1990年に起きると予想された第3次世界大戦におけるヨーロッパ全域(ノルウェーからトルコまで)を、北部/中部/南部の3戦域に分け、それぞれ単独でも、連結してもプレイできるお得なビックゲーム。機能的に描かれた見やすい地図と、戦闘部隊の装備、練度まで考慮して作られた色とりどりの各国軍部隊駒、機種毎に区別された航空機駒など、大きな視点で現代戦を描きながら、航空戦などでは詳細な運用が行なえる楽しさがある。個々のシステムの調和がとても良くとれている為、スムーズにプレイできる。
NATO軍とワルシャワ機構軍とでは、ゲーム手順が異なり、もっぱら防禦するNATO軍と、何度も何度も犠牲多き攻撃を繰り返すワルシャワ機構軍が分かりやすく描かれている。戦闘部隊には戦闘力と練度が規定されており、戦闘を行なうと戦力ではなく練度のほうが減少していき、練度がマイナスになると全滅する。これによって部隊の疲労と消耗を表しており、ある程度戦闘に参加すると、後方へ下げて休養補充させるか、戦力だけを頼りに消耗し尽くすまで戦闘に投入しつづけるか、その場に応じた指揮官としての才覚が問われる傑作システムである。特に航空機の能力は明確化されており、米軍のA-10地上攻撃機やB52戦略爆撃機などは、ワルシャワ機構軍にとっての悪夢となっている。また扱う戦域が広大なので、北極圏に近いノルウェー・フィンランドでの戦いと、灼熱のトルコ・ギリシャ方面での戦いではおのずと異なり、それらを連結して多人数でプレイすると、増援や空挺隊のような特殊部隊、強力な航空機をどの戦域に投入するかで、味方同士の白熱した議論が巻き起こるなど、存分にビックゲームの醍醐味を味わわせてくれる好ゲーム。現在では、ソ連が瓦壊して設定は無駄となってしまったが、逆に気楽な多人数ゲームとして楽しめるようになった(核や化学兵器などがある為)といってよいだろう。
