今回のテーマは「学園祭(ソフィア祭)見学記」です。


ソフィア祭に行く

現在高校2年生で、大学進学を考えている佳以ちゃんですが、なかなか志望校が決まりません。で、志望校を決める参考になればと、季節もちょうどいいので、学園祭を見学しようと言うことになりました。 今回、見学に行ったのは上智大学のソフィア祭。なぜ数多くある大学の中で、上智大学なのか? 当然こういう疑問も出てくるわけです。これには深い深いわけがある――と言いたいところですが、実は割と単純な理由です。佳以ちゃんのお母さんと僕(野村)の母校が上智大学なのです。佳以ちゃんのお母さんは外国語学部のフランス語学科、僕は文学部のドイツ文学科の卒業です。
というわけで、四ッ谷駅で待ち合わせした佳以ちゃん、未ちゃんとドッキングし、ソフィア祭へと乗り込みました。僕も10年ぶりのソフィア祭です。


上智大学は四ッ谷駅から徒歩1分という、交通の便では非常に恵まれたところにある。最近では郊外にキャンパスを移す大学が多い中で、入学から卒業まで都心のキャンパスというのは珍しいかもしれない。上智のキャンパスは本部とほとんどの学部が四谷(正確には千代田区紀尾井町)にある(その他のキャンパスは比較文化学部が市ヶ谷、神学部が石神井、短大が秦野にある)。しかし、都心にある分キャンパスの面積は悲しいくらい狭い。何しろ、正門から裏門が一望のもとにのぞめてしまうのだから。


学生寮

正門から入場。以前、図書館のあった2号館は取り壊され、有料駐車場になっているし、他にも新しい建物もできたようだ。卒業以来ほとんど来ていないので、僕自身も浦島太郎状態である。仕方ないので、ソフィア祭のパンフレットを購入。300円だったかな?
まずは正門をまっすぐすすみ、学生会館前。
――これが、学生会館ていって、学食なんかがあるわけ。上のフロアは男子学生寮。
 学校の中に寮があるの?
佳以 未はうらやましいでしょ? ギリギリまで寝てられるもんね(笑)。
 うん。女子寮はないんですか?
――女子寮は確か、信濃町にあったはずだけどね。JRで1駅だ。


たこ焼きをGET!

取りあえず、一通りキャンパスを見ておこうというわけで、キャンパスの奥に進む。学園祭に付き物の屋台というか、テントの売店が並んでいる。当然、売り物は飲食物である。


たこ焼きをゲットし、満足げな二人。

佳以 あーっ、たこ焼きだぁ。今回の目的の一つがたこ焼きなんですよ(笑)。
 私も食べたい(笑)。
つーことで、たこ焼きをゲット。
佳以 なんか、大きさがバラバラだね(笑)。
 ちっちゃいのや大きいのが混ざってる(笑)。
――たこはちゃんと入ってる?
佳以 さすがにたこは入ってますね(笑)。スカはないな。
 私はお好み焼きやもんじゃにはうるさいんだ(笑)。
佳以 これはたこ焼きなの。
 似たようなもんだよ(笑)。


たこ焼きを食べる佳以ちゃん


で、さらに奥に進む。
――この左手のまだきれいな建物が中央図書館。僕らが卒業した後にできたから入ったこともない。当然、建築のための寄付金は払ってません。
佳以 これが図書館なんですか? やっぱり高校とは違うよね。うちの高校なんか図書館ないですよ。あるのは図書室。
 私の中学も図書室だ。
佳以 やっぱり、大学は違うね。
――この右手の建物は確か10号館といって、1階はホールになっている。上のフロアは文学部の研究室。
佳以 研究室っていうと?
――常勤の講師以上は個室が与えられていて、それを研究室というわけだけど、まぁ個別の職員室みたいな感じ。
 すご〜い、先生の個室があるんだ。


サークルの部室の現状は?

続いてたどり着いたのが、ホフマン・ホール。ホフマンていうのは上智の初代学長の名前ですな。この建物は、いわゆる部室長屋、サークルの部屋があるところ。保険センターもある。
佳以 高校だと保健室なのに、保険センターだって。病院みたい。
 急患入り口なんていうのもあるよ(笑)。
――これが、サークルの部室なんだけど、覗いてみる? 僕の所属していたサークルはもうつぶれてしまって、跡形もないみたいなんだけど。
佳以 このフロアは音楽関係のサークルが集まってますね。あっ! マンドリンクラブだ。
 マンドリンがどうしたの?
佳以 お母さん、マンドリンクラブだったんだって。お母さんも、こんな部室にいたのかな?
――佳以ちゃんのお母さんだとこのホフマン・ホールができる前だな。年齢的に言って。
佳以 ああ、そうかぁ。
――しかし、どこの部屋も汚いですなぁ(笑)。女の子の多い大学とは思えない。


