不意に、自分の口の、性器としての激しい性感が私を襲った。ボーッと
顔が火照り、動悸がどんどん激しくなる。舌の上の柔らかい毛が、ビロー
ドを撫で摺るような安堵感と快感を与え、何度も舐め上げられると、徐々
に高みへと押し上げられてきた。
ついに耐えきれなくなって、頭を後ろに反らすようにして口を離した。
「いやっ」
自分でわかるドロドロに潤んだ瞳、上気した顔で言っても、何の説得力も
無いと思う。靖之は少しマジメで、少しニヤついた顔をしながら、ガバっと
私を抱きしめた。
はうっ!
え?
ちょっと!
両肩が軋むほど強く抱きしめられ、両腕の毛穴が鳥肌立つほどゾクゾク
している。だらりと垂れ下がった両手にはジットリと汗を掻き、不意の興奮に
小刻みに震える。
バク!バク!バク!バク!バク!
動悸がさらに激しくなり、心臓から押し出される熱い血流が脳に衝突する
のを感じる。
たかが……
たかがキスと抱擁で、こんなに感じるなんて……
私の顔は彼の肩の上にある。彼の顔は私の耳の横。スーッ、スーッと彼が
深めの呼吸をしているのが聞こえる。
私の両腕ごと抱きしめた彼の手は、私の背中をスルスルとまさぐる。まるで
童貞が処女を抱くようにぎこちない手つきで。私は、私の口のすぐ横にある彼
の耳に、囁くように言う。
「……ねぇ、……しよ?」
自分で言っておいて、さらに真っ赤になる私。
どうしちゃったんだろう。でも、もう我慢できない。
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