キャビア日記 2001年 10月
10月26日
■擬声語選手権
「ひぎぃっ!」とか「きゃうっ!」とかいった擬声語が出題され、ソレがどういったシチュエーションで使われるのかを回答するゲーム。正解は無く、解答者が観客に対して納得のできる説明が出来れば、その説得力に応じてポイントが加算される。
▼というようなのを思いついたんだけど、いかがか。出題された擬声語の代表的な出典なんかを絡めつつ、暑苦しく粘着質に語ると良し。当然エロ擬声語限定。いや僕はどーいう擬声語が巷で流行っているのかサパーリわからんのでアレだが。とりあえず「きゃうっ!」は15歳くらいのロリ美少女が乳首を捻り上げられていそうなイメージが…

■腐
なんつーか腐卵臭という言葉はそれなりに目にする言葉ではあるし、イメージすることも容易いんだけども実際に腐った卵の臭いを嗅いだことは無かったわけですよ。
▼入院前に買い置きして、冷蔵庫に入りきらないので常温で放置していた卵を豆腐と油揚げと長葱の味噌汁に割り入れようとしたら、グシャッと割れて中からサラサラした粘り気の無い液体が鍋の中に飛び散り辺りは腐卵臭で大変なことに。イメージしていた硫黄系の臭いとは違う真夏の生ゴミめいた臭いにカルチャーショック。そして台無しになった味噌汁にもショック。泣きながら鍋の中身をトイレに流した。
▼折悪しく燃えるゴミの日は二日後であり、流しから漂う臭いにかなりの勢いでへこたれた。こんな臭いの中で料理なんかしてられねえええええええよ畜生!と牛丼食って帰ってきたら、腐卵臭に加えて部屋が椎茸臭い。そういえば野菜炒めにでも入れようと思って買ってきた椎茸を、どうせすぐ使うしと思ってスーパーの袋に入れたまま放置してたんだった。見切り品で格安だった椎茸はパックの中でカビに包まれ大変なことになっておりそりゃもう部屋中卵が腐ってるんだか椎茸が腐ってるんだか、いやどっちも腐ってるんだが。死にたい。とにかく卵と椎茸は冷蔵庫に入れておこう。
10月25日
●ガンダムとかにハマってたらうっかり更新し忘れ、というかネットにも殆ど繋がず読書も全く進まずネタも溜まらず、という状況です。ゲームとか映像にハマってると他のことが手につかなくなるので困る。

■クライヴ・バーカー「血の本III・セルロイドの息子」(集英社文庫)【4】
ホラーというかスプラッタというか、その手の中編集。しょっぱなの表題作が、犯罪者の死体から癌細胞が増殖し、人を殺しまくるというバカすぎな話だったので油断してたけどその他はわりと粒ぞろい。クルーザーが座礁した無人島での怪異を描いた「生贄」は、徐々に不安を煽っていく展開がちょうイイ!あとはあやしげな人形に美貌と魂を奪われ抜け殻にされる男娼の話「魂の抜け殻」が良し。つーか僕的には外れ無しだった。

●ものすごくゆっくりグレッグ・イーガン「祈りの海」とジョン・ヴァーリー「へびつかい座ホットライン」併読ちゅう。祈りの海はスゲえ傑作短編集で読み進むのがもったいないくらいれす。「こんなの復刊するくらいなら他のを復刊しやがれこのやろう」と散々な評判のへびつかい座ホットラインも僕的にはかなりおもしろいと思うんだが、先にヴァーリーの短編集を読んでないとわかりづらすぎるだろうなという気がする。土星の輪にすむ共生体とかちょう好きなんだけどなぁ。

●テレ東水曜深夜にやってるパトレイバー傑作選「レイバーセレクション」をようやく見れた。ちょうど太田たんが「銃を撃たせてください!」と暴れる話で萌え〜。あと特車一課の南雲隊長も意外に萌え。そして特車一課の顎が割れてる人の目立たなさっぷりが気になってしょうがないとかそーいうのはまぁイイとして、レイバーの重機っぽい無骨さとかカコイイんだけど股間からコクピットが突き出てなくて違和感ありまくりというか、ZOEにおけるLEVはあからさまにレイバーっぽいということに気づいた。ヤパーリロボはザクとかレイバーとかLEVみたいなのがステキよね。あまり滑らかに動いちゃイカン。
10月15日
●うっかりしてるうちに間が空いちゃった。それなりにいろいろやってました。

