キャビア日記 2002年 5月
5月30日
■バリー・ヒューガート「鳥姫伝」(ハヤカワFT)【3】
描写が省略されすぎで、話に入り込めない。せっかくおいしいアクションシーン満載なのに!李高の子泣きじじいっぷりとか侯恐妻の「ぶったぎりぶったぶったぶったぎり」とかヘリコプターは萌えたけど。あと十牛は全然少年じゃないので、あのあらすじは詐欺。純朴な少年が!海千山千なジジイに!とちょっぴりドキドキだったのにガカーリ。

■グレッグ・ベア「女王天使 上下」(ハヤカワSF)【3】
ようやく読み終わった。この手の上下分冊なアメリカンエンターテイメント小説は、山場に辿り着くまでがダルすぎ。下巻残り3分の2くらいからスゲーおもしろいんだけど結局オチはなんなのよどーいうことなのよゴールドスミスの話はどーなってんのよきっちり書けゴルァ!!っつーことで減点。

●次は「知性化戦争 上下」でも読もうかな。
5月24日
●ゲーセンのプライズものに、ジオンの漢フィギュアキーホルダーが登場。全5種類で、ランバ・ラル/グフ、マ・クベ/ギャン、ガトー/ゲルググ、シャア/ガンダム、ギレンというラインナップ。とりあえずラル様だけは取っておかねばなるまい、というわけでさっそくゲット。どーでもいいがガトーも取れた。おうちに帰ってからじっくり出来栄えを検分してみたんだけど、顔濃すぎ!いや出来はすごくイイんだけど濃いよう。まあ濃いのもべつにどーでもいいんだが、ラル様の股間が妙に膨らんでます!なんですかこの膨らみは!?つーか尻にうっすら割れ目までついてますエッチ!エッチ!ガトーは膨らんでも割れてもいないんだけど、これはいったいどーいうことなんでショッカー。

■ガードナー&ドゾワ編「ハッカー/13の事件」(扶桑社ミステリー)【4】
イイ感じのアンソロジー。イーガン「血をわけた姉妹」は期待通りヨカタれすよ。あと読みそびれていたギブスン「クローム襲撃」とか探してるんだけどサパーリ見かけないグレッグ・ベアの短編集「タンジェント」の表題作とか、なんでこの本が扶桑社から出てるのか不思議だけど、よいアンソロジーなのでおすすめ。

■グレッグ・イーガン「宇宙消失」(創元SF)【4】
使ってない部分の脳のニューロンを結線して、そのまんまコンピューターとして使ってしまう「モッド」がちょうカコイイ!サイバーパンクの、電脳世界をわざわざ煌びやかに描写するなんともいえないもっさり感と比べると非常にエレガントな感じ。未来のテクノロジーを地に足のついた感じで書くのが上手いわー。しかしハードボイルドな感じの前半から、量子論でぐちゃぐちゃの後半へ行くとややこしくて疲れまくり。いやおもしろいんだけど、とにかくややこしい。忠誠モッドの影響下での二重思考とか非常に好きなんだけど、量子論だけはなんつーかこうとにかくややこしくて辛い。順列都市どーしようかな挫折しそうな予感。
5月22日
■能田達規「ORANGE 3」(秋田書店)
まとめて読むとスゲーおもしろい。マリ子たん(;´Д`)ハァハァ 下柳のエピソードはちょうイイ。京都側の下柳ファン大喜びってあたり、なんだかクるものがあるね。しかしあの魔女面はどうにかならんものか。ところで巻末の4コマ「がんばれ!ボン太くん」最高。のー先生はイヤな感じのギャグ描かせると上手いわ。そーいえば今週(いやもう先週号になっちゃうのか)のORANGE、BOM飲料の旧CMもスゴかった。「飲め〜飲め〜」って1コマだけでワラタ。

■荒川弘「鋼の錬金術師 2」(ENIX)
1巻が出るのと同時にガンガン本誌を読むようになったんだけど、これで未読の5,6話が読めた。つーかこの未読分が血管ぶち切れるほど燃えであり最高にツボ。妻と娘の命を犠牲にして研究を進める錬金術師、っていうわりとありふれた話なのに、なんで荒川たんが描くとこんなにツボなのかしら。
▼コーネロ教主再登場で萌え、更に部下のアゴ髭大男再登場で萌えというか2コマで食われちゃうザコっぷりがますます激しく萌え。グラトニーのプーさん座り萌え。悪夢と幻肢痛に膝を抱えるエド萌え。ニーナを肩車するアル萌え。傷の男の前で金縛りにあってる兄弟燃え!という萌え&燃えの波状攻撃もたまらないのれす読んでないヤシはとっとと読め、つーか買え。

●女王天使を中断して「ハッカー/13の事件」読み、更にイーガン「宇宙消失」を買って来て読みちゅう。
5月17日
荒井FMW元社長自殺 うあぁ……鬱だとしか言えない。ご冥福をお祈りいたします。

●初代筐体のbeatmaniaが次回作で開発終了らしい。切ないにゃー。

■筒井康隆 編「'75日本SFベスト集成」(徳間文庫)【2】
ヒデえや。統一感も何もないアンソロジー。日本のSFってずいぶん進歩してるんだなぁと実感できるような本れすね。山田正紀と堀晃の作品はヨカタ。つーかなんでブラックジャックとか入ってるの?

