キャビア日記 2001年 11月
11月27日
■K・W・ジーター「悪魔の機械」(ハヤカワSF)【4+】
19世紀のロンドンを舞台に、ゼンマイ仕掛けの聖歌隊とか未来を見てしまった詐欺師とか地球を粉々にする機械とかしょーもないガジェット山盛りな元祖スチームパンク。FTのくせに読みやすくておもしろいれすよ。主人公のイギリス紳士は惜しいけど萌えない。従僕のおっさんも惜しいけど萌えない。もう一押して5つ星なのに惜しい。

■ローレンス・ブロック「泥棒は選べない」(ハヤカワHM)【3+】
泥棒に入ったら、懇意にしてる警官に発見された。もみ消すために1000ドル払った途端に部屋の中で死体を発見。動転して逃げ出した泥棒が事件の真相を追う話。あっさり軽く読めます。いかにもブロックって感じの軽妙な会話があいかわらずステキ。

●部屋に積んであるジョン・ソール「呼ぶ声」(扶桑社文庫)を読もうと思ったら中身が違う本でヤな気分。で、その中身であるところのダニエル・イースターマン「死者が復活する夜」(二見書房)を読みちゅう。カバーと中身がわりと釣り合いとれてるかもしれない。どっちもホラーだし、扶桑社と二見書房は僕の中で同じカテゴリだし。ちなみに中身はけっこうおもしろげです。

●ポップンミュージック7が稼働中。ラムのラブソングを入れるのは反則だとオモタ。あとベルバラ。いくらなんでもカテゴリが「バラ」ていうのはやりすぎ。

くーぱーさんの日記はおもしろいのでおすすめ。プロレス読書演劇映画テレビなど、守備範囲広すぎで興味深いので少なくとも半年くらいは続けてほしい。

ヽ(;´Д`)ノ トイレどこですか?(顔文字板)
64からの淡々としたネタがツボ。次の方どうぞ。
11月26日
■11月22日 DDT 渋谷ATOM興行
スゲえひさしぶりのプロレス生観戦。canecoさんがチケットをおごってくれると言うので、人がひしめく連休前・夜の渋谷へ。それにしてもあいかわらず渋谷は坂が多くて歩きにくいわ。
▼会場のATOMは、ON AIR WEST隣のビル。3、400人くらい入ったら大変なことになりそうな小さいハコだった。試合開始前、そして合間のしょーもない映像なんかはかなりおもしろく、音響と滑舌もバチーリなので大変よろしゅうございました。試合も近い距離で見れて迫力充分だし。
▼第0試合 MIKAMI(時間切れ引き分け)大家健
練習生のエキシビジョン。道場の稽古みたいで、これはこれで新鮮かも。毎回見せられたらゲンナリしそうだが。
▼第0.5試合 ○高木三四郎vs三和太×
三和太っていうのはDDTの社長だか会長だかの弟らしい。吊りズボンでメガネのボンボンデブというわかりやすすぎるキャラがステキ。高偽三四郎はミスターとTARUを足して二で割ったような見た目がズルいと思った。つーか偽造軍団のコントおもしろすぎ。ひさしぶりにブリブラのビデオでも見ようかしら。
▼第一試合 「昭和」(両リン)「昭和」80's with「昭和」子
「昭和」子たん…(;´Д`)ハァハァ 昭和のプロレスと流行りモノをモチーフにした色物。くだらなくておもしれー。
▼第二試合 ○石井智宏vs負死鳥カラス×
試合はつまらんけど、石井の肉は良い肉だと思った。石井のお肉は良いお肉。141の029は良い029、まるで肉屋のフリーダイヤルだ。
▼第三試合
○TAKASHI、GENTARO、YOSHIYAvsMIKAMI、アジアン・クーガー、タノムサク鳥羽×
目新しい技が見れておもしろかったような気がするが、よく覚えてない。MIKAMI&鳥羽のスーサイドボーイズは入場曲がよろしかったのではないでしょうか客が統制とれすぎでちょっと怖かったけど。
▼第四試合
高木三四郎、橋本友彦vsS・宇宙パワー、高偽三四郎vsポイズン澤田JULIE、蛇影
是非一度、生で見たいと思っていたポイズン澤田が見れてよかった。これで残るはダーティー大和(無理)だけだ。僕としてはこの試合、終始何をしていいのかわからなさげな、柔道着の橋本が気になってしょうがなかったのれすが。そんなことを考えてる間に、場外乱闘してるポイズン様に突き飛ばされてちょっと嬉しかったり。小さいハコは楽しいナァ。
▼というわけで、期待しないで行ったら予想外に楽しかったれす。もう行くことは無いだろうけど。

