本料理にあう水探し−自然そのものの大切さ−

日本から持ってきた緑茶、紅茶を飲むと、どうもお茶の香りがしないし、お茶らしくないのです。紅茶にいたっては、すぐに「あく」が出てきて、飲めたものではありません。お茶がおいしく飲めないことは、カテキン茶で、だいぶ痩せた私にとっては、大問題でした。

フランスでは、たくさんの種類の水が売られています。アルザスにはヴォージュ山脈があり、そこには、日本でおなじみのヴィッテル、コントレックスなどがあり、この地の水は世界への輸出商品となっています。このような理由で、アルザスは水の「おいしい」ところとなっています。

ないのか?それはこの地域の水がミネラル豊富な硬水だからです。日本は軟水、外国には硬水が多いということぐらいは知っていましたが、水の中身が、これほどまでに食材に影響を与えるとは知りませんでした。簡単に言えば、水分中のカルシウムとマグネシウムが、食材の成分と結合し、紅茶の「あく」のようになってしまうのです(ミネラルの作用で、タンパク質が固まり、旨み成分が溶け出さないなどの理由があるようです)。

ですから、お茶を飲むにも、かつおだしをつくろうと思っても、こちらの水ではおいしいものはできません。米を研ぐために、煮物をつくるためにも、日本の軟水に近い水探しをはじめました。

エビアンは(カルシウム、マグネシウム)がそれぞれ、(80、28)、ヴィッテル(203.8、43.1)、コントレックス(486、84)、ヴァットヴィレール(120、15)、Ondine(46.1、4.3)Luchon(26.5、1)そして、ボルヴィックが(11.5、8)となっています。つい最近、ボルヴィックと同じ地域のVolcania(2.7、1)を見つけました。(硬度に関するHPを見ると、データが違います。ここでの数字は私の飲んだボトルに書かれている数字です。どうやら、同じメーカーでも、採水する山とか場所によって、違うようです。)

こちらでは、栄養分を補給するために、ヴィッテルなどを飲み水用とし、ボルヴィックなどを日本料理用に使うなどの使い分けが必要だとわかりました。


水と日本料理(文化)の継承・発展・発信の重要性

日本料理にとって、いい「だし」がでるのは、日本の軟水(自然そのもの)のおかげだと思いました。(日本にいたままでは、当り前すぎて感じません)そして、イギリスのスコットランドは日本と同じ軟水が多いので、スコッチウイスキー、紅茶などがあり、フランスはコーヒー文化などがあります。アルザスにはシュークルートという、特産物がありますが、キャベツの塩漬けであり、水を使いません。ワインもぶどうをしぼるだけです。このように水による食文化の違いがわかります。

水が違えば、日本とフランスでは料理方法も違ってきます。水を使う料理と水を使わない料理文化とでもいえるかも知れません。ご飯が最たるもので、水で研いで、水で炊くものですが、こちらでは、炒めたり、スープといっしょに煮込む場合が多いです。私が見た範囲では、まだ炊飯ジャーを家電売り場で見ていません。

日本の「だし」とフランス料理の「フォン・ド・ボー」は考え方が違うとか、日本料理は「素材そのものの味を楽しむ」が、フランス料理は様々な香辛料などを付け加え「素材の味を引き出す」ことも理解できそうです。(フランス人と一緒に食事するとき、感心するのが、ソースをフォークとナイフできれいに食べる姿です。)

現在、海外から評価されている日本食文化ですが、私たち日本人がそのことを理解しているでしょうか。食育、スローフードの時代にあって、日本の料理文化の継承・発展、海外への情報発信を主要に担っているのは、調理を「業」として営む業者の皆さんではないでしょうか。その際、日本の自然の恵みである水の重要性も忘れてはなりません。


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