キャビア日記 2002年 11月
11月29日
●清水の舞台から飛び降りる悲壮な覚悟をもってジョージ・R・R・マーティン「氷と炎の歌1 七王国の玉座 上下」ゲトー!!ハードカバーは手に馴染まないからイヤ、上下巻で5600円+税というクソ高価さがイヤ、そしてなにより、嫌がらせのような「栗本薫絶賛!」の帯がイヤと、数々のマイナス要素を乗り越えるだけの面白さを期待してるというか、マーティンは僕的に鉄板作家なので買わずにはいられないのれす。それにしても、寝転がって読むのが辛いな。ファンタジーの王国2(ハヤカワFT)にも氷と炎の歌の短編が載ってるので、一緒に買おうかと思ったがそんな金ねえよ!ウワァァァン!!

別れ話もつれ…新日・棚橋刺される
ぶはっ背中二回も刺されておいて、スクーターで病院へいくのか。丈夫だな棚橋。つーか約10日の怪我ってアナタ…フツー重症じゃないのかしら。
11月28日
●魔鳥のお城→魔鳥湿原→魔鳥湿原袋と微妙にタイトルを変えつつ、内容もプロレスから読書へと変ってきましたが、いつのまにか当サイトも5周年を迎えてしまいますた。ついでに僕も誕生日を迎え大変に気分が優れないわけですが本当にうっかりしてる間に日々は過ぎていきます。ヤだヤだ。お誕生日プレゼントということで、56Kモデムを購入しますた。速い速〜い。

●谷甲州「惑星CB-8越冬隊」を再読。ギュンター&ラインハート兄弟(;´Д`)ハァハァ SFで極地である意味山岳小説と、谷甲州のおいしいところてんこもりでサイコーれす。しかしこーいうのを読むと、「ホワイトアウト」の主人公はやっぱ体力的に異常。

●ティプトリー「故郷から10000光年」「星ぼしの荒野から」再読。なんだか今回は波長が合ったらしく、かなりキますた。なんだよなんで今までティプトリーがダメだったのかしら。とりあえず他のも買い直して再読しようかな。

●谷甲州は微妙に求める萌えと違うので、確実に悶えられる「魔術探偵スラクサス」を再読中。ちょう萌え!いっそのこと、安田均あたりが版権かっさらって富士見ファンタジアとかで萌え絵てんこ盛り、なんてことは起こらないだろうなぁ中年太りオヤジが主人公だしな。
11月25日
■ジェイムズ・エルロイ「自殺の丘」(扶桑社ミステリー)【4+】
刑事ロイド・ホプキンズシリーズ第3作目。もうなんだかとにかくキツい。焦燥感と閉塞感とやたら煮詰まった何かで頭がクラクラします。ちょっとロイドたん萌えかと思ったが、あまりにも濃すぎてダメれす。とにかく追いつめられたい人はチェキ。

■R・A・ラファティ「つぎの岩につづく」(ハヤカワSF)【3+】
買った覚えはないのに、なんでこんなの持ってるんだろう。というわけでものすごく波長の合わないラファティだったはずなのに、フツーに読めちゃって不思議。わりと読みやすい短編が揃ってるのではないかしら。やっぱわかんないのは徹底的にわからなかったけど。「クロコダイルとアリゲーターよ、クレム」と「太古の殻にくるまれて」あたり気に入りますた。

●イカン、萌える本が読みたい。未読ストックにソレっぽい本はあったかしら。たしか谷甲州の山岳小説があったような気がするが、萌えるかどうか微妙だし、どうしよう。
11月21日
■レックス・スタウト「料理長が多すぎる」(ハヤカワHM)【4】
旨そう。いやそれはそれとして、ネロ・ウルフとアーチーのコンビはおもしろいれす。ウルフの性格の悪さ、コキ使われていつ助手を辞めようかと考えているアーチー、っていう取り合わせは新鮮。倦怠期を通り過ぎてしまった夫婦のようれすよ。それにしても、著者の写真が衝撃的。カイロとかで地べたに座り込んで水パイプふかしてる爺さんみたい。

●あおきてつお「こっとん鉄丸 1・2」(ダイソーコミックシリーズ)を読みますた。1巻の表紙「オレとセンスの勝負をしてみないか!?」「舞台はもちろん原宿ストリート」というアオリがもうすでにヤバいれすよ。死ぬかと思った。料理漫画ならそんなに古びないけど、ファッションはキッツいな。ネクタイ代わりに胸元にセピア色の風景写真を飾るなんてアイデアとか、随所にいたたまれなくなる描写が溢れており、漫画的にきちんとしているだけに辛いキツい申し訳ないというか。フツーにおもしろいんだけど、今読むと5倍くらいおもしろさが増しているのでおすすめ。発表当時もキツかったんじゃないかという気もしないではないけど。ファッション漫画のOH!MYコンブみたいな感じ?ちなみに、1巻第1話に出てくるデザイナーのおっさんが萌え。小悪党イイ!!