●伊勢佐木町オデオンビルの6Fにバカデカいまんが喫茶がオープン。いや本当にデカい。オデオンのワンフロア丸ごとまんが喫茶。品揃えも座りごこちも抜群なのでおすすめ。とりあえずパトレイバー全巻読んでみた。ヤパーリ大田たんサイコー。
11月19日
■P・K・ディック「ユービック」(ハヤカワSF)【3-】
超能力者とか、超能力を無効にする能力者とかがいろいろアレする話なはずなのに、なんだか地味な感じ。ジョジョのスタンドみたいな能力とかおもしろげなのに、最後まで地味。つーか今更ディックなんて読んでも新鮮味は無さげだよなぁと肩を落としたり。

●週刊サンデーの読み切りPRまんがでPiPiPiとキたので、松江名俊「戦え!梁山泊 史上最強の弟子1〜3」(小学館)を購入。思った通りの内容で満足。いじめられっ子の主人公が、意を決して近所の道場に入門したら達人がイパーイで大変。でも道場の主の孫娘がボインのかわいこ☆Chanなのでついそのまま入門、しごかれてるうちにメキメキ強くなってイジメから脱出するものの街の不良チームに睨まれてピンチの連続…といった感じの、マガジンで定期的に連載される同趣旨の作品群(あえてタイトルは書かないが)を連想するけど、掲載紙がサンデー超なのでDQN度が低め、ぬるさ3倍増しでマターリ。それにしても単行本表紙は必要以上の描き込みでエロすぎだと思います。乳、妹、ドジなめがねっ娘、筋肉、ケンカ百段などの言葉にグッとくる人にはおすすめ。

●鳥ハムは、かつおダシで茹でると和風なお味でご飯に合うことを発見。茹で汁もちょうウマ。顆粒の豚骨スープも加えて冷凍のロールキャベツを煮てみたり。とりあえずダシが出るものはなんでもブチこめ!
11月16日
■田中啓文「星の国のアリス」(祥伝社文庫)【2】
鞄に本を入れるのを忘れて出かけてしまったので、一刻も早く読むものを買わなきゃ死ぬ!と思って手に取った400円文庫の一冊。いかにも田中啓文なグロ描写とかはまぁイイんだけど、筋立てとかオチがあまりにもなげやりすぎなので大幅に減点。やっつけ仕事だよね?短編を無理矢理薄めたような感じかしら。

●水曜深夜にフジテレビでやってるヘルシングを見た。なんか評判悪すぎだけど、今週は原作っぽくてカコイイような。いや原作は1巻出たばかりの頃読んだだけれすが。ケレン味効かせまくりな画面とか非常によろしゅうございました。ところで、テニスの王子様が一人混じってたような気がするんですガ。

●3人ほどで鍋を囲んだりした。他所のお宅の料理などを見聞きするに、僕の食べてるものはもしかして特殊な部類に入るんじゃなかろうかという気分にかられる。

●最近は味噌汁と納豆ばかり食べてます。味噌汁の具は白菜と玉葱とカボチャ。肉無し豚汁のようなお味で大変おいしいのれす。カボチャは湯通しした冷凍モノを使用、セオリー無視で味噌を入れてからも煮続けます。ちなみに納豆は塩と芥子で味付けして煎りごまを沢山混ぜ込む。油を殆ど摂らないと体調が上向くので非常にイイですよ。

●映画「エボリューション」に激しくサメジたんっぽいキャラが出ているとの情報を頂いたので、見に行こうかどうしようか迷いちゅう。映画はお安くないしなあ。でも実写版サメジたんと言われちゃなぁ。コマル(;´Д`)行動範囲にある上映館は相鉄ムービルと横浜東宝会館か。気を抜いたら吸い込まれそうな場所、というわけでもないのがせめてもの救いか。

