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夕張市財政問題「何が問題か」


(1)「室蘭市は大丈夫なの」

 夕張市の財政再建団体化がマスコミでも大きく取り上げられ、多くの市民から「室蘭市は大丈夫なの」「夕張のようになるのでは」との声が寄せられます。
 新宮市長も「夕張のようにならないために、不良債務の解消に努めたい」と強調しています。これは、マスコミ報道と国・道の対応が影響しているのではないかと考えます。

長エネルギー政策の転換が最大の要因

 夕張市がいま財政破たん・危機に直面している根本的な要因は、国のエネルギー政策の転換による炭鉱閉山と「跡処理」にあります。
 八一年、八五年と続いたガス事故を経て、八七年の国の第八次石炭政策により、九〇年にすべて閉山に追い込まれ、北炭所有の土地・住宅・病院など買い上げ、市営住宅・浴場・水道・学校・道路・体育館の整備などのいわゆる「跡処理」に五百八十八億円(うち地方債三百二十二億円)の市費が投じられました。
 ここに第一の要因があります。


「ヤミ起債」攻撃は不当

 北炭閉山後の後処理に莫大な借金をおしつけられ、九十二年には、国・道などが国の補助を含む九十五億円の「空知産炭地域総合発展基金」を創設し、地方債と借入金を引き受ける仕組みをつくり運用してきました。これが一部で「ヤミ起債」と言われている基金ですが、道・国の関与で進められたもので、市の予算にも計上されており、産炭地の自治体が「ヤミ」攻撃されるいわれはありません。

第二の原因は国・道の夕張つぶし

 逆に国は、〇一年度に産炭地域臨時措置法を打ち切り、産炭地域交付金=年約二億円を廃止。地方交付税の「産炭地補正」も五年間で廃止してしまいました。同じ時期に、「段階補正の縮小」と地方交付税の大幅削減が重なり、二〇〇〇年度に比べると、〇五年度の地方交付税が六十八億円から四十七億円と二十一億円もの削減となり、市財政への決定打となったのです。


身の丈を超える観光開発 撤退後のあと処理が負担に

 夕張市財政の破たんについて、第三の原因は、歴代市政が、約十二万人の人口が十分の一に激減するなかで、身の丈をはるかに超える観光開発に次々に乗り出し借金を膨らませ、さらに、赤字財政のやりくりと隠蔽のために会計間の不正操作をおこない、結果として借金を膨大にしたことが第三の原因として挙げられます。日本共産党市議団は、とくに身の丈を超えるハコモノ行政を厳しく批判してきました。

国の責任を明確に再建計画を

 いま、あたかも夕張市の財政運営、乱脈経営にのみ原因をもとめ、国と道の責任を不問にして、その犠牲を市民に転嫁する再建計画が動き出そうとしています。国が進めようとしている「再建法制」制定も視野に、“みせしめ”効果を狙っているようにもみえます。
 今何にも増して求められることは、夕張市民がこれからも安心して夕張に住み、人間らしく暮らしていけるようにすることです。そのためには、国がみずからの政策に根本的な要因があるという責任に立って夕張再生計画をつくり、必要な対策と支援を行い、すべての市民が住み続けられる行政水準を維持することが必要です。


地方財源の確保のため、市民総ぐるみの取組みが必要

 日本共産党は昨年の党大会で、(1)「三位一体の改革」の名による地方財政への攻撃、(2)「平成の大合併」と道州制の導入の検討、(3)「新地方行革指針」による「集中改革プラン」での職員削減と民営化、福祉と暮らしの切捨て、三つの分野で、「住民福祉の機関という地方自治体の存在意義そのものを否定する」攻撃が行なわれていることを批判しました。
 このような地方への攻撃に対し、住民の福祉の向上を図りながら、効率的な財政運営を行なうことがいま、行政に求められています。

公共事業の徹底した見直しを

 そのためには、第一に、不要不急の公共事業の見直しと、緊急性が高い切実な要求から優先的に段階的に実施するなどの工夫が必要です。政策の立案段階での市民参加と徹底した情報公開で、無駄な事業は行なわないなどの思い切った方策が求められます。 
 第二に、財源確保の抜本的方向として、国に対して、地方切捨て・地方財政切り縮めをやめ、住民本位の行政に相応しい財源補償を求める取り組みを市民全体で進めていくこと。
 地方交付税制度の維持・拡充など、地方財源の確保のため、市民総ぐるみの取組みが必要だと考えます。