写真展を見る


展示を見る未ちゃん

てな感じで、一通りキャンパスも見て回ったので、実際の学園祭の展示を見に行くことに。
最初は1号館で展示を行なっていた「写真クラブ」である。佳以ちゃん、未ちゃんともに写真撮影が趣味ということで、ぜひ見に行きたいという。
佳以 いやぁ、この写真展は感動したなぁ。素敵な写真が多かった。
 ほんとだね。
佳以 私はやっぱり人物写真が好きですね。
 私はあんまり人が写っていない方が好きだな。タダの道の写真とかが好き。
佳以 自分でも焼いてみたくなるよね。暗室で現像液につけてさ。
 クリップかなんかで挟んでつるしておくんだよね(笑)。
佳以 プロっぽいねぇ(笑)。


展示を見る佳以ちゃん

――最近は、女子高生とかで写真がはやっているみたいだね。
佳以 そう。みんな意味なくカバンの中にカメラが入っているの。ほとんど「写るんですよ」とかの使い捨てなんだけど。
 休み時間とかにみんなで集まって撮ってる。
佳以 うちの学校なんて、先生も一緒に写ってる(笑)。
 最近だとパソコンで写真の修正や合成なんかも簡単にできるんですよね? やってみたいな。
佳以 未はやるとはまる方だから、高校に受かってからの方がいいよ。


似顔絵を描いてもらう


漫画を読む未ちゃん

その後、天文部の天文写真なども見たりして、パソコン同好会がパソコン占いをやっていると言うのでのぞいてみる。ところが、ここは手際があまりにも悪くて、そのうえ、置いてあるパソコンは一昔前の古い機種ばかり。未ちゃんはパソコン占いに未練があったようだけど、ちょっとどうしようもないので、抜け出してしまう。
近くの部屋で漫画研究会が展示をやっていたのでのぞいてみる。同人誌もサラッとのぞいてみたところ、「ヤオイ」系ではないようだ。コスプレやっているやつもいないし、一安心。
似顔絵描きをやっていたので、佳以ちゃんと未ちゃんは早速描いてもらう。


似顔絵を描いてもらう佳以ちゃん

ここで似顔絵を描いていた学生がとんでもないことをいう。僕のことをつかまえて、「(未ちゃんの)お父さんですか?」とは何事か。いくらなんでもこんな大きな子がいると思われたのは初めてである(笑)。「彼氏ですか?」と言わないまでも(笑)、せいぜい「お兄さんですか?」くらいにしておいてほしいものだ。まぁ、我が後輩なので許してやることにしたが。


似顔絵とともに


本日のまとめ

あとは適当に覗いてみているうちに、後かたづけが始まってしまった。あれま、もう終わりの時間なのね。ろくに見ていないけど、仕方がないか。
――大学の学園祭は初めてだったのかな?
佳以 うん、初めて。
 私も初めて。
佳以 今日は天気が悪くて雨だったからというのもあるのかな、もっとガヤガヤしているかと思ったんだけど。
――上智は本来地味なんだよね。
佳以 もっと色々な大学の学園祭に行ってみたいと思ったな。
 うん、そうだね。
佳以 今日来てみて、大学、本当に行きたくなった。やっぱり、高校とは違いますね。
 大規模だよね。保険センターとか図書館とか。
佳以 大学生っていうとみんなが大人だから、全部自分で作るじゃないですか。先生とか一緒じゃないし。ああいうのっていいですよね。私も一緒にやってみたい。
――そのためには受験を突破しないといけないわけだな(笑)。
佳以 この前、学校で進路志望調査があったんですよ。志望校とか書かされたんだけど。
 上智って書いたの?
佳以 下の方に小さく(笑)。
――お母さんはなんて言ってるの?
佳以 お母さんに上智受けようかなって言ったら、「受ければ」って冷たく言われた(笑)。全然本気にしていないみたい。
 今までが今までだから(笑)。
佳以 どうしよう、もう私、志望校。
――地方の国立大学ってのもなかなかいいかも?
佳以 国立はやっぱりちょっと無理かも。自宅からせいぜい1時間半くらいのところがいいなぁ。
――あんまりマンモス大学じゃないところの方がいいんじゃないかな? 僕の知り合いのライターは、成城大学や成蹊大学を薦めていたけど。
佳以 私、本格的な受験勉強ってしたことないんですよ。今の高校も推薦だったから。必死な受験勉強てしたことがないから、すごい不安。
 大学も推薦にしたら?
佳以 推薦とりたいんですよ。今、評定平均計算しているんだけど、これがねぇ(笑)。
――僕も推薦入学だったからなぁ。
佳以 指定校推薦なんですか?
――そうだよ。
未 すご〜い。
――僕の頃の推薦条件は評定平均が4.3以上だったな。
佳以 私も頑張らないとなぁ。
――で、未ちゃんの方は高校入試なわけで、志望校は決めたんだよね。
 志望校はとりあえず決めました。
佳以 勉強はかどってる?
 まぁ、そこそこ。
佳以 ほ〜っ。
 いや、本当は全然(笑)。まぁ、なんとかなるかなって(笑)。
――僕が受験勉強始めたのは、高校受験のときは中3の秋以降だったし、大学受験も3年生になってやっとだったからね。夏休みの補習の合間に映画観に行ってたし。
佳以 今日は学園祭に来てみて、早く大学に行きたいっていう思いと、もうすぐなんだなぁって実感させられちゃった。帰って勉強しようかな、なんてね(笑)。