戦後外交の失策(北朝鮮謝罪問題)



戦後外交の失策(北朝鮮謝罪問題)NEW!!

8月中旬(正確な日付けはおぼえていないが)北朝鮮が、「第二次大戦から、今
日に至るまでのすべての北に起こった問題は、日本が起因している。(南北の
分断も)したがって、その謝罪と補償を求める」と言う趣旨の声明を発表した。
これに対して政府は静観の構えだという。

うーんおかしい
数年前からの北に対しての食料援助は?なんとも思わないでいきなり敵対国と
は、日本に対しての外交交渉を棚上げしていて寝耳に水のこの声明は、明らか
にテポドン発射の正当化のためのプロパガンダなのに、なぜ、日本政府は、抗
議なり、食料支援の打ち切りの声明なりを発しないのか、

よく市民を代表したような顔をした大新聞は、日本の戦争責任についてうった
える記事を載せているが、前から何度も書いてはいるが、はたしてどれが事実
なのか、本当の所は解らない。どうしても、書き手の意志やイデーを感じざる
を得ないので、ニュートラルなスタンスだとは思えない。
それを一列横並び状態で見せられている日本人の多くは中国や他のアジア諸国
に対して、ひどいことをしたのだから謝罪するべきと思うだろう。
しかし、戦争責任ということ本気で考えたら、東京裁判の国際法上の違法性も
あるのではないだろうか、
そもそも戦争責任は、敗戦国にのみ適用されるのか?
わたしは、被害者根性で「なにも日本だけが頭をさげなくても・・・」と言い
たいのではない。
考え方も宗教もちがう国と国との外交問題は、立場が違うのだから明確な意思
表示をしなければ伝わらないし、第一、国民の中にも理解されない。

何かについて事実関係が明確になったら、それが当時の日本の責任だと政府が
みとめるなら、外交的にきちんと謝罪するべきだし、補償もしなければならな
いのかもしれない。しかし認めないのなら、認めないという意思表示も、おな
じようにきちんと行わなければ、外交的な駆け引きでは、完全な負けで、いい
なり(言われっぱなし)になってしまう。

日本の中においては、「言わぬが華」「沈黙は金」などと言う言葉で、黙って
やり過ごすことを美学としているが、それが通じるのは、日本人だけであって
国民性が違う所では、「こいつは黙っているから金とってやれ」と、カモにさ
れている。(北の話ではなく)
言わなくてもきっと解ってくれる、なんて勝手な期待、幻想にすぎないのだ。
世界的には、言ったもん勝ち、みたいな国民性の方が、はるかに多い。
主張をしない外交も(経済交渉とかだとやるのに)そろそろおわりにしなけれ
ば、いけないのではないだろうか、
          
                                     1999/8/20 M






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