☆☆☆コッテリーー脂身がなにげに好きな人ーーコッテリ☆☆
気絶しそうなくらい旨そう。脂食べ過ぎると、気持ち悪くて吐いてしまうんだが旨そう。
11月19日
■ジョー・ホールドマン「終りなき戦い」(ハヤカワSF)【3+】
ウラシマ効果で性風俗の変遷に詳しい宇宙の戦士っつー感じ。人口過密とか未来の奇抜すぎる衣装とか、イメージ的に古臭すぎなのよね。

■ダン&ドゾワ編「幻想の犬たち」(扶桑社ミステリー)【3】
犬ホラーアンソロジー。犬好きとしては、心温まる犬小説のほうがイイのれすが。アルジス・バドリス「猛犬の支配者」は、オチがスゴいことになっていて大変ですた。「なめられてたまるか!」
11月17日
■ロバート・J・ソウヤー「イリーガル・エイリアン」(ハヤカワSF)【4+】
異星人とのファーストコンタクト→成功(゚д゚)ウマー→異星人の宿舎で人間の惨殺死体ハケーン→容疑者として異星人タイーホ→Σ(゚Д゚;)エーッ!? という話。
能天気なハッピーエンドとページをめくる手を止めさせない筆力とバカっぷりは、SF寄りのクーンツって感じれすね。期待通りのおもしろさですた。これで目眩がするほどのセンスオブワンダーとか、腰が砕けるほどの萌えキャラがいれば僕の中で殿堂入り作家なのに。

内田昌之翻訳部屋によると、魔術探偵スラクサスの続巻は出ないことにほぼケテーイなんだそうな。ヒドい!ヒドいよハヤカワ!つーかそんなに売れなかったのかしらスラクサス。ヤパーリヒゲでビール腹で汗だくなオヤジが主人公というのがいけなかったのか。

●「氷と炎の歌」ねえ…またファンタジー人気にあやかったもんだろこの野郎、とか思ってたらG・R・R・マーティンだったのね。読みてえ!ハードカバーで上下巻でも読みてえ!

●今月もガンガン購入。鋼の錬金術師は、ラッシュバレーでエドと女盗賊の追いかけっこ。オヤジ満載で眼福ですな。新品でローンが残ってる機械鎧をぶっ壊されたお兄さん萌え。ここでマターリな話を入れておいて、次回あたりでヒューズ中佐の訃報が届き地の底まで落とす、という展開なのかしら。荒川たんヒドいよ!つーか荒川たんがスラクサスを漫画化したら(;´Д`)ハァハァな出来だろうなと思ったり。
11月16日
■ディーン・R・クーンツ「夜の終りに」(扶桑社ミステリー)【3+】
ベトナム戦争でトラウマを負い、静かに生きていくことだけを願う青年ディーン、しかし異常者に襲われた少女を助けたことで、平穏な日々は壊れていく。って感じのありがちなスリラー。もちろんクーンツなのでサクサク読ませてくれます。しかしクーンツぽくないスッキリしない後味って気が。もっと能天気なハッピーエンドにしてほしいれす。

秀さんが最近2chをよく見ていると聞いて驚愕。「2chはノイズが多すぎて、時間の無駄だね」とか賢しげな事を言ってたのに!言ってたのに!というわけで、僕的にこのごろアチュイのは家庭板。嫁姑戦争おもしろいにゅ。とりあえずダイジェストサイトであるバカは罪アワーがおすすめ。

●何年か前、某牛が暴れまわっていた時に不用意な動きでウォッチャーを苛立たせていた某氏が2chSF板で局地的におお暴れしていて興味深かったのれすが、静かになってしまったかも。それはそれでおおいに結構だけど、このスレ204から登場するひらがな氏(仮称)は妙な迫力があり要チェキ。
11月14日
■ジョン・ヴァーリー「ブルー・シャンペン」(ハヤカワSF)【4+】
うおおおおブルー・シャンペン見つかんねえええええよどこに売ってンだよ畜生!と思ってたが、大変な状態で堆積していた本の山から発掘できますた。青い鳥って、すぐそこにいるのね。まさか既に買っていたなんてちょう驚き。というわけでヴァーリーの短編集なわけですが、「バービーはなぜ殺される」の主人公バッハ警部が出てくる「ブルーシャンペン」、その続きである「タンゴ・チャーリーとフォックストロット・ロミオ」はイイ!つーか全部外れ無しの良い短編集れすよ。「PRESS ENTER■」は期待してたわりに肩透かしだったけど。

■タニス・リー「血のごとく赤く」(ハヤカワFT)【3+】
白雪姫やシンデレラなどをタニス・リー風に翻案した短編集。もうちょっと激しい耽美っぷりを期待してたのに肩透かし。浅羽莢子の訳で読みたかったにゅ。

●レックス・スタウト「料理長が多すぎる」(ハヤカワHM)ゲットオォォォォ!有名なわりに、さっぱり本屋で見かけない探偵ネロ・ウルフシリーズの1冊。96年に重版がかかってるから、もうちょっと頻繁に見かけてもいいような気がするのになぜ今まで手に入らなかったのかが不思議。とりあえず、黒い背表紙だということはわかったので、古本屋でもちょっとマメに探してみよう。

●ティプトリー「故郷から10000光年」再読中。前はさっぱりピンとこなかったけど、今回はかなりイイ感じ。

●あーガンガン買いに行かなきゃ。
11月1日
●品川IMAXシアターで「スペース・ステーション」を見てきますた。3DスゴいYO!プロトンロケット発射時の飛び散る砂礫が大迫力。高所恐怖症の人なら卒倒してしまうかもしれない上空352kmからの地球とか、とにかく宇宙開発のかっこよさ満点れす。それにしても、IMAXって目を疑うくらいスクリーンが大きくてびっくりしますた。その巨大スクリーンで動く宇宙飛行士は、まるでそこにいて触れそうな臨場感であり、宇宙飛行士の逞しく毛むくじゃらな太股が無用のリアルさで脳を直撃でありどうしようかと思いますた。まだまだやってるみたいなので、まだ見てない関東圏の人は迷わずGO!

●ガンガンWING購入。荒川たんの「上海妖魔鬼怪」はヒゲオヤジ満載でステキですた。02特殊分隊ワッショイ!!ワッショイ!!しかし関羽はたいして萌えず。