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 歴史 -History-
      アメリカン・コッカー・スパニエルの祖先となるイングリッシュ・コッカー・スパニエルがアメリカに持ち込まれたのは19世紀後半、猟師たちがウズラなどの小さな鳥を主な獲物としていたため、小柄な犬が必要とされた頃でした。どのようにして小柄なコッカー・スパニエルに改良されて
 いったのかは正確にはわかっていませんが、1880年頃に生まれた「オボII世」がアメリカン・コッカー・スパニエルの始まりだったといわれてい
 ます。イングリッシュ・コッカー・スパニエルに、同じ祖先を持つ小さなトイ・スパニエルを掛け合わせて改良されたという説もあります。
 
 もともとアメリカン・コッカー・スパニエルとイングリッシュ・コッカー・スパニエルは同じ品種と考えられていましたが、1935年にAKCによって公式に別犬種として区別されるようになりました。すでにコッカー・スパニエルは人気のある犬種でしたが、アメリカとイギリスの公式区別によってその人気に拍車がかかり、現在も、アメリカではもっとも人気のある犬種として知られています。
 
 その絶大な人気から、ブラック、パーティカラー(白と他の色との2色模様)、アスコブ(ブラック以外の1色模様)という3種類の色の区別までもされるようになりました。近年にはイギリスにまでその評判が広まり、1968年にはEKCからも承認されました。
 
 気質 -Temperament-
      アメリカで「メリー(陽気な)・コッカー」と呼ばれるほど、陽気で人なつこく、感受性が豊かで、積極的に飼い主の期待に応えようと努力します。好奇心が強いので、田舎でのびのびと散歩をさせても、都会でリードをつけて散歩をさせても、どちらにも喜んで順応できます。ごくたまに吠え癖を持っていたり、極端に従順な性格を持つ犬もいます。 
 
 飼育管理 -Upkeep-
      活発に動き回るのが好きなので、毎日、長めの散歩を十分にさせましょう。 
 被毛については、短く刈ったりすることもありますが、その美しさを保つためにはかなりの手間がかかります。2〜3カ月ごとにトリミングを
 行い、週に2〜3回のブラッシングを欠かさないようにしましょう。
 
 目と耳を清潔にすることも大切です。また、長い被毛で覆われた足は埃がたまりやすいので、しっかり手入れをしてあげましょう。
 
 きちんとした犬小屋さえあれば室外犬としても飼育できますが、もともと社交的な犬なので、精神的に弱ってしまう可能性があります。できるだけ室内犬として飼育する方がよいでしょう。また、肥満になりやすい犬種なので、食事の与えすぎや運動不足に気をつけましょう。
 
 健康 -Health-
            | 特に気をつけたい病気 | 白内障、緑内障、膝蓋骨脱臼、脂漏性皮膚炎 |  
            | 気をつけたい病気 | 股関節形成不全、眼瞼内反症、眼瞼外反症、アレルギー(異常敏感症)、脂漏症、外耳炎、ホスホフルクトキナーゼ欠損症 |  
            | たまにみられる病気 | 胃捻転、肘異常形成不全 |  
            | しておきたい検査 | 眼科検査、ホスホフルクトキナーゼ欠損のDNA検査 |  
            | 寿命 | 12〜15歳 |  性格が穏やか★★★☆☆     人間の子供と同居★★★★★
 
 
 飼いやすさ:集合住宅向き★★★★★  初心者向き★★★★☆
 
 手入れのしやすさ★★☆☆☆    運動量★★★☆☆
 
 しつけやすさ★★★☆☆
 
 
 
 
 
 
 
 
 
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