Reader's Column
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第10回 初めてのサンパツバーバー・パパにおまかせつ ん 初めは薄くて短かった息子の髪も、今では前髪が目に入ってしまうくらい伸びてきました。いよいよ、散髪しなくてはということで、その大役をダンナさまに託すことになりました。 「よし、おれにまかせとけ。ちゃんと断髪式のビデオもとるからな」と気合十分。 さっさと切ってしまえばいいものを、かえってこの気合のおかげで、ずっと延び延びに。じゃあ、私が切っちゃうよというと、それもダメ。 こうして十日ほどが過ぎ、結局ビデオはもういいから、さっさと切ろうということに。そうと決まれば、話は簡単。 うちには髪切り用のハサミなどないので、普通の工作用バサミを持ち出し、ダンナさまは、いきなり息子の前髪をわしづかみ。「行っちゃえ、行っちゃえ」という私のかけ声とともに、ザクリ。 逃げだそうとする息子を押さえつけながら、私は「なんでもいいから、早く切って」の一心。でも「ちゃんとかっこよく切るんだから。こっちの方が長いかな……」なんて、悠長なことをおっしゃるダンナさま。 でも、そのわりには、ダンナさまもザック、ザックと切りました、切りました。ご想像のとおり、当然、前髪はガタガタ、耳のあたりの長さもマチマチ。 「いいじゃん、かっこよくなったよ、もう終わり、終わり」 「ダメ、ダメ。これじゃ、バーバーとしての、オレのプライドが許さん」 こうして、右、左、右と切っていくうちに、あれよあれよと短くなり、見事、おでこ丸だしのワンパク坊主ができあがりました。 「キャー、カッコイイ!」 「ブブブッ、これじゃ見るからに悪ガキだぁ!」 こうして、顔つきまで悪ガキになってしまった息子は、いよいよ近所の人にまで「悪そうな顔だねぇ」なんて言われてしまったのでした……。(つ) |
※縦書きの原稿を横書きに直してありますので、数字等の表記が『ふれあいポスト』掲載時と異なります。