堕落天使/天使の涙

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1.First Killing
2.任務遂行
3.Ber Scene#1
4.神交
5.
Second Killing
6.夏の一夜
7.殺し屋#1
8.Ber Scene#2
9.Icecream Dream
10.激突
11.想う人〜思慕的人:齊秦
12.初恋
13.疾走
14.失恋
15.雨の一夜
16.最後の仕事
17.The Killer's Death
18.殺し屋#2
19.Only You:The Flying Pickets

 齊 秦(チー・チン)

 ウォン・カーゥアイ監督の映画は映像ばかりか音楽も凝っているものが多く、このアルバムの中の曲もオシャレなのが多いのだけども、この映画の中の『想う人〜思慕的人』は少しばかり肩のチカラが抜けているかも?

劇中、他人の店を夜中に勝手に開けては挙動不審な商売(?)をしている男(金城武)はパイナップルの食べ過ぎで口がきけない。しかしそれには異邦人の彼のコトバが通じない(彼は父親と共に台湾からやってきた子なのだ)為のコミュニケーション不全・・・というニュアンスが含まれる(と思う)。
その息子がしばし真面目に日本人の経営する居酒屋で働き、楽しげにその店主やら自分の父親とすごすそのシーンでかかるこの曲はじつは台湾語で歌われる台湾の老歌にこれまた現代的なアレンジがなされたカバー・バージョンなのであった・・・。

サウンド・トラックに収録されている齊秦の曲が入ったアルバム


 齊秦は1979年デビュー、彼もまた台湾の老歌のカバー・アルバムをリリースしており、これはその一枚。

台湾の“老歌”は直訳すると古い歌、懐メロということですが、私が知るかぎり日本の懐メロと呼ばれる歌ほど過去の歌、お年寄りだけの好む曲にはなってないような気がします。それは私が台湾の音楽を聴くようになって非常に面白いと思ったことです。その老歌と呼ばれる曲の中には日本の歌も沢山あるのでなおさらそう思うのかもしれません。

このアルバム、台湾語の歌の社会的な背景をも非常に意識しているのですが、楽曲自体は非常にクールなんです。もっとも懐メロが爺さん婆さんの音楽な日本人の感覚の抜けない私は四曲目の『温泉郷吉也』(『湯の町エレジー』ですかねえ?)だけはなんだか可笑しいよーな気もしてしまうんですが、思わぬ魅力も発見したりして。

暗淡的月('94)  

港都夜雨
為什麼
暗淡的月
温泉郷吉也
望春風
秋風夜雨
舊情綿綿
思慕的人
望[イ尓]早歸
補破網
鑼声若響

齊秦・ワタクシのお勧め  

 中華ポップスを聴き始めた時に香港系のわりとまったりしたバラードの多いのが苦手で(今はそういうのの魅力もたいそう解ってきたけど・・・)その中で知った齊秦の声のクールさが非常に好きでした。彼の歌は不思議と台湾語のもあまり泥臭くないですね。他にもワイルドさを前面に出した感じの時もあるのですが、個人的には繊細でしっとりした歌の素敵な歌手だと思います。
『絲路』はそういう魅力の良く出た国語アルバム。

路('96)  

沈黙
不譲我的眼涙陪我過夜
夜夜夜夜
寒雨
回来
擁擠
絲路

[火柴]天堂
想念
懸崖
不譲我的眼涙陪我過夜(kara)