ペットについて(動物実験について)
ペットについて(動物実験について)
何年か前、私は杉並区にある、東京都動物愛護センターという所に取材に行っ
た。(個人的に)
そこは、野良犬、野良猫、はたまた、飼い主が放棄した動物たちを集め、最長
4日で、殺処分している所(厳密には杉並は、中継所で、有明で最終的に処分
される。また、一部の健康で若い動物は実験用に払い下げられる)。
私がそこに行きたいと思ったのは、私が尊敬するノンフィクションライター
山根一眞氏の「東京のゴミ」という本を読んだからだった。
その本の中で、ゴミのように捨てられた彼らが、その後どう処分されて行くか
について、刻銘に書かれていたが、自分の目でそれを見て伝えられたら、とい
う思いで、居ても立ってもいられなかった。
その時の事は、別の機会に書く事にするが、5月30日まで、東京のクレヨンハ
ウスで、「どうぶつたちへのレクイエム」と題する写真展が行われ、大阪の動
物愛護センターの犬や猫たちの写真が公開されていた。
私は、自分では、愛護センターの写真を撮る事に躊躇したが、写真展を見て、
やはり、こうした活動は、とても大切な事だと、あらためて考えさせられた。
児玉さんという人の写真の向かい側に、動物愛護の立場を取る団体の、パネル
も展示され、そこでは、人間への影響を調べるため、という大義名分で行われ
ている様々な動物実験の写真を、見る事が出来た。
体を動かす事ができない様に拘束され、眼球に薬品をつけられたうさぎ、
皮膚に薬品を塗られ、ただれて、横になって眠る事のできない犬、
眼球をえぐりとられ、そこから脳に電極をつけられた猫など、 正視できない
写真のキャプションには、大学の研究室や製薬会社、大手化粧品メーカーが行
う、そうした実験が、果たして人間と同じ結果を得る事ができるのか(細胞な
どの組織が違うため)という疑問視する声や、EU諸国では、化粧品に対する
動物実験の禁止、2000年6月から動物実験された化粧品の輸入禁止などの世界
の状況が、書かれていた。
人間は、戦争という名のもとで、人間を殺す事すら、正当化してしまうぐらい
だから、動物実験なんて、どうせ見えない所でやっているのだし、人間のため
に、犬や猫が犠牲になるのは、しょうがないと、思ってしまうかもしれない。
ただ、すこしだけ考えてほしいのが自分達が一時的にも愛情を注いだペットを
何かの事情で保健所に出したら、4日で殺されるか、新しい口紅やファンデー
ションの製品化のために皮膚をただれさせながら実験されつづけることになる
と。
それと、もう一つ、日本の法律では、化粧品の製品化のために、動物実験を
義務づけている事。
先に書いたEU諸国では、動物実験をせずとも皮膚や細胞への影響を調べる方
法があり、それを行っているという事を考えてほしい。
いろいろ考えてみたいという方は下記に問い合わせてみてほしい。
動物の法律を考える連絡会・事務局
東京都杉並区阿佐ヶ谷南3−6−20
動物の法律を考える連絡会のページ
1999/6/1
ご意見、ご感想をぜひメールでお寄せ下さい。hishida@gol.com
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