道北の日本海側に位置する羽幌町に、1997年4月、日本初の海鳥研究施設、北海道海鳥センターがオープンしました。
 羽幌町の沖27kmのところには、天売島と焼尻島という、ふたつの島が浮かんでいます。そのうちのひとつ、天売島は、海鳥の繁殖地として有名で、いまや国内唯一の繁殖地となったウミガラス(オロロン鳥)や、赤い足がかわいいケイマフリなど、8種類の海鳥が繁殖しています。なかでもウトウは、世界最大の繁殖数を誇り、推定30〜50万羽が繁殖するとされています。繁殖期の5月から7月には、夕方になるとしだいに天売島周辺に集まり、日没にあわせて一斉に島に飛来しますが、その光景は、海外の海鳥研究者も歓声をあげるほどです。
 北海道海鳥センターは、北海道に生息する海鳥を中心に、海鳥の生態や保護について考え、また、調査研究を行うために、羽幌町と環境庁、北海道によりつくられた施設です。展示では、天売島を舞台に、海鳥の生活や、海鳥と人との関係について解説。環境問題について考えるコーナーや、子供が自由に遊べるパソコンもあり、家族で楽しめます。
 ジオラマホールには、本物そっくりの崖に、札幌在住のカーバー、北尾さんによる見事なバードカービングで、8種類の海鳥を展示してあります。映像ホールでは、天売島の鳥たちの生活を、四季折々の映像とともに紹介しています。
 札幌からバスで3時間あまりで羽幌です。車でこられる場合、国道232号を進み、ホテルが見えたらその角を入ります。木造平屋の建物がセンターです。月曜と祝日の翌日は休館、入場は無料。問い合わせは01646-9-2080まで。

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Compiled by Koji Ono kojiono@gol.com
Revised: 5 Aug. 1996
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