本気で遊ぶ

よく、「これは、遊びだから、本気じゃないから・・・」という言葉を耳にし
ます。
ここで使われる遊びという言葉は、決して良い意味ではありません。
何か中途半端で、テキトーで、いいかげんにやっている事を指していますが、
それは、私はおかしいと思います。

「ハレ」と「ケ」という言葉をご存知でしょうか？
「ハレ」は、非日常の特別な日の事を言い、「ケ」は、日常の、普段の日の事
を、昔の人が言った言葉です。結婚式に、「はれの日」というのは、そこから
来ています。
大昔の、農耕民族だった日本人は、一年に何回かある「ハレ」のために、黙々
と畑仕事をし、その日（祭りの日など）何もかも忘れ、踊ったり、唄ったりし
たそうです。これは、いわば、ガス抜きとでも言いましょうか、肉体的にも、
精神的にもきつい日常のルーティンワークの鬱積をそこで吐き出す事で、また
日常に戻る事が出来たのです。
現代に暮らす私達に置き換えると、仕事や学校の日は、「ケ」です。そこから
解放された時、すなわち遊んでいる時は、「ハレ」なのです。
こんな時には、思う存分、本気で遊ばなければ、日常に戻った時、やり残した
感じに引っ張られて、打ち込む事が出来ません。だから、本気で遊ぶのです。

私はむしろ、いいかげんでなく遊べる方が、素晴らしい事だと考えます。





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