地域のニュース ばんばおむろ山  ( 新聞折込 4000部 )

2004年1月13日  

これまでの経緯

縄文土器の宝庫として知られる馬場小室山に、「売地」の看板が立った。売り主は関東財務局。相続で物納されたものを2003年9月に競売にかけられるという。7月、近隣の住民有志が相談し、保全のための署名運動を始めた。そして財務局には「競売の中止」を求め、さいたま市には「保全策の検討」を求める5500人の署名を提出した。しかし、競売は実施され、業者が落札した。

アイダ設計を訪問

12月11日(木)。飯塚が「アイダ設計」を訪問。「話を聞いていただけるものかどうか」を受付で尋ねた。あいにく担当者は不在だった。奥にいた社員の方が、どうぞと言ってくれたので、腰掛けて話した。概略は次のとおり。

Q きょうは「話を聞いていただけるかどうか伺うために寄っただけなのですが‥‥。小室山はどのようにされる計画ですか。
A 建売住宅を作る予定です。
Q いつごろ作る予定ですか。
A まだ決まっていません。

Q 「小室山」を残したいという運動のあったことは知っていましたか。財務局に署名簿を提出したのですが。
A 運動のあることは、看板を見て知っていましたが、財務局からは何も聞いていません。

Q 三室中学校に隣接する場所ですし、東側には市有地もあります。緑地として少しでも残すことはできないものでしょうか。

A 住宅建設のために樹木は伐採する予定です。緑地を残せばコストアップとなり、住宅の販売価格を高くせざるをえません。そうなれば売れ残る可能性もでてきます。売れなかった時に(保全運動をした)皆さんが責任をとってくれますか。会社としては良質の住宅を安く提供するのがモットーです。銀行から融資を受けており、早く回収する必要もあります。

Q あのあたりは、縄文時代の遺跡です。近くからは県指定の土器も出土しています。

A 遺跡はここだけではありません。調査をしてから開発することになります。

Q 先日、ショベルカーが入って掘っていました。掘った跡に土器が露出していました。あのような掘り方では調査できなくなりますが‥‥。

A それほど残したい所なら、皆さんで買えばいいのです。

Q 市に働きかけたり、トラスト協会に問い合わせたり、募金をしてという話もありましたが・・・。財務局は部分的には売らないということで、買い取りは無理でした。せめて、調査はていねいにきちんとやっていただきたいと思います。

作成 飯塚邦明

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