●先日canecoさんと茶を飲んだ時、今、藤波社長がIWGPのタッグベルトを持っていると聞いて死ぬほど驚いたっていうかそもそもドラゴンは未だに新日の社長なんですか?とにかく現タッグチャンピオンはドラゴン・西村組らしいんだが、いったいどんなことをして天山・小島組に勝ったのか見当もつかん。やぱし西村がやられまくったところでなんとかドラゴンにタッチ、なぜかドラゴンに魅入られるように右足を上げてドラゴンスクリューを立て続けに食らう天コジ、とかフルネルソンの体勢に入って観客が一応おざなりに「おお、まぼろしのドラゴンスープレックスかッ!?」と驚きつつなけなしの期待をふりしぼりながら見ているものの振りほどかれ「あー、やっぱ藤波は腰痛めてるから無理なんだよぅ」とリング上、客席問わずこなされるマターリしたルーティンワークの世界が繰り広げられる様しか思い浮かばないんだが死ぬほど映像見てええええええ!とりあえず調べるのも面倒くさいが、多分西村が小島を裸締め、なぜかリング下でおとなしくドラゴンに捕まってる天山、そしてそのまま小島はおとなしくギ ブアップ、という展開に違いない。ていうか違ったら驚く。

■山藍志姫子「愛と憎しみの迷宮 上下」(バニラ新書)【2】
オゲさんが退院祝いと称して送り付けてきたやおい?ボーイズラブ?ホモ?エロ?レディコミ?ハーレクイン?なんだかよくわからないジャンルの小説。主人公の美青年貴族アイシスが元同級生・アラブの王子さまカルロスに誘拐され、犯された上に性転換させられむりやり妻にされる話。
▼変だ。とにかく変。頭おかしい。ホモならわざわざ性転換する必要はないし、ハーレクインなら男同士にする必要はない。多分なんらかのお題に沿って強引にストーリーを組み上げたらこんなことになってしまったんじゃあないかしら。ていうか本気で書いてたらどうしよう。つーかなんでこの話がハッピーエンドになっちゃうんだ?すいません僕にはちょっと難易度高すぎでした。いや難易度とかどーいう問題じゃないのかもしれないけど。中性子星かブラックホール並に激しい電波を放射してるので注意だ。

●関内駅前CERTEの本屋でパーマンの文庫版を発見。とりあえず4,5巻を買ってきた。バードマンで萌え萌えだ!と思ってたんだが、それよりも星野スミレ出演のCMにやられた。「信じられる?ヤングのふたりにひとりは、毎日顔を洗ってるんですって」F先生スゲえよ狂ってるよこの1コマだけで30分くらい間欠的にワラタ。イカン、しばらくは冷静に読めそうもない。
10月9日
■点滴
入院中はそれこそ一日10本くらい点滴を打たれて打たれて打たれまくってたんだけど、さすがにそれだけ大量の点滴を打つとなると毎回毎回針を刺しなおすわけにもいかないらしく、普通に静脈注射する場合なら肘の内側とかに針を刺すところだが、関節からできるだけ遠くの前腕部中ほどあたりに48時間とか刺しっぱなしにして、薬の部分だけ交換するようだ。カルチャーショック。そーいえば肘の内側なんかに点滴針刺したら肘を曲げられなくなるわな。。
▼というわけで入院中は三回くらい点滴の針を刺し換えたわけですが、関節の内側以外で静脈の筋が見える場所なんて僕には無い、ということが判明。何度も血管に針刺すのを失敗する看護婦に「つまりアレですか、腕に肉がついてるのがいけないわけですかそーいうことですか」と食って掛かるところだった。だって突き立てた針が肉の内側で血管を探してウロウロするから痛いんですもの。たのむからえぐるのやめて(;´Д`)
▼右腕左腕、というのはまぁ刺される場所としてたいして意外でもないんだけど、ビクーリしたのが手の甲。いくら血管が見えないからって、そんなトコに刺さなくても…。指を曲げ伸ばしする時怖いから、半日で抜いてもらったけど。
▼CTスキャンは、筒の中に体を突っ込まれて輪切りのレントゲン写真を撮影されるんだけど筒の上部から肩を出し、横たわったその頭上に腕を束ねられてなんだかプレイっぽい!っていうのはまぁイイとして、左腕に点滴されてる状態で更に、右腕から造影剤を点滴注入されてまたもやカルチャーショック。つーか一瞬で注入し終わるので点滴じゃねえと思った。
▼大量の造影剤が一気に右腕の静脈へ注入され、血管の中を冷たいものが走りぬけていく感覚は大変刺激的。一瞬で血管内部の圧力が高まり、それに伴い心拍数が上昇。そしてスゴい勢いで冷たいものが末端から体の中心部へ、更に中心部から尻へ熱いものに変化し抜けていく感覚がスゲえええええよ!生のウイスキーを飲み下したような熱っぽさが胸から尻へ下りていく感じはなんていうかそう「オ、オレの体内を青春が駆け抜けてゆくッ!」ぐらいのスゴさでしたよ何度でも繰り返すがスゲえ。一度体験するべし。どーすれば体験できるかは知らんが。
10月8日
■西澤保彦「麦酒の家の冒険」(講談社文庫)【3】
おもしろかったけど、変な人があまり出てこないので残念。

