「恋愛感情は、何の為にあるんだ?」
「理由がないと不満?」
「そういうんじゃ、ねえけど。でも、自分の為だとすれば自己満足か自己愛に過ぎない気がするし、相手の為というのは押しつけがましくて嫌かも。」
「『誰かの為』の『愛』って奴は、不純な気がする。」
「この世で最も純粋な愛は母親が我が子に注ぐ無償の愛…だったっけ?昨今の幼児虐待続きで怪しがられているけど。」
「母性愛は本能ではない、母親に課せられたジェンダーの鎖だって?」
「でも、そうだとすると数多の聖母子像や慈母観音、慈愛と豊饒の地母神像はどう説明するんだろう。」
「それこそ父権制社会の圧力の具現化とか憧憬もしくは願望の投影だとか…ああ、利己的遺伝子の仕業、ってのもあったか。」
「自己の遺伝子を受け継ぐ子を守り愛しく思うように遺伝子が作用する…って。」
「とすれば愛は本能だな。自分の遺伝子を残すための戦略。」
「愛は本能で戦いなのか。」
「そ、誰かの為と強いて言うなら自己の遺伝子保存のため。」
「…納得行かない気がする。」
「そーお?」
「遺伝情報をつなげるだけなら、わざわざヒトの形にならなくたって良いじゃないか。」
「だから戦略なんだろ?より有利になる為の。」
「それにその論理で行くと、大腸菌の生存戦略も愛になるぞ?大腸菌に愛はあるのか?」
「…いや俺大腸菌に知り合いいないし。」
「インフルエンザ・ウィルスやバクテリオファージは?」
「いい子がいたら紹介してくれ。…じゃなくて。話を元に戻そう。」
「恋愛感情は、何の為にあるのか。」
「そうだ。どうして心が浮いたり沈んだり、全てを赦したくなったり、全てが赦せなくなったり。ほんの些細なことで酷く優しい気持ちになれたり、或いは残酷な気持ちになったり、そう言った自分に不意に気付かされたり、全く盲目になったり。そう言った諸々の特異な事象が、どうして特定の対象にのみ起こるのか、それが何の為に存在するのか、改めて考え定義しろ───と」
「なるべくなら本能の所為にしたくない。そこで終わっちまうから。」
「難問だね。」
「それでも、気持ちを遺伝子の所為にしてしまいたくはない。」
「…それじゃあ、反則技で逃げてしまおうか。」
「え?」
「恋愛感情に理由を探しているうちは、まだ本当の恋じゃない。いわば、恋に恋をしている状態だ。」
「何だよ、それ。確かに反則技だけど。」
「で、提案。理由なんか探す暇もないような恋に、落ちてみないか?」




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言い訳。
ええと。実は最初は某日月さんへの返歌のつもりでしたー(大笑)
当初の意図から離れる離れる。恩を仇で返しています…
すみませんすみません私読解力足りてませんてーか論理力というか理論構築能力というか。
そもそも何が書きたかったんだ私の脳細胞。大腸菌の愛か?(違)
方向性が間違ったまま書き進みそのまま軌道修正されないままに終わってしまいました。