Frozen Newton Project!
Apple MessagePad 2x000 シリーズ 分解講座(詳細版)
  
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はじめに
Apple MessagePad 2000及び2100(以下MP2kと称します)の分解手順を解説してゆきます。
分解途中で,分からなくなってしまったり,解説内容が理解できないなどありましたら,まずは各パーツが紛失しないよう注意を払い,分解作業を止めて,速やかにこちら宛までお問い合わせください。できるだけの対応はするつもりでいます。
写真の写りが余りよくないものもあるのですが,その辺は御勘弁ください。(^^;
各パーツは大変脆く出来ている部分も多く,決して力任せに分解作業しないよう御注意下さい。

また,組み立てるときの注意なんですが,この製品はビスのネジ溝が丈夫に作られておりません。ネジの回しすぎでネジ溝を潰してしまい,ネジが効かなくなってしまうことがあります。ネジを締めるときは,あまり強く締めないようにすることをお薦めします。比較的軽めに締めても,使用上は問題ないようです。
 

この製品は裏ケースを開けた時点で,如何なる保証や保険も無効になることと思われますので,充分な御理解と御覚悟を備えた上で,自己責任に於て分解作業を行ってください。

※尚,当方では,如何なる不測の事態が起きようとも責任は負いかねます。悪しからず御了承ください。



 
 
 
 
まず,分解作業に入る前に説明のため各パーツの位置や方向を決めさせていただきます。

作業上への配慮から,本体を裏側にし向かって右方向を“本体右側”向かって左方向を“本体左側”上方向を“本体上方”下方向を“本体下方”とし,パーツ同士が重なっている場合,上になっている側を“上部”下になっている側を“下部”と呼び方を統一します。
 

また,今回の分解講座の中には,何種類かの矢印を色分けで解説しております。
青矢印は,黒ビスの位置。
黄矢印は,銀ビスの位置。
赤矢印は,爪が引っ掛かっている部分とか,特に注意を払って欲しい部分。
などの使い分けを行っておりますので,参考にしてください。

次に,ネジ類等の細かいパーツについて説明します。
ここに挙げるネジ類や,それ以外のパーツ類を含めて,無くしてしまうと復帰できなくなることもありますので,充分な注意を払って取り扱ってください。

まず,写真左上から説明します。
一段目の短い銀ビスは,スクリーン画面を留めてるネジです。今回の分解には関係ありません。最後まで分解してしまった時にスクリーン上部使われていることを確認できると思います。

二段目の丸頭の銀ビス×4は,PCカードスロットのガイドを留めるビスです。これも今回の分解には関係ありません。追って説明しますが,このビスは,本体裏ケースを開けた時点で見付けることができます。他のビスと間違えやすいのですが,特徴は,ビス頭が丸く鍋底状になっていることです。このビスは今回外す必要はありません。

三段目は,平頭の小さな黒ビス×2です。これは,内部シャーシ大と表ケースを留めるものです。バッテリーホルダーの納まる場所に嵌まっています。クリアケースで組み立てるときは,表ケースのAppleマーク両側にでてきます。実は,僕自身このネジは特別に必要のないものだと思います。無くしやすいこともありますし,完全に組み立てたいと思われる方は再度使ってください。

四段目の左の平頭の黒ビス×2は,ペンスタンドを表ケースに留める金具を締結してるビスです。

四段目のその隣にある平頭黒ビスは,フリップカーバーのヒンジに使われてるもので,上記説明のペンスタンドのビスと形状が酷似してます。違いは,ビス頭の肉厚がこちらの方が薄いことと,若干ネジ径が小さくネジピッチも細かいです。

五段目の平頭黒ビス×2は,ロジックボードと内部シャーシ大を留めてるビスです。裏ケースを開けると早速でてきます。

六段目の左の4本と右の5本は全く同じ形状のビスだと思われます。平頭の銀ビスです。左の4本は内部シャーシ大と表ケースを留めているビス。右の5本の内4本はペンホルダーカバーを留めてるビスと1本は内部シャーシ小を内部シャーシ大に留めているビスです。この5本も裏ケースを開けたときに早速でてきます。

七段目は,平頭黒ビス×4の長いビスです。裏ケースが留まっているビスです。このビスの場所が解らない方は今回の分解は諦めた方が無難です。(^^;