●P・K・ディック「ユービック」(ハヤカワSF)読みちゅう。実体化現象って最近読んだような気がする、と思ったらヴァーリーの残像に収録されてる「汝、コンピューターの夢」だったか。
11月10日
■西澤保彦 チョーモンインシリーズ(講談社ノベルズ)
若白髪なミステリ作家・保科匡雄のもとに突然現れた着物&袴のちょう美少女は、神麻嗣子(かんおみ つぎこ)と名乗った。「超能力者問題秘密対策委員会」略してチョーモンインの出張相談員(見習い)な彼女は、超能力を不正に使用する者を取り締まりに来たのだ。というわけで離婚暦ありのミステリ作家にかいがいしくごはんを作ってあげたりする嗣子たん(なぜか保科が好き)や、クールビューティーでスタイル抜群な警部・能解匡緒(のけ まさお・なぜか保科が好き)、保科の元妻・遅塚聡子(美人で保科とよりを戻したい)といったレギュラーキャラが殺人事件とかをいろいろアレするなんともいえない感じのSFミステリなシリーズです。
▼とりあえず時系列順に念力密室(短編)→幻惑密室→念力密室2・3(短編)→実況中死→念力密室4・5・F(短編)→夢幻巡礼→転・送・密・室(短編集)
と読み進んできたけど、どんどんわけがわからなくなってきたというかミステリじゃなくなってきてるような。キャラ萌えとSFがあれば充分においしくいただけますが。嗣子たんと能解警部はかなり、いや猛烈にイイ。だがそれよりもモモたんがかなりの勢いでサメジたんとかぶっており悶え。
▼幻惑密室【3+】
食事の描写が物足りない、というのは間違った読み方かしら。
▼実況中死【4-】
オチがとても不満だけど、全体的にオモロ。能解警部ハァハァ。
▼念力密室!【3+】
萌え的には五つ星あげてもイイんだけど、短編集としての完成度がいまひとつ。あととってつけたような食事描写が不自然でナニだ。
▼夢幻巡礼【4】
番外編。シリーズ中では異色の雰囲気だけど好みだ。サイコサスペンス?
▼転・送・密・室【3】
辻褄を合わせようとしてメロメロになってるような。モモたん羞恥プレイな「〈擬態〉密室」と、聡子視点の「幻視路」は良かったかな。あと食事の描写が自然になったような。
▼とにかく、ボロがあまり出ないうちに(もう手遅れっぽいけど)完結編を書いてほしい。あとはキャラ萌え短編でも量産してくれればイイし。
11月6日
●なんか消化にイイものはないかしら、と考えた末に導入した春雨を食べまくりです。鳥ハムの煮汁に醤油とかを入れて味を調え、白菜エノキ長葱と戻した春雨を入れて胡椒をかけて食べるとちょうウマ。もうちょっと春雨のおいしい食べ方を模索してみよう。

■ジョン・ヴァーリー「残像」(ハヤカワSF)【5】
再読。八世界シリーズも含めた短編集。外れ無しの濃い作品ばかりでお得。水星の水銀プールで遊ぶ「逆行の夏」、盲聾二重苦を背負った者たちのコミュニティを描いた表題作「残像」が特にイイかな。いや全部イイんだけど。

●西澤保彦の神麻嗣子シリーズを読みちゅう。嗣子タン…(;´Д`)ハァハァつーかあまりにも狙いすましたキャラ設定はいかがなものかと思うんだけど、清水義範の幻想探偵社シリーズみたいなのを目指しました、とか言われちゃぁ全肯定するしかあるまい。

●先週今週と、日曜夕方のサイボーグ009を見た。フツーにおもしろいじゃあないですかリメイクもマトモにやれば良い出来になるのね。それはそれとして、ワンピースが全然見れてないんだけどチョッパー見てええええ!あとドルトンタン。
11月4日
2139点

■膵臓
最近何を食っても平気な感じだったので、牛丼とか食いまくってたらついにまた痛くなった。最終的な引き金となったのはレバカツ。脂汗ダラダラになるほど痛くはないものの、歩くのも辛いので駅からタクシーに乗って帰宅。(以下、お食事中の方への配慮として反転)
▼なんかもう、食ったもののせいで痛い、という意識が働くのか必ず吐くんだけど、その胃袋からこみ上げてくるものが胃液の酸っぱさを微塵も感じさせないほのかな甘さでアレだ。食ってから4,5時間経ってるのに全く消化されておらず、唾液の酵素によって炭水化物が麦芽糖に分解されてるような感じなのかしら化学的!つーか胃液がマトモに出てないのか。
▼飲むのをやめてた薬を飲み下しつつ、冷蔵庫に保存していた痛み止めの座薬を取り出した。どうしよう座薬なんてものごころついて以来使ったことないYO!幼児の頃、熱さましの座薬を入れられたことはあるような気がするけど。冷えた弾丸状の座薬を袋から取り出すと、白い蝋みたいな感じ。体温で融ける油で外側を整形されてるわけね。とにかく痛みを何とかしなくては、と座薬をぐいッと押し込んでみた。こ、これがA感覚ですかタルーホセンセイ(読んだことないけど)!ケツアクメ!
▼つーか、薬の注意書きに「この薬の使用後、あぶら状の排泄物が出ることがありますが、それは薬に含まれる油分ですから心配はいりません」とあったんだけど、痛みが徐々に引いてきた4,50分後トイレに入ったら便器の水面に固まった蝋状の白いものが。たしかにそうなって然るべき現象だけどちょっとカルチャーショック。