■牧野修「呪禁官」(NON NOVELS)【3+】
おもしろかったけど、どうも狙って滑らせているギャグの滑らせっぷりが性に合わないので減点。学園もので青春で成長で伝奇でアクション、っていうプロットはスゲえ好みなんだけど調理法が好みじゃないっつーかでも僕のツボにフィットするよう話を進めたらまんま菊池秀行になりそうだから、これはこれで正解なのかしら。

■田中啓文「鬼の探偵小説」(講談社ノベルス)【3+】
これもおもしろかったんだけど、微妙に「オレ田中啓文像」から外れてて肩透かしな感じなので減点。それはそれとして、あからさまにベニー×鬼丸だね。

■ジョン・ヴァーリー「バービーはなぜ殺される」(創元SF)【4】
秀さん掲示板saitouさんが「カウボーイビバップを語る上でヴァーリーの八世界シリーズと比較されないのはイカン」と言ってたので読んだ短編集。なかなか粒ぞろいでイイ。短編集としては総合的に「残像」の方が好みだったけど。ちなみに表題作は、全身を整形してみんな同じ顔かたち&無性別(通称バービー)になることにより個性を放棄する新興宗教の信者が衆人環視の下で殺人を犯すミステリ仕立ての話。僕の脳内ではバービーの姿が永野のりこ「科学少年01くん」収録「まぼろしの甲子園―The Field of Dooms―」のイカレた母親(決して宇宙人を自称する母とか松沢先生ではないので注意。「ちかごろなんかもう そのスジの仲間と徒党を組んで いい若いもんがサードだのショートだの ああーーっ」ってアレです。誰もわかってくれないとは思うが)に置き換わってしまいなんかちょっとアレだ。おもしろいけど。

■「二十世紀SF80年代 冬のマーケット」(河出文庫)【4】
80年代SFの傑作中編&短編を集めた一冊。やっぱダントツでグレッグ・ベア「姉妹たち」が良かったかな。ハヤカワはこーいう良い中編を300円くらいの文庫にして、SFの入り口にしたらイイんじゃないかしら。ダニエル・キイス文庫の脇くらいに平積みにしてさぁ。

■草上仁「スター・ハンドラー 上下」(徳間デュアル文庫)【4】
他所の星の猛獣を飼い馴らす訓練師、のかけだしな少女が主人公なお話。草上仁スキーなので点数は甘目。なんか昔懐かしいマターリしたジュブナイルSFって感じがすごくイイ。で、「天空を求めるもの」の文庫化はいつなんだよゴルァ!

●今日は入院中秀さんに差し入れてもらった本の感想をお送りいたしマシータ。
10月7日
●夕方、ぼんやり教育テレビを見ていたらコレクターユイとかいうアニメの再放送・最終回をやってた。なんか敵のラスボスなおっさんが萌えなので、そのうちまた再放送されたら最初から見てみようかしら。

■女医萌え
ZOEの最終回を見ながら、鳥ハムをつまみにビールを飲んだ。2chのZOEスレで最終回の余韻をを暑苦しく語り合った後泥のように眠り込み、起きたら胃のあたりがどうも重苦しいような気がしたものの、空腹だったので鳥ハムの茹で汁にタマネギとシメジを入れて醤油で味を調えごはんを入れて卵を落とし、と旨すぎな雑炊を食べて5時間ほど。だんだん背中が重く痛みだし、薬を飲んでも軽快する様子もなく範囲を広げて強くなっていく痛みにギブアップ。鍋に半分残った雑炊をほったらかしにしつつ、なんとか動けるうちにカルテのある横浜中央病院まで辿り着かないと死ぬ、っつーわけで全身脂汗状態で地下鉄に乗って関内へ、そこからタクシーで病院に乗りつけ救急外来へ転がり込んだ。
▼死にそうになりながら診察室に入ったら美人の女医が!やや貧相な鶴田真由(そういえば彼女は今どこに…)って感じの女医で萌え〜。なんだかポータブル型の超音波検査装置らしきもので腹の中を探るらしいんだけどそのじょいのゆびがぼくのはらにベタベタしたえきたいをぬりつけいたむあたりをグイグイおすのです「どう?これは痛い?」せんせいいたいです「ここは?」せんせいむしろあばらにあたっていたいです「なかなか見えないわねー」ていうかせんせいはやくいたみどめのキツいちゅうしゃをおねがいしますいたくてしにそうです
▼なんか胆嚢に砂が溜まってるっぽいとか言われたような気がするけどそれより痛い&萌え。ストレッチャーに横たわり痛すぎる筋肉注射を打たれ徐々にかすみがかかってゆくぼくのしかいにじょいのちてきなかおがちかづいてきました「前にも膵臓で運び込まれて来て、それから来てないでしょ」だってちゅうとはんぱにとおいんだもんそれにこむし「でも自分の体のことなんだからちゃんと治さないとそのうち大変なことになるわよ」でもせんせいおにくもあまりたべないでせっせいしてたんですよ「ちゃんと入院してしっかり原因を突き止めて、完全に治さないとダメよ」だってにゅういんしたらおかねかかるもんどうせしょくじりょうほうとかするしかないんでしょ「とにかくちゃんと原因を突き止めないと、何か大きな病気が隠れてるかもしれないでしょ。入院しなさい」でもそんなかんぜんになおすとかってながいあいだにゅういんしなきゃいけないでしょそんなのヤだ「ヤだとか言ってる場合じゃないでしょ入院しなさい。とりあえず3〜4日でもいいから入院しなさい」
▼ああおこったじょいさまのかおがだんだんちかづいてきますぼくのむねがドキドキゆってますじょいさまもえじょいさまにひざまづきたいっていうかいぬになりたいそういえばさっきすでにぼくはじょいさまにはらをさぐられたんだっけそうかぼくはいぬなんだごしゅじんさまいやじょいさまのいうこときかなきゃいけないんだにゅういんしますいやささせてくださいおねがいします!おねがいします!
▼というわけで入院することになったわけですが、退院する時会計で渡された請求書には\50,300と書いてあり…あの女医は悪魔だと思いマシータ。悪魔の女医さん萌え〜。ところで鍋に半分残った雑炊は大変なことになっており死にたくなった。
10月5日
前回の日記をアップした後、入院してマシータ。