写真右上移ります。
銀色のちょっと大きめで,長いのと短いのと2本のアームの様なものが延びているパーツは,バッテリーを押しだすスプリングです。このスプリングを外すには,ちょっとした順番を守っていただくことになります。追って説明します。

その隣に,写真では見にくいかと思いますが,ビスと同じぐらいの長さの白く細長いものがあります。
これは,ペンアライメント調整を伝えるケーブルをロジックボードに押さえつけるためのシリコン製のパーツです。これを無くしてしまうと復帰できなくなります。追って説明してゆきますが,内部シャーシ大を外したとき,ポロッと落としてしまうことがたまにありますので,無くさないよう注意してください。

写真右中央部に,写真では黒く長いものがありますが,これは,フリップカバーを閉じたときに留めるラッチに使われている板バネです。


 

分解作業に必要なもの



No.00番のプラス溝のドライバ。
作業中に使う本体の下に敷く,柔らかく静電気のおきないタイプの敷物。
ドライバビット着磁・脱磁器(ドライバの先を磁石にするときに使います。)
できたら,2.0mm程度のマイナス溝の精密ドライバ(ちょっと引っ掛けたりするのに便利です。)

ラベル剥がしに使うもの。
ミツワ・ぺーパーセメントソルベント(溶解液)(画材屋さんにいけば手に入ると思います。)
爪楊枝(木製なので本体を傷つけることが少なく,意外と便利です。)
 
 

裏ケース〜スペーサー〜赤外線ポート窓


裏ケースを開ける説明をいたします。
まず,準備事項として,スタイラスペン,PCカード類,バッテリー,フリップカバー等の現段階で本体から外せるものは全部取り外しておいてください。これを忘れると後で大変なことになります。また,IOポートドアは開いた状態にしてください。

まず,写真の青矢印部分の黒ビス×4を外します。
次に,裏ケースを本体から外してゆきます。写真の赤矢印は,裏ケースを留めている爪の位置です。番号順に,本体左側の下方から右側下方へと廻り,そこから右側上方へと爪を外してゆくと上手く外れてゆくと思います。
本体爪の外し方は,本体表ケースと裏ケースとの間にある巾1mmもない溝の間に,指の爪を押し込むようにしながら,裏ケースを本体から離すような感じで力を加えれば外れていくと思います。

それを,赤矢印の辺りを@Eまで番号順に外してゆきます。一つのコツとして,本体の爪のある箇所にまともに指の爪を当てるというより,本体爪の位置より多少ずらした箇所に指の爪を押し込むと,上手くいく場合があります。

F番,G番は爪の形状が違うものなので,E番まで進みましたら本体の持ち方を変えます。
支えになる方の手に,本体を縦に伏せた状態で持ちます。利手の方を,まだ完全には外れていない裏ケースを持ちます。
初めにF番の爪を外す狙いで,裏ケースの方を,微妙に左右に振りながら,あるいは,微妙に握る力を変え,裏ケースを変形させながら,F番の爪を外していきます。

F番の爪がなかなか外れないようであれば,裏ケース中央のラベルの上方に 両手の親指を置き,その他の指は裏ケースを左右から反らすように,特にF番の爪周辺を重点に,力を加えてゆきます。この時,力を入れすぎると壊してしまう恐れがありますので充分注意をしてください。

F番が外れたのを確認しますと,今度は裏ケースを上方に持って行くように力を加えてゆきながら,G番の爪を外します。
このとき,ペンホルダーの部分やIOポートドア周辺など複雑な部分が多いので,それらの部分を破損しないよう注意を払いながら行ってください。

この作業は,初めでありながら難易度は比較的高いです。特に,初めて開ける機種に於ては外れにくいところがあるようです。
FG番の爪は,多少力を入れないと外れないかも知れませんが,力を入れすぎると本体を傷つけてしまいますので,その按配がとても難しく注意を要する場所です。
何度か試しても外れない時は,暫く時間を置いてから再度トライすることをお薦めします。また,少し爪の辺りを温める(人肌より低くてもいいと思います。温めすぎに注意しましょう!)という方法も一つの手かも知れません。

とにかく,常に冷静になって作業をすることが大切です。
 

  
裏ケースを外すことによって,上の写真の2パーツを外すことができます。
左の写真は,本体右側上方にあるスペーサーです。穴の開いている方が裏ケースに当たる側です。
右の写真は,本体上方左側にある赤外線ポート窓です。写真に白矢印がありますが,こちら側の方が鍔が大きい方になりますので,組み立てるときに参考にしてください。(間違えても嵌まらないだけなので,問題ないと思います。)

