Race
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 シリーズ第2戦は諸般の事情により欠場、月日は流れいよいよ99年シリーズの最終戦を迎えた。舞台は初戦と同様、筑波。

時間はあっても暇が無い(?)TK興業のGiuliaはとうとう今年一度もグリッドにつかずにシーズンを終えた。合掌。来年は「TK2000」へとエボリューションするそうなので期待しましょう。

一方Healey号は懸案であったブレーキのモディファイを済ませ、磐石の体勢でGreenflagと耐久にエントリー。

 耐久(L1 - 1300cc以下のクラス)のドライバーはいつものナカオ&ヤマナカさんに加え、都合により不参加のTK氏に替わり星野さんがピンチヒッターとしてステアリングを握ることに。なお監督はひさびさの「エル・マタドール」がサーキットに帰ってきた。レースプランニングよろしくぅ。

 さてさて今回のグリッドは1番。前回のようにグリッドが何番であれスタートに手間取ってビリケツスタートにならないよう、綿密な打ち合わせを済ませいよいよスタート。いつもながらこのルマン式スタートは見ている方も緊張する。幸い手順通り事が運びスムーズにスタートを切った。1番手はヤマナカさんで、相変わらず飄々と前走者を抜いていくが2(3?)周め、なかなか戻ってこない。ピットに緊張が走るが暫くしてピットに自力で戻ってきた。ボンネット・フードを指差している。ガムテープでフードを止め、すぐにピットアウト。聞くところによると1コーナーでスピンし、スポンジに軽くヒットしボンネットピンが飛び、フードがばたついてしまった、とのこと。チーム一同無事でなにより、と胸を撫で下ろし、順調に周回を重ねるヤマナカさんに声援を送る。

 そうこうしているうちに他のチームは交代の為ピットに戻りはじめているが、我がチームは監督のプランニングにより少し遅らせてピットインさせた。第2ドライバーは星野さん。普段はブラバム、シェブロンでブイブイいわせている方ですが耐久ははじめてだそうです。豪快にタイヤスモークをあげつつ1コーナーに飛び込んでいく姿に一同唖然。Healeyははじめてなんてとても思えません。暫く周回したのち、またしてもなかなか戻ってこない周が。一瞬ピットに冷たい空気が流れたがしばしして無事コントロールラインを通過。どこかで回ってしまったようです。その後は順調に周回を重ね、暫定で一桁台の順位になりさらに上を伺うといった雰囲気。

 しんがりを引き受けるのはナカオ選手。ブレーキのモディファイをしてから誰も走り込みをしていなかったし、順位的にも表彰台は無理でしょうという流れであったが、さすがはナカオ選手。ラップタイムも12〜13秒台を並べ快調に周回を重ねる。ただ前回9秒台を出しているのだが今日はブレーキの煮詰めが足らないらしく手こずっている様子。そんな中有力チームの車がスローダウンやリタイヤによりなんと終盤4位まで順位を上げる。一同イケイケペースアップ尻まくれGO!の願いが届いたのか11秒台も出てついに3位にポジションアップ。またしても奇跡は起きた。否、2度起きたら奇跡ではないのか。そしてそのままチェッカーフラッグを受け3位入賞。おめでとう〜

 2度のスピンやピットイン等障害を乗り越えての3位入賞も凄かったけれども、何が凄いって帰還してきたHealeyの右フロントタイヤ。ベロベロに溶けワイヤーが剥き出しその下のゴムまで溶け全周に渡りコブみたいに膨らんでいた。誰かの「後1周ぐらいでバーストだね〜」の一言に一同血の気が引いた。もし路面温度がもうちょっと高くて最終コーナーで.....なんて考えたくもありません。よくぞ耐えてくれました。


 一方その後行われたGreenflag S/Tクラス決勝。急いでフロントだけスペアの13インチに履き替えていざ出陣。されどレースは大荒れに荒れ多重クラッシュによる赤旗が2回出て短縮レースとなってしまった。そんな中ナカオ選手Healey号はオイリーな路面、不馴れなブレーキ、前13後14インチ変則タイヤという悪コンディションをものともせず、最終コーナーでの他車の目前のスピンをかいくぐるなど緊張を切らさずに走り見事総合4位、そして前回に続きクラス優勝をもぎ取った。おめでとう〜


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