●Reader's Column――つんさんの「マザーズライフ・パパと子どものいる風景


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第7回 ハイハイしたのはいいのだけれど

ダンナさまのチェックに私はタジタジ、息子は……

           つ ん

 重い体をひきずって、なんとかハイハイ第一歩を踏み出したうちのおぼっちゃま。それも、初めは「いざる」という言葉がぴったりくるような、何とも愛らしい動きでした。それが今じゃ、両足で床をけって進むカエル型ハイハイに変わり、スピードは格段にアップ。新たな標的を見つけるとまっしぐらに突き進み、いきなりガブリ。人もモノも関係なく、かぶりつくその姿は、まさにゴジラそのもの。最近では「ギャー」という雄叫び声もすっかり定着し、ゴジラ化は進むいっぽう……。

 とにかくゴミ箱のゴミから、リモコンの乾電池まで、何でも口に入れてしまうので、ほんとに目が離せません。うっかり、薬なんて床に置いておこうものなら「こんなとこに置いとくヤツはダレじゃ〜」とえらい剣幕のダンナさま。「何かあってからじゃ、遅いんだからな」と、うっかり者の私はいつもしかられてばかり……。

 こんな私のズボラさと、息子の野放し状態にシビレを切らしたダンナさまは「この部屋から、危険物をすべて撤去する」と鼻息荒く仰せになりました。そして恐ろしい勢いで、コタツ机とCDラックを運び去り、こまごましたものはカゴに入れて息子の手の届かないところへ。さらに自らハイハイの格好になって、あたりをギョロギョロ。家中の危険ポイントをくまなくチェックし、クッション材の入ったテープをペタペタ。最後は「台所の角、よし。風呂場の角、よし」と腰に手を当てて指さし確認。カンペキを極めたダンナさまは「フッフッフ、これでどうだ」と仁王立ち。

 ははぁ、恐れ入りました……。

 それでも、ゴジラくんは少しもヘコたれることなく「オトーちゃんがペタペタはってたのは何じゃろ?」と新たな標的に目をランランと光らせているのでした……。(つ)


copyright:Tsun! (『ふれあいポスト』1998年8月号掲載)

※縦書きの原稿を横書きに直してありますので、数字等の表記が『ふれあいポスト』掲載時と異なります。


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