2004.11.05

「環状盛土遺構」の立て札 設置

「小室山」の遺跡としての重要性を近隣の人にも知っていただこうと、とりあえず、立て札を設置しました。本来、文化財保護課にやってもらいたいことですが、2003年7月に市役所を訪問してお願いしても、2004年10月12日に電話でお願いしても、担当の山形さんからは「市有地の用途が決まっていないので、できない」との回答。担当がやってくれないのなら、こちらでやろうと判断しました。

市有地と道路の境界に立てた立て札。以前の立て札を利用したので、見てくれはいまひとつ。

【立て札の内容】

ばんばおむろ山

環状盛土遺構

考古学ボランティアが語る「小室山」のすばらしさ

(1)縄文時代中期の集落の上に、縄文時代後晩期の直径50m前後の「盛土遺構」(古墳のような塚)が、中央くぼ地を中心として環状に5つ取り囲んでいることが判明。

(2)「盛土遺構」が長い期間に累積されて重層した住居址群であることを、日本で初めて検証した遺跡。

(3)遺存状態の良好な多くの種類の土器群がたくさん出土した直径3.5m深さ4m前後の「大土坑」が、「盛土遺構」の縁辺から検出。
 ●「環状盛土遺構」は寺野東遺跡の調査以降、国史跡の対象になったが、馬場小室山遺跡のような「環状土塚集落」として「多埋設土器群大土坑」との組み合わせは、日本で初めての事例。

(4)縄文時代の保存状態が極めて良い遺跡。歴史的景観である里山として長い間大事に保護されてきたので、弥生時代以降の撹乱が殆どない、例えて言えば「縄文時代の正倉院」。

鈴木先生の資料をもとにsawarabiさんがホームページに掲載している「環状盛土遺構」の範囲を示す航空写真。立て札に掲示させていただいきました。

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