●女王天使読みちゅう。下巻に入って、やっとおもしろくなってきたような。詩人の精神探査、女刑事、人工知能開発、アルファ・ケンタウリの調査報告などの散漫な視点がどんなふうに収斂されるのかしら。されなかったら地雷決定。

●「ハッカー/13の事件」(扶桑社ミステリー)購入。イーガン「血をわけた姉妹」が載ってるので、ソレ目当て。かなりおいしそうなラインナップのアンソロジーれす。
5月14日
●今月もガンガン購入。鋼の錬金術師は鎧がイパーイでてきて萌え。66たん(;´Д`)ハァハァそして今月も「聞いたぞエドワード・エルリック!!」と詰め寄る少佐萌え。妖幻の血はこのままギャグ路線でいってほしいれす。ぼたんイイ!!

■真保裕一「ホワイトアウト」(新潮文庫)【5】
今更ながら読んでみた。登山する気は全く無いが、山岳小説は好きというバーチャル登山家といたしましてはやはり冬山が舞台で二重遭難とかテロとか言われたら悶えざるを得ないのれす。いやもうスゲえ。雪に埋もれる絶望感とか緻密なダムの描写とかサイコーですよ。しかし主人公富樫は不自然なくらいタフなんだけど。KKD(火事場のクソ力)って一言では済ませられないこのタフっぷりはなんつーかつまり…富樫は戦闘員ヴォルテ。いやそのアレだ、谷甲州たん(;´Д`)ハァハァっ子は必読。
5月13日
■ニダ
先日、健康番組で便秘にはキムチが効くと言ってたので、さっそくキムチを購入。なんでもキムチの乳酸菌はヨーグルトの乳酸菌より丈夫で、腸内まできっちり届くらしい。たしかに効く。ものすごく効く。おかげでこのところ快便ですよ。あまり辛くなくておいしいキムチをハケーンしたので貪り食っているニダ。
▼しかし便秘が解消するのはいいがどうも香辛料が良くないらしく、食後胃袋が重くてたまらない。痛いような痛くないような具合悪いような微妙な感じがものすごく不快なので、あまりたくさん食べないようにしたほうがいいのかしら。炒め物の味付けなんかに大変重宝するんだけど。
▼つーか胃の調子が下降線を辿るととたんに悪夢の比率が高くなってきてイヤン。今回の悪夢は、宙返りするジェットコースターに乗るもの。座席に後ろ向きで立て膝してたら突然動き出してしまい、前向いて足を固定するバーとか肩を固定するアレやらを下ろす余裕もなく、後ろの座席に乗り出して手すりを必死に握り締めて頑張るもののなぜか手には滑り止めもなにもついてない軍手が装着されており掴んでも掴んでもつるつる滑る手すりを握り潰さんばかりの勢いで握って耐えるというもの。ダメなんだよう絶叫マシン怖いようバイキングとかでもかなりの勢いで怖いんだようバンジージャンプはそれほどでもなかったけど。
▼というわけで、キムチはもうこりごりれす。

【銀色】仁丹(;´Д`)ハァハァ 【森下】
仁丹マニアっつーのも存在するのね。

●今までずっとバージニア一本槍だったけど、最近KENTのスーパーライトメンソールに変えた。なぜなら2個パックのライターが気に入ったから。味もメンソールがキツくて良し。
5月9日
■ジェイムズ・ティプトリー・Jr「故郷から10000光年」(ハヤカワSF)【4】
どーしても理解できねええええ!とティプトリーを読むたびに思うんだけど、あまりに絶賛されてるのでつい手にとってしまう罠。この1冊で翻訳されてるティプトリーの本は全部読んだことになる。というわけで、これはティプトリーの第一短編集らしいんですがけっこうわかりやすかったかも。ところどころ「ひょっとしてティプトリーって小説下手?下手なんですか?わけわかりません」って部分があるものの、わからなさを突き抜けて届いてくるモノがあるようなないような。巻末の「ビームしておくれ、ふるさとに」はかなりの勢いで永野のりこだとオモタ。