 

ペンホルダーカバー〜ペンホルダーキャッチ〜内部シャーシ小〜バッテリー取出しレバー


裏ケースを外すと,いきなりロジックボードが現れてきます。
まず,黄矢印の銀ビス5本とロジックを留めている青矢印の黒ビス2本を外します。

ここで注意して欲しいのは,右側の上方から4本のペンホルダを留めてる銀ビスですが,この銀ビスはビス頭が平たくなっているものです。この近辺には,他に銀ビスが4本存在しますが,こちらはビス頭が丸く鍋底のようになっています。この丸頭の銀ビスは,PCカードのガイドを留めるビスなので,今回は外す必要はありません。


モニタのフィルムケーブルをロジックから外します。本体右側の中程より少し上方に,写真のようなコネクタがあります。(写真は本体左より右側を写したものです)
このコネクタは,写真の水色矢印のように,フィルムケーブルの両脇にある白色の鍔を押しだすことによって,フィルムケーブルが外れるようになってます。(要は,よくあるフィルムケーブルのコネクタ形状です。)
嵌めるときは,フィルムケーブルを充分に突き刺してから,白色の鍔を嵌め込んでください。
フィルムケーブルや白色の鍔が充分に嵌め込まれてなかったり,斜めに嵌め込まれてしまったりしたら,接触不良の原因となりますので,接続の後は充分な確認をしてください。

ペンホルダーのカバーを外します。
まず,赤矢印Aの赤と黒の2ケーブルを,ペンホルダーカバーの溝から外してゆきます。このケーブルは,バックライトのケーブルです。コネクタから外す必要はありません。赤矢印Bのところが多少複雑になってますので注意してください。
赤矢印Cの部分は,メインスイッチのケーブルです。ペンホルダーカバーにこのケーブルが納まる場所に溝が作ってあります。また,メインスイッチの基盤にペンホルダカバーの爪が押さえるような構造になってますので,組み立てるときの参考にしてください。

ペンホルダカバーを外します。水色@の様にペンホルダカバーの下方をつまんで起こすように外し,赤矢印Cの時に説明したような構造になっているので,メインスイッチのケーブルの下をくぐり抜けるように,水色Aの方向に引き抜いていきます。


ペンホルダのカバーを取ると,ペンホルダのキャッチが出てきます。
外すのは簡単に外れますが,組み立てるときにカバーを嵌める前に,このパーツを忘れずに組み込んでください。
このパーツが結構忘れやすいです。(^^;

これは,マイクのケーブルです。本体右側下方に延びているグレイのケーブルです。
本体下方に横たわっていて,バッテリーをすっぽり覆っているパーツを内部シャーシ小と称していますが,この内部シャーシ小からマイクケーブルを外しているところです。
このケーブルは組み立てる時に他のパーツに噛んでしまうことがあるので,シッカリ外して避けて置いたほうが無難です。
また組み立てるときは,このケーブルを噛んでいないか注意を払ってください。

内部シャーシ小を外します。
このパーツは,下方の5つの爪で引っ掛かっています。パーツ上方を起こすようにして外します。本体左側のバッテリー取りだし口の箇所で多少引っ掛かりを感じることがあるかも知れませんが,そんなに力を加えなくても外れるはずです。

見れば分かりますが,バッテリーへのケーブルが延びてますので,そんなに起こすことは出来ません。ケーブルを切るようなことは無いと思いますが.....。


ここで,バッテリー取出しレバーを外すことができます。
パーツの場所は,本体左側下方のバッテリー挿入口の上方にあります。(写真は本体左側上方から左側下方を撮ってます)
写真赤矢印のところに溝が掘ってあって,そこに引っ掛かる形でついてますので,ここを少し持ち上げるような感じで,バッテリー取出しレバー全体を上方へとスライドして行きます。

嵌めるときは,このパーツの裏側がガイドレールになってますので,そこを合わせながら下方にスライドさせます。


 

バッテリー押出し金具〜ロジックボード


ロジックボードを外す前に,バッテリーを押しだしている金具を内部シャーシから外す必要があります。この部分は,一見,Cのスプリングを外せば簡単に取れるようにも思いますが,事実その通りです。
しかし,ヘタに外すととてもキケンで,赤矢印Aの場所にある金具の掛かり部分が脆くできており,とても欠けやすい上に,スプリングを支えている側の留めもやはり折れる危険性を抱えています。その意味で難易度は高い部分です。
組み立てるときも,無理な力を加えず確実に作業するために,ここで説明する順番を参考にしてください。

