モーニングJAMの生放送に潜入(24 Apr.96)

ナイスバディな坂木優子ちゃんにはこれまでにもインタビューなどで何回か会っているわけであるが、結構お気に入りの女の子である。
先日(4月21日)、優子ちゃんの出演するゲームソフト「恋の予感in Holly Wood」(サターン版、サミー工業より発売)の発売記念イベントが秋葉原のソフマップ本社で行われ、私は「グレートサターンZ」の取材で出かけたわけ。ずいぶんと久しぶりに優子ちゃんに会ったのだけど、ちゃんとこちらのことは覚えていた。エライなぁ。このことはじつはこの業界では非常に大切なことで、人の顔(できれば名前)を覚えてあいさつができる子は、スタッフにかわいがられるのである。
で、その時に、「モーニングJAMに生出演するから、ぜひ取材と称してにぎやかしに来てね」と優子ちゃんに頼まれたわけ。他にも色々と思惑があったので、では行きましょうとなったのである。

しかしながら、朝6時に神谷町のテレビ東京に立川の自宅から行くのはあまりに辛いので、結局、会社に泊まりがけということになった。ちょうど夜中の「トゥナイトII」(テレビ朝日)で私がプロデュースした写真集の紹介もしてくれるというので、会社でそれをビデオに録画しながら、たまった雑誌や資料の整理を朝まで徹夜でやった。5時半過ぎに竹橋の会社を出て、テレビ東京までは面倒なのでタクシーで行ってしまった。途中の霞ヶ関にはマスコミ各社が中継車を出していた。オームの麻原被告の第1回公判が東京地裁で行われるためだ。

テレビ東京に到着すると、受付で取材の旨を告げ、入館票を受け取り、優子ちゃんの控え室へ向かう。優子ちゃんの控え室は、はねちゃんの控え室の隣の隣。はねちゃんの隣は林家いっぺいの控え室である。ノックをして優子ちゃんの控え室に入る。
「おはようございます。来てくれたんだぁ」
「約束ですからね。寝てないんですよ」
「なにかあったんですか?」
「寝たらこの時間に起きられないから」
「なんだ、簡単な理由だったんですね」
とかなんとか言っているうちに、ADが迎えに来たので、一緒に別のフロアのスタジオへと向かうのである。

エレベーターを降りたら、いきなり池田さんと会ってしまう。
「何しに来てんの? こんな朝っぱらから」
「や、坂木優子ちゃんの取材ってことで」
「じゃ、うちは関係ないね。声かけないでね(笑)」
「すぐそうやっていじめるし。電話してもなかなか池田さんつかまらないから」
「うん、忙しいんだ。逃げてるわけじゃないから(笑)」

スタジオに入ると、出演者が打ち合わせをしている。なるほど、テレビのスタジオはこんな風なんだ。
池田さんにゲームのコーナーの担当の人を紹介してもらう。プレイステーションのゲームで関わっているものがあるため、何とか紹介してもらおうと売り込みをしたかったのだ。
「羽田が世話になっている雑誌社の人がこられてて、紹介してくれって言うんで」
「3月に発売されて、新作ではないんですが、女の子5人の実写のゲームがあるんです。私のところで、そのゲームのキャラクターの写真集も出しているんで、ぜひ今後紹介してもらえるとうれしいんですが。出演している女の子も出させますんで」
「じゃ、番組が終わったところで少し話しましょうか」
「お願いします」
てなことを言っていると、打ち合わせの終わった優子ちゃんが私を手招きする。
「書くもの持ってます?」
「黒と青と赤とあるけど、どれがいい?」
「黒貸してください」
はねちゃんにも見つかる。
「おはようございます。ご無沙汰しています」

そうこうするうちに、番組は始まるのである。今回はオームの裁判があるので、途中で中継が急に入ったりして、進行が大変そう。
しかし、テレビの番組って言うのは、本当に映る所は一部なんですな。紙メディアをやっている門外漢からみると、なかなか面白い。
はねちゃんと優子ちゃんはどちらも小柄であるが、だいたい同じくらいの身長かな? でも、胸はずいぶん違うぞ(笑)。

で、無事番組は放映終了。出演者は控え室へと戻っていく。私は、ゲームのコーナーの担当者にさらに売り込み。
「この子、見たことあるなぁ」
「その子はテレビ東京の深夜番組にレギュラーで出ています。去年までは鑑定団にもレギュラーで出てました」
「けっこうかわいいねぇ。すぐに返事はできないですけど、ちょっと検討してみますんで。ご連絡は野村さん宛でいいですか?」
「よろしくお願いします」

売り込みも終わったので、控え室の方に戻る。優子ちゃんの控え室はすでに空っぽ。早々と帰ってしまったようだ。仕方ないか。
控え室の脇のロビーでジュースを飲んでいると、見たことのある犬が近寄ってくる。クリームである。
「クリーム、そんなオッサンのとこに近寄っちゃだめだよ。悪い病気がうつるから」
「なんちゅーことを。本当に口の悪いおばさんなんだから」
私と池田さんのやりとりを聞いて、他の出演者の関係者が笑い転げている。
着替えてきたはねちゃんが出てくる。
「じゃぁ、野村さん。また今度」
受付に入館証を返して外に出ると、ちょうどはねちゃんの乗った車が出てくるところ。手を振って車を見送る。
私は神谷町から地下鉄で会社に戻るのである。


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