●グレッグ・ベア「女王天使」読みちゅう。なんかスゲー読みにくいんだけど、後半まで辿りつけばおもしろくなるのかしら。地雷の予感がゆんゆんするのれすが。

●ひさしぶりにめくるめくノンストップアクション悪夢を見た。ストーカーに狙われている、と不安を訴える知人。部屋に残された、彼の1日の行動を網羅したメモに薔薇の花一輪。署名に「レディストーカー キラー・シャーク」とある。キラー・シャークの正体を探るうちに猛スピードで車が行き交う国道やらビルの屋上の給水タンクやら人気が少ない放課後の中学校やらでおいかけっこ&戦闘を繰り広げることになる。つーかレディストーカーて。しかもキラー・シャークて。正体はスゲー怪力の三つ編み女子高生でちた。

キャプテン2チャンネル 全裸の巨人テレホマンワショーイ
5月7日
■5月5日WEW旗揚げ記念興行 冬木弘道引退記念 川崎球場
GWだというのにめっきり引きこもってましたが、5月5日はこどもの日だし芝生の上でマターリ昼寝としゃれこんでみた。つーか川崎球場の芝生だけど。誘われたからWEW行ってきたんですよWEW。ボスの挨拶目当てで。わりと張りのある声で、安心した。
▼それにしても試合開始が5時からってどーいうこと?休日なんだから3時開始とかにしとけっつーの。まだ日が出てる時分はむしろ暑かったけど、日が落ちてからは死ぬほど寒くて寝てらんないっつーの。そもそも寝るほどつまんなかったんだけど。LLPWの試合ははイーグル様とルミエたんが見れてちょっぴり良かったけど。爛れた客の掛け声も楽しかったし。しかし正直言って、芝生席は遠くて見てらんないれすよ。かといってアリーナだと客の頭が邪魔で最前列でもなきゃろくに見えそうもないし。そもそも試合自体特に新鮮味のあるもんじゃないし。
▼黒田VS田上は、圧倒的な体格差で圧倒する田上を見て/爛れきった腐女子が「哲広クンが犯されるうぅぅ!」と絶叫したり投げ捨て式パワーボムを食らった黒田を見て熱狂的な黒田ファンの女子が「哲広クンがうんこ漏らしちゃう〜」と金切り声をあげたり/とか妄想できたので試合以外の部分でそれなりに楽しかったけど。つーか田上&パワーボムと言ったらうんこだよNE☆
▼結局寒さに耐え切れず、セミの金村VSベイダーは見ずに会場を後にした。セコンドにミスターはついてなかったしね。メインの橋本VS大仁田なんて死ぬほど見たくないし。会場に入る前、周りを歩いてたら立ち話してるミスターを見かけたから乱入でも期待してたのににゃー。

●ゲーセンで連邦VSジオンDXに並んでたら、ステージの合間にチックっぽい多動っぷりでしきりに爪を噛んでたりハナクソほじったりほじった指をそのまま口に入れたり、というセニョールを目撃してしまい彼の触ったコンパネは心底触りたくないのでそのまま帰った。僕の旧ザクバズーカが炸裂する予定だったのに。
5月3日
●ひさしぶりに日ノ出町最寄りの古本屋へ足を踏み入れた。べつに何かスゴいのが見つかったというわけではないんだけど、未整理の本の山が以前よりいちだんと増殖しており、こんな積み上げてるくらいなら2冊100円とかで叩き売ればいいのにと思わずにはいられない。それはそれとして、埃っぽい古本屋に入るとくしゃみ鼻水目の掻痒感がイヤ。これはひょっとしてアレルギーかしら古本屋が無いと生きていけないのにそんな!でもたいてい店頭のワゴンしか見ないので、あんまり支障が無い。

■ティモシー・ザーン「不思議の国トリプレット 上下」(ハヤカワSF)【2】
テクノロジーの発達した世界と、魔法が発達した世界に通じるトンネルがある惑星スレッシュオールドで無敵の女子大生ダナエが大かつやく。あーしょうもねー話。ダナエのわがままな牝犬っぷりちょうムカ。

●ブクオフで谷甲州「星の墓標」を捕獲、再読。シャチはイイね。目のトコの白い模様がかわいくてイイ。それにしてもダンテ隊長ってスゴい名前だよなダンテだよダンテ。あんまりだ。田中啓文「嘔吐した宇宙飛行士」に出てきたゴリアテ軍曹とダビデ軍曹はダンテ隊長を意識したネーミングなんじゃないかという気がするんだけど考えすぎですか。それともまた別の元ネタがあるのれすか。まあそれはそれとして、やっぱ航空宇宙軍史さいこう。