コンタクト


製作・監督:ロバート・ゼメキス
原作・原案:カール・セーガン
出演:ジョディー・フォスター/マシュー・マコノヒー
・・・・ジェイムズ・ウッズ/トム・スケリット



 






▼あらすじ

    電波天文学者エエリー・アロウェイ博士(ジョディ・フォスター)は、幼いころから
    父親の温かい庇護の下、天文科学に興味を持つ少女だった。愛する父親が亡くなった後、
    大学で専攻した地球外知的生命体からのメッセージの探求を、卒業後もずっと、
    一途に研究していた。

    そして、数年後、ついにそのメッセージをキャッチする。エリーは正しかったのだ。
    送られてくる電波信号を数字に変換すると、どこまでも続く素数の羅列になる。
    電波信号は、単に素数を表しているだけではなく、複数の読み取り方が出来ることが
    分かった。世界中の国々が協力して解読を進めるうちに驚くべき事実が判明する。
    このメッセージには、乗員を宇宙へ運ぶことが出来る宇宙間移動装置の設計図が
    含まれていた。

    最初のメッセージを発見し、その後も解読の中心となってきたエリーだったが、
    科学調査班のリーダーの地位に果たして彼女が適任かどうかをめぐる争いが起こる。
    そんな中、彼女は、国際的な影響力を持つ宗教学者で、合衆国政府のトップレベル
    のアドバイザーでもあるパーマー・ジョス(マシュー・マコノヒー)に援護を
    求めた。

    パーマーとエリーはかつて愛し合った仲だったが、私語と第一のエリーのせいで
    二人の恋は短命に終わったのだった。遠い宇宙に目を向けてきた科学者と、
    人間の内面に深く分け入ろうとする宗教学者。まったく異なる信念を持って
    生きてきた二人だが、メッセージを理解しようとする共通の情熱から新しい
    絆で結ばれ、改めて愛し合うようになる。

    宇宙間移動装置の建造が決定し、人類は警戒しながらも新しい一歩を踏みだそうと
    していた。設計指示によれば、座席は一つ。そして、人類を代表して、初めて
    地球外知的生命体とコンタクトをする役割をになうことになったのはエリーだった・・・。

▼コメント

    ジョディー・フォスターのために作られたかのような知的で、才色兼備なエリーという
    人間の、父親への気持ちあるいは、通常、相対立すると考えられる宗教と科学との関係
    について取り組んでいるところなど、興味深く見ることが出来た。

    相変わらず、ジョディー・フォスターは美しく、聡明で、彼女を見ることが出来ただけ
    でも私にとっては、十分満足することができる映画だった。
    ただ、一つ気になったのは、1997年という現在のままの設定で描かれていたこと。
    今一つ実感が湧かなかった。10年後とかの時代設定だと、よかったのでは・・・。

97年9月 小松一郎
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