嗚呼、すばらしきかなニューヨーク<初日編>


 8月15日朝7時。起床。
 俺が、成田空港で購入した目覚し時計が役に立った。
 眠たい。自慢ではないが、寝起きはそれほどよくないのだ。
 取りあえず、着替えてホテルを出るが、まず飯だ。

中西:「どうする?」
小松:「昨日そういえば、そばにマックがあったんじゃねーか。 
        ま、初日はマックで済ますか?」
中西:「そうだな」

 ということで、マックで朝食。やはり、日本のマックよりはでかい。
 味もなんとなくおおざっぱ。ま、とにかく腹は一杯になった。

 さて、計画どおり国連ビルへ向かう。とにかく、マンハッタンのど真ん中に
 ホテルがあるおかげで、どこに行くにも便利だ。タイムズスクエアを横切り、
 グランド・セントラル駅を覗く。人は多い。
 ホテルから2キロは歩いただろうか?国連ビルに到着。
 国連ビルはさすがに、警備も厳しく、中に入るにはボデーチェックやら、
 荷物チェック、金属探知器などを通らなくてはいけない。中西の次に、
 俺が、金属探知器を通ると、「ピーッ」と反応が・・・。
 時計やら財布やらカギやらいろいろ取り出すが、どうしても鳴ってしまう。
 「くっそー。後ろに人がつかえとるっちゅうに。どうなっとるんだー。
 おい中西、柱の影から、こそこそ俺を見て苦笑いをして、おまけに他人
 のふりをするなー。」と、0.1秒で考えていると・・・。えっつ
 もうあと、ベルトしかないぞー。それを取れというのかー。とそのとき、
 哀れに思ったのか、いかついガードマンが通してくれた。
 ふー。やれやれ。いきなりおもいっきり汗をかいちまったぜ。

 早速、国連ビルのガイドツアーに申し込む。
 テレビで見たことのある会議室を見学したりして終了。
 それからは、5番街を歩く。セントパトリック教会、トランプタワー、
 ロックフェラーセンター等、有名どころを見学。見るものすべてが
 やはりすごい。というところで昼飯。

 ロックフェラーセンターのすぐそばのサラダバー形式のレストランに入った。
 とにかく腹が減っていたのでサラダだけではなくチャーハンらしきものを注文。
 ところが、サラダはしょっぱくて食えず、チャーハンと思っていたものも、
 今まで食べたことがないような代物。例えて言うならば、冷蔵庫に入れて
 冷やしたチャーハンにドレッシングを3、4種類混ぜ合わしたもの。
 中西の顔は引きつって固まり、俺は呆然とその食べ物を見つめるしかなかった。
 そして、ろくに食べることなく出るのであった・・・。

 気を取り直してマディソンスクエアガーデン、メーシーズほか、ぶらぶら
 しながら見学。そして、エンパイアステイトビルへ。エンパイアステイトビルは
 特に有名な名所とあって、見学者がすごい。ずらーっと列が連なっている。
 どうも、フランス人や、ブラジル人などが多く、アメリカ人はすくないようだ 。
 そして、エンパイアの屋上からの眺めのいいこと。マンハッタンを一望する
 ことが出来た。

 そして、晩飯はタイムズスクエアのど真ん中の、All Star Cafe で。
 週末ということからか、店内はとても込んでいる。とりあえず
 ハンバーガーセットを注文すると、また、ばかでかいハンバーガーに
 サラダやらフライドポテトやらいろいろついてきた。ボリューム満点だ。
 味もまずまず。中西も満足そうだ。 店内にはスポーツ選手のグッズが置いて
 あったり、野球やらバスケやらの今日の結果をTV画面で表示したりしている。
 腹一杯食った後で、支払いだが・・・さて。

中西:チップはレジのところで一括して払うんだよ。
小松:えっ?代金にプラスして席に来たウェイターに渡すんじゃないの?
 
 チップの支払い方法については、まぁいいとしてとにかく今日のメニューは
 これで終了。ずっと歩きっぱなしでくたくただが、本当に楽しかった。
 家に帰ってきたのは、11時すぎだったが、夜にニューヨークを歩くことも
 思ったほどには恐くなく、無事一日が終了。
 そして、明日はギャラリーフェイクでも有名なメトロポリタン美術館だ。

続く
 

96年8月 小松 一郎
 


嗚呼、すばらしきかなニューヨークへ