■入院
やー、しかしアレですよなによりもまず主張したいことは病院の飯の不味さですよ。土曜日の深夜あたりから金曜日の昼まで入院していたわけですが、水曜の晩まで点滴一本槍で飲まず食わず状態だったんだけどひさしぶりに口にした食物の衝撃的な不味さといったら、どーいうことですかアレは?
▼お粥はまあイイ、しばらく食べてなかったんだから仕方がない。しかしおかずがどれもこれもムリヤリ感溢れる薄味というのはいかがなものか。ていうか病院食は薄味で不味い、という話は昔からいろんな媒体で繰り返し刷り込まれていたから覚悟はしていたものの、あんな独創的なレシピだとは思いもしませんでしたよなななんですか「湯剥きトマトの角切りと大根おろしの和えもの」ってのは?麩に包まれた煮魚のようなソレはなに?生臭さを消す薬味なり香辛料なりは使わないの?その「味気の無いスが立ちまくった具無し茶碗蒸(深皿入り)」はなんのつもりですか?そしてその茶碗蒸に似たものが中華風を意識していると思われる餡に沈んでいるバージョンは何かの冗談?
▼というのはまぁ百歩譲って勘弁してやるとしてだ、「限りなく薄めたケチャップ汁で煮込んだらしきカリフラワー」っていうのはアレだ、僕の脳髄にガツンとヒットしたね。脳内革命起こされたね。病院の調理師は患者に恨みでもアルデスカ?
▼出されたものは残さず食べる、という信念が強迫観念の域にまで達している僕としましてはたしかに残さず食べました。進まぬ箸を無理矢理運ぶ、その一動作毎に新鮮な驚きがありました!感動した!よく頑張った!
▼そもそもだ、病魔に立ち向かう患者にとって栄養面のみならず精神的な支えとして存在するべきである病院食があんなにクソ不味いというのは間違ってると思うわけですよ箸を運ぶ毎にスプーンですくう毎に生きる気力がメリメリと減退していく破壊力抜群な味っていうのはいかがなものか。
▼あまりにもヒドいので、看護婦に「メシがクソ不味いンですがどうよ?」と直訴したところ「でもアレは体にイイ食べ物なんだから。日ごろ私たちが如何に体に悪いものを摂取してるかがわかりますよね」とにこやかに返された。コイツは栄養至上主義の信者か?「たしかに栄養学的には正しいかもしれないけど、むしろ効果としては精神的な攻撃に近いのではないか」と強硬に主張したら笑って逃げられた。奴等はこと食い物に話が向くと頑迷だ。洗脳されてンのか?
▼そもそもあの味は人類が営々と築き上げてきた食文化に対する冒涜ですよ!栄養と「せめて不味くない味」というのは両立できるはずなのに奴等はその努力を放棄してるです!許せんです!ていうか罰か?罰なのか?内臓を痛めて入院してきた、今まで放恣な食生活と自堕落な生活習慣に身を任せていたであろう患者達の咎に調理師達は栄養の神罰を下してるデスカ!?ペッ!神の代行者気取りかッ!雷にでも打たれてしまえ!