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 聞くところによると、私たちの3割近くは、カラスによって卵を食べられて、巣を放棄してしまうそうです。
 昔、私のおじいさんに聞いたことがあるのですけれど、カラスはおじいさんの代くらいから増え始めたそうです。それまでこんな島まで人間が来ることはなかったのに、その頃から釣りをしに毎日のように人間が来るようになり、弁当の食べ残しやら、釣り餌の残りを捨てていくようになりました。
 おじいさんは「カラスは人間によって増え、人間によって島に引き寄せられる。自然の掟によってハヤブサに食べられるのなら本望じゃが、カラスに食べられたくはない」と言っていました。カラスはときに、卵を抱いている親もろとも襲うそうです。また、ほかの島で繁殖する仲間は「カラスならまだいい。ネズミはもっと恐ろしいんだ。」と、思い出すのも嫌な感じで話してくれたことがあります。