まず,バッテリー押出し金具の爪が掛かっている,赤矢印Aの部分を外します。(@
次に,スプリングのアームが金具の下部にくるように,スプリングアームをドライバなどで動かないよう押さえながら,金具をスプリングアームから引き離すようにして,スプリングアームを下にもっていきます。(A
このとき,金具の付根のシャーシに納まっている部分(B)も同時に外れると思います。外すときは,このBの部分を外してからやった方がやりやすいかも知れません。(組み立てのときは,金具が固定されないので,この部分を嵌めてから行ったほうがやりやすいと思います。)
金具が,スプリングからフリーになってから,スプリングを外してください。(C

組み立てる時は,これの逆の手順で行うと上手くいくことと思います。また,組み立てるときの注意として,金具をAに引っ掛ける前に,金具の付根とスプリングがしっかり納まっているかの確認のため,もう一度この2箇所を押し込むとよいでしょう。


ロジックボードを外します。

ロジックボードは,赤矢印Aの部分の円筒形の突き出てる部分と,Bの部分のIOポートが主に引っ掛かっている部分です。本体左側の中程にCの爪もありますが,こちらは比較的簡単に外せます。
まず,Aの円筒形の出張り(これは,拡張ボードを備えた場合ボードの固定用にビス留めができるようになっている部分だと思われます。)からロジックボードを外すために,ロジックボードの下方を掴んで,ロジックボードを縦方向へ起こしてゆきます。
このとき,他のケーブル類を繋いだまま作業してることを忘れないでください。勢いよく起こすと,ケーブル類に負担がかかります。
ロジックボードが円筒形の出っ張りを通過した時点で,ロジックボード全体を本体下方の方向へ引き寄せます。この時もあまり勢いで引き寄せないでください。他のケーブルが繋がれていることもあり,あんまり引き寄せることはできません。

写真のDの矢印は,組み立てるときの注意です。ここに,スピーカーのケーブルが延びているのですが,この矢印の先の表ケース側に,このケーブルが納まるよう溝を作ってあります。組み立てるときはスピーカーケーブルをこの溝に納まっているかを確認してください。ここが納まっていないと,表ケースがピタッと合わさらないことがあります。


ここで,注意して頂きたいことがあります。

この写真は,本体右側上方のスタイラスペンの挿入口の脇です。写真の下の方に見えてるのはメインスイッチです。
赤矢印は,4配線をもったフィルムケーブルです。このケーブルは,内部シャーシからでている2つの突起物にくぐされて動かないよう固定されています。このケーブルはモニタから延びていて,ここを上手く組み立てないと,ペンアライメントが著しくズレが生じることから,このケーブルはどうやらペンアライメントをつかさどるケーブルのようです。
実は,このフィルムケーブルの下部に,丁度赤矢印の付近なんですが,このケーブルをロジックに押さえつけるシリコン製のパーツが潜んでいます。初めに,ビス一覧のところで説明した白く細長いパーツです。

丁度,ロジックボードを外したとき,運が悪いときは,フィルムケーブルごとこのシリコンパーツが外れてしまい,知らないうちに何処そかに転がってしまう危険性をはらんでいます。
ロジックボードを外したとき,このフィルムケーブルが2つの突起に嵌まっているか確認し,もし外れているようでしたら,その下部にあるシリコンパーツがあることを確認してください。
今回の分解作業では,このフィルムケーブルやシリコンパーツを外す必要はありません。


 

内部シャーシ大〜メインスイッチ



本体下方の,バッテリーが納まる場所に,小さい黒ビスがあります。その右側には,写真ではバッテリー押出し金具の影になって見えませんが,ここの銀ビスも外します。

  
本体上方の左側の銀ビス(写真上左),上方のIOポートの両脇の銀ビス2本(写真上右)をはずします。

内部シャーシ大を外します。このパーツは,それぞれがケーブルで繋がれていることもあり,内部シャーシ小やロジックボード,表側のモニタ等と一緒に,表ケースから外れます。
表ケースに引っ掛かっている場所は,写真の本体下方に3箇所の爪があります。あと,本体左側の中程に,ロジックボードを引っ掛けていた爪があるのですが,内部シャーシ大もこの爪に引っ掛けられています。
本体左側中程の爪を除けながら,内部シャーシ,ロジックボード,モニタを同時に,本体下方の3つの爪は外そうとせずに,本体上方を持ち上げて起こすようにします。この時,片方の手を表ケース側に持っていって,指でモニタを押しだすと上手く起き上がっていくと思います。

