アルプス山脈の麓を散策するバケーション(スイス編)(2002.07.13-07.20)

001 今回は、まるまる1週間夏休みをとってスイスにバケーションに行ってきました。
大まかな行程は、7月13日(土)の午前中に日本を出発、まずはチューリヒに向かいました。チューリッヒまでのフライトは約12時間。その後、チューリッヒから電車で途中ルツェルンに下車し2時間ほど観光した後、またまた電車でインターラーケンを経由して目的地のグリンデルワルトに到着。
グリンデルワルトに5日間滞在した後、帰りはベルンに途中下車しながらチューリヒに戻り、2日程度観光した後、帰国、といった感じです。
で、スイスという国が凄いのは、鉄道がとっても発達していて、1つの大きなシステムとして、きっちりワークしているっていうところ。今回の旅行ではそうした利点を活かし、チューリッヒに到着した日に写真のような"Half Fare Card"を"SBB Information"という場所(空港内)で購入しました。このカードは、有効期限が1ヶ月で、自分が使う鉄道区間を指定して、かつ半額で購入できる優れもの。写真のカードは一等車指定で、チューリッヒ空港から上記のルートを全て鉄道で移動することができる内容になっています。スイスでは、日本のように鉄道の駅に改札口がないので、電車に乗った後、車掌さんが検札に来ます。その際、このカードを見せればOKです。"SBB Information"では、英語で大丈夫ですので、自分が使用するルートさえ決めておけば10分程度でカードを発券してくれます。更に、このカードは、区間内の別の乗り物の料金も大抵半額になっちゃうので、購入しない手はありません。但し、パスポート提示が必要なため、海外で購入することはできないので、スイスに到着してから購入して下さい。
"SBB Information"では、パノラマカー(POOHの場合はルツェルン〜インターラーケン、インターラーケン〜ベルンの各路線で利用)の指定席予約も出来ますので、いろいろな意味で便利です。
"Half Fare Card"以外に"Swiss Pass"というものもあるんですけど、少ない行程で短期間に鉄道を利用する場合や山岳鉄道も利用する場合は"Half Fare Card"がお得です。ちなみに、"Swiss Pass"は海外からでも購入できるそうです。
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002 "SBB Information"で"Half Fare Card"を購入した後、チューリヒで1泊して、チューリヒからルツェルンまで移動。
ルツェルンという町は鉄道の乗り換え拠点のひとつなので、それなりに観光客等で賑わっています。ここの名物?といえば、"ライオン記念碑"や"カベル橋"等。2時間もあれば、名所の多くを見て歩くことができますし、お土産屋さんが多いので時間を潰すのには困りません。後、美味しいパン屋さんを見つけたので写真を参考に行ってみて下さい。とっても美味しいパンやパイを味わえます。





003 ルツェルンからインターラーケンを経由して、目的地のグリンデルワルトに到着。インターラーケンで乗り換えますが、行程的には約2時間ぐらい。で、到着した日はクライネ・シャイデックまで登って終わり。ちなみに、"Half