▼当分真面目にマトモなもの食べて薬飲まなきゃ。
11月2日
http://www.liquidcode.org/worm.html
最高1578点。クリックしっぱなしで上昇、放すと下降。内壁や障害物に接触したらゲームオーバー。難しいよ!

■グレッグ・イーガン「祈りの海」(ハヤカワSF)【5】
スゲえスゴすぎ!読めいいから読め!ここまで粒ぞろいの短編集はなかなか無いですよ。僕的には「繭」「放浪者の軌道」「イェユーカ」の3編が特に良かったかな。とにかく1編読んでは本を閉じて余韻に浸る、って感じでエラい時間かかったけど。

■水見稜「星の導師」(新潮文庫)【3+】
滅びゆく惑星トアコルの神とか村の少年とか地球の調査隊とか絡みあって、どうも把握しづらい話だと思ったら「不在の惑星」の続編らしい。かなり好みな感じなんだが、いまさら不在の惑星は手に入りそうもないよなあ。15年くらい前の本だし。ところで昆虫人間のフーンがイイ感じだったんだけど、名前のせいか脳内で( ´_ゝ`)な顔に変換されたりしてちょっとアレだ。

もし女に生まれ変わったら何をしたい?
ものすごい妄想っぷりだ。
11月1日
どんな厨房にも2^3≠2×3ってことを理解させる方法
累乗とフツーの乗算の違いがわからない厨房も存在するノカー!?つーかわりと多いらしい。そう言われてみると、こう、実例がいろいろ思い浮かぶわ。いるね、いくら教えてもどうしても飲み込みが悪すぎる人って。今日本の教育が危ない!
▼ということを考えていて思い出したんだけど、けっこう前に平沼橋のブックオフで本を買い込んで隣のガストへ入った時、喫煙席がイパーイだったのでレジ前に置いてある順番待ちのノートに名前を書いて入り口で待っていたところに入ってきた茶髪のリーマン二人連れ、「なんだよ人待ってんじゃん」「ほら、ソレに名前書いて待つんだって」「えーと○○○○、と。あーこれ何て読むの?けむり?」「オマエ『きつえん』だろ」「やー、オレ中卒だからさ」「オレも中卒だけどそんぐらい読めるって」という会話を目の前で交わされ、喫煙って漢字が読めない片一方の恬として恥じない態度を見るに、背筋が寒くなったわけですが。ボキャブラリーが極めて貧困だったり小学生でもできるような計算ができないのは恥ずかしい事だ、と思ったりしないのかしらどうなのかしら。日本は文盲にも優しい国なのかしら。勉強ができなくても恥ずかしくない、というのはまず義務教育の、しかもかなり低いレベルの内容が理解できているって前提があるんじゃないのか。

■ジョン・ヴァーリー「へびつかい座ホットライン」(ハヤカワSF)【4+】
エイリアンの侵略により地球から追い出された人類は、へびつかい座から送信されてくるオーバーテクノロジーな情報を利用して太陽系内の各惑星、小惑星などに移住していた。
▼濃くて大満足。へびつかい座ホットラインによって実現した社会の様相がちょうカコイイ。未来の公文書は文盲用にコミック版が用意されてるらしいYO!なんだか個人的にタイムリーな内容だった。

●エロ系DMが定期的に届いてちょうUZEEEEEんだけど、先日届いたのはちょっとツボ。タイトルが【全裸盆踊り大会のお知らせ】で、中身はタイトルと関係ないエロリンク集、そして【※全裸盆踊り大会は中止になりました。】と〆られちゃあ正直言ってやられたとオモタ。