●Reader's Column――つんさんの「マザーズライフ・パパと子どものいる風景


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第1回 記念すべきわが子の誕生

わが家流立会出産
体育会系入ってます!

           つ ん

 最近では珍しくなくなってきた立会出産。優しいダンナさまが奥さんの手をとり「ぼくがついててあげるからね」「ありがと、あなた」なんて言っている仲むつまじい光景。これこそ立会出産ってものでしょ、と思っておりました。自分が当事者になるまでは。

 私たちは2年ほど前に結婚し、現在豊田市に住む、ごく普通のカップル。正直言うと私たちは、立会出産にするかどうか、あまり考えていませんでした。ところが母親教室で見たビデオが、私を開眼させてしまったのです。穏やかな妊婦さんと、それを優しく見守るダンナさま。そして誕生の瞬間「あぁ、私の赤ちゃん」と抱き寄せてほおずり。おぉ、これだ! 

 私は、さっそくダンナさまをつれて両親教室へ行ってみたのです。が、彼にはかなり刺激が強すぎたらしく、なんだかぐったり。それじゃひとりで産むか、と思っていたところ、意外にも当日「立ち会うよ」と言ってくれたのです。やった、ラッキー。かくして立会出産になったのはいいのですが……。

 当然、私たちも教わったとおり、仲良く一緒に「ヒーヒー、フー」ってやってましたよ。最初はね。でも赤ちゃんがなかなか出てこない。そのうち業を煮やした助産婦さんから「あなたはもう普通じゃダメ。思いっきりイキみなさい!」とのgo指令。その言葉を聞いて、私よりも熱くなっていたダンナさまは「よっし、気合入れるぞぉ!」と、ヘロヘロになっている私をピシパシ平手打ち。

 おぉ、これじゃ何かが違いすぎる……。

 「声出しちゃダメよ」と言われると、よっしゃとばかり私の口をつまんで「それいけ!」。

 あぁ美しいはずの出産が……。

 かくして3,600グラムというビッグな息子は、元気に誕生したのでした。

 現実って厳しいものですね。でもこれで結構、楽しいお産でしたよ。その後、助産婦さんから「ダンナさんのリードがよかったね」と言われ、彼はすっかり上機嫌。「オレのおかげで産めたんだぞ」と、今ではノタマワっておりまする。ありがとね、コーチ。


copyright:Tsun! (『ふれあいポスト』1998年2月号掲載)

※縦書きの原稿を横書きに直してありますので、数字等の表記が『ふれあいポスト』掲載時と異なります。


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