「こんなくだらないものばかり見てるから、お前はダメなんだよ。まあ、お前がダメなのは今に始まったことじゃないけどな。エ?」
そう言うと、男爵は傍らにあった木の椅子に乱暴に腰掛けて、高々と足を組みます。
「ところで、お前姫を森の中に置き去りにしたろ。ア?」
すると、中西は気弱そうに言います。
「な、なんで知ってるんだよう。誰にも見られてなかったはずなのに。」
「お前の稚拙なやり口は先刻お見通しなんだよ。どっちにしろあのブサイクなお妃様がなにかやらかすってことは検討ついてたからな、エ?あの噴飯モノのやり取りも、ニシオ奇行集のVol.7にちゃんと収録させてもらったから。」
中西は、ビクッと肩を震わせると、この場にいるのが気まずくなったのか、大きな体を小さく竦めながら、台所へお茶を入れに行きます。
「ああ、あとなあ、あのお妃様に、小島姫が生きてることがちゃんとバレたからな、ア?」
台所から、ガシャーンという音と、中西のアチチッという声が聞こえてきます。


早くもよちゃさんから8話のイラストをいただきました。
さすがカ・シンファンですな。
しかし、この2人の関係は大変にステキです。
永田がこの中に入ったら、どんな凄惨な事態を引き起こすんでしょうか。イヒッ♪