組み立てるときは,写真の3つの爪を噛ましてから,内部シャーシを寝かすようにして納めて下さい。この3つの爪は忘れやすいので,注意して下さい。(特にクリアパーツを組み立てていると,嵌まってるかどうかが分かりづらいようです。(^^;)


組み立てる時は,内部シャーシ大を表ケースにビス留めする前に,内部シャーシを多少指で押さえ込んで,表のモニタと表ケースにすき間ができないかを確認してみてください。すき間ができるようであれば,どこかで噛み違えてたりしてますので,もう一度シャーシを嵌め直したりしてみます。
スピーカーの位置が上手く納まっていない場合が特に考えられます。

内部シャーシ大を表ケースから外すと,メインスイッチが外れるようになります。写真は,スイッチの基盤を外していませんが,まずはスイッチの基盤を外してから,メインスイッチパーツを矢印のように,最大に上方へ持って行き,そこから直角へ引き抜きます。

この写真は嵌めるときの注意です。嵌める方向は写真のように,パーツ露出部のテーパーが長いほうが本体上方になります。
赤矢印の基盤の方のスイッチの突起物が,パーツの溝に納まるようになってます。パーツを内部シャーシに組み込む位置と,基盤のスイッチが噛みあう場所が違いますので,順番として,パーツを内部シャーシに嵌めてから,パーツを上下にスライドさせながら,基盤スイッチの突起物が噛みあう場所に,パーツの溝を合わせて,それを狙って基盤を組み込む形になります。
基盤スイッチの突起物と,パーツの溝が噛みあっていない場合は,パーツを上下にスライドさせたとき,全くの抵抗を感じないので,そのように確認する方法もあります。

 

IOポートカバー〜ペンスタンド〜フリップカバーラッチ


IOポートカバーは,内部シャーシを外すと直ぐに取れてしまいます。
組み立てるときは,IOポートカバーの両側のヒンジ部分(出っ張りが片方に2箇所あるのですが,根元の方にある出っ張りが大きいほうです)が,表ケースの赤矢印の溝に嵌め込みます。

ペンスタンドは,写真の青色の黒ビスを外し,ステンレスのプレートを外すと出てきます。

ペンスタンド部の構成パーツは,このようになります。組み立てるときにはプレートの方向を間違えないで下さい。

フリップカバーのラッチを外します。表ケースを裏から見ると左側の中程にある,フリップカバーと閉じたときにカバーを留めるパーツです。
外すときは,板バネを取ってパーツを本体外側にスライドさせることにより簡単に外れます。
写真は,板バネを嵌めるときのコツを説明しています。まず,板バネを片方から溝に納めます。(@)その時,パーツを組み込んでおいて,パーツに溝にも半分程納まっていることを確認してください。その後,もう片方の溝に納まるよう,板バネを曲げながら溝に合わせて押し込みます。(A

 

PCカード取出しレバー



まず,内部シャーシから外したロジックボードを裏返しにします。
PCカードスロットは上段と下段とありますが,機構は上段の形状をほぼ裏返したような構造となっております。
今回は,下段スロットの分解を説明いたします。
ちなみに,PCカード取出しレバー自体は上段下段とも同じ形状です。
 

写真の青矢印の金具をスライドして押し込みます。


PCカードスロットの機構部分とロジックボードとは意外と軽く留まっているだけですぐにでも外れてしまいますが,そのような箇所は逆に元に戻そうとするときにどのように嵌まっていたかを確認するのは大変なことです。

写真の赤矢印aのところに,ロジックボードから出てる小さな爪があります。
赤矢印Bのところには,PCカードスロット部の中央から外に向かってボルトが出ててピボットになっています。

外し方は,PCカードの挿入口を@の矢印のように持ち上げるとaの爪が外れるようになっています。
aの爪が外れるのを確認したら,根元の方をAの矢印方向へ広げBのボルトをはずします。


写真は,下段のPCカードスロットの機構部分を外し,裏返しにしたところです。

上段のPCカードスロットのパーツと違うところは,上段のものはこの写真のように仰向けになってロジックボードに取付けてあること,赤矢印Aの金属製のピンは,写真のように仰向けになっている側でなくロジックボード側に付いていることです。

まず初めに中にスライドさせた@の金属部分を,もう一度引きだします。
写真赤矢印Aの金属製のピンと,Bのバネを外します。
Aのピンは,上へ持ち上げると抜くことができます。
Bのバネは,次に示す写真のように機構部分の方を先に外すとスムーズに外れます。バネは突然飛び出す恐れがありますので,ケガや紛失にはくれぐれも注意してください。


写真は,上記の金属製のピンをはずし,バネを外しに掛かったところです。

次に,一度矢印@の方向へPCカード取出しレバーを押し込んでおいて,Aの方向へ引っ張り出していきます。

一気に引っ張り出したいところなんですが,内部の金具が赤矢印の箇所で引っ掛かるので,内部の金具を挟み込んだりして,各出っぱりから回避します。


組み立てるときは,上記の出っぱりの他,右の写真の赤矢印で樹脂部分同士の掛かりがあるのでそこを回避しながら差し込みます。

以上で,本体側の各パーツの分解方法の解説を終らせていただきます。
 
 

ラベル剥がし〜フリップカバーヒンジ部の分解



ラベル剥がしのコツを説明いたします。
キレイにラベルを剥がすには,ミツワ・ぺーパーセメントソルベント(溶解液)が必須かと思います。塗装面も痛めず安心して使うことができますが,液を垂らしてのち直ぐに拭き取らないと,シミになる恐れがあります。もし,数分で付いたシミであれば,再度液を垂らして拭き取ればシミはキレイに取れます。

本体のラベルは,ソルベントを垂らしながら,液が充分染み渡るのを確認して,ラベルの下の中央に小さな溝がありますので,そこから爪楊枝などの柔らかく尖ったものでゆっくり剥がしてゆきます。ソルベント液はできるだけ惜しまず何度も使って,全体を剥がすのに10分以上かけるようなつもりのスピードでゆっくり剥がします。
このとき,ラベルに折り目が付かないよう充分注意を要します。そのためには爪楊枝の起こす角度はできるだけ小さいほうがよいです。また,あまり無理な力を加えず,ソルベント液がノリを溶かしてくれてるのを信用してそれに委ねるぐらいの感じでゆっくり剥がしてゆくことがキレイに剥がすコツです。
 

フリップカバーヒンジ部の分解は,写真は省略させていただきます。<(_ _)>

まず,ヒンジ部の内側にある中央の四角いシールを,ラベル剥がしの要領で剥がします。この部分は実は僕自身も完璧な状態で剥がしたことが無いです。(^^;

そのシールの下にビスが隠れていますので,このビスを外し,ヒンジ部の内側のパーツを外します。このパーツは上下に一つずつ爪があります。ボルトを出し入れするレバーのある側(本体下方側)の端部に指の爪を挟み,このパーツを上下から挟み込ませるように撓ませると,下方の爪から外れると思います。

次に,ボルト出し入れするレバー部のパーツを外します。これは,スプリングが付いている側を持ち上げ,数回こじるようにすると他の引っ掛かっている部分が外れてゆくと思います。

あと,カバープレートを留めているボルトを外します。これは内側にスライドさせることにより外れ,カバープレートを外した後,通っていた穴から取りだせる構造になっています。
組み込むときは,シッカリ最後まで押し込むことが必要です。
シッカリ押し込むことで,ヒンジ裏側のパーツがこのボルトを動かないよう留めるようにできています。
ボルト頭の露出部は4mm以下になることが必須です。押し込み方が足りないと,ヒンジ裏側パーツの納まりが悪く,カバープレートが直ぐに外れてしまうことになりますので,注意して下さい。
 


以上で,分解講座(詳細版)の解説は終わりです。この説明で理解しにくいところや分からないところ,また,自分はここで苦労した等の体験談をお聞かせいただければ,このページに修正など加えていくつもりでいます。
その他御意見など御座居ましたら,こちら宛までメール下さい。
つたない説明で分かりにくいところが多かったことと思いますが,長々と読んでいただいて有り難う御座居ました。では.....。
 

更新記録
May 25,2000.....裏ケースの開け方のコツを追記。PCカード取出しレバーの分解方法を追加。
Mar 13,2000.....裏ケース,フリップカバーヒンジの各箇所追記。
Mar 05,2000.....初版完成。