励ましの歌声
笑顔呼び戻す
2003/5/6
中国新聞 |
思わぬ回復に周囲驚き
安佐北区在住のシンガーソングライターあどRun太さん(54歳)が五日、交通事故で右半身不随になった吉田町の河野美奈さんを訪ね、励ましのミニコンサートを開いた。表情を失っていた河野さんは昨年のクリスマス、あどさんの歌を聴いて感情表現が出来るようになった、という。
河野さんは二年前、仕事でバイクを運転中、車と接触し、頭部を強打。以後は意識がはっきりせず、話すことも出来なくなり、昨年五月から自宅療養していた。
変化のきっかけは昨年のクリスマス。
病院や学校でコンサートを続けるあどさんの歌に感動した同町社会福祉協議会の俵昌子ケアマネージャーが「この歌で河野さんの感性や感情を引き出したい」と昨年のクリスマスの訪問を依頼。
あどさんの歌声を聞くと、河野さんの目から涙が溢れ出し、周囲を驚かせた。
二度目の今回もあどさんは河野さんの自宅にアンプなどの音響装置とマイクを持ち込み、ギターを片手に「笑おうよ」など自作の5曲を披露。
一曲一曲を語り掛けるように歌い上げると、河野さんから笑みや涙がこぼれた。
河野さんの父、栄さん(54)は「クリスマスからは泣いたり笑ったり、少しずつでも意識が戻ってきた。歌の力はすごい」と感謝する。
自身も二年前に悪性リンパ腫を患い、抗がん剤による治療で復帰を果たしたあどさん。
「一生懸命生きている姿に、私のほうが元気をもらっているんです。」と話す。
演奏後「十二月より元気になったね。またいつでも来るよ」と手を握ると河野さんの顔が再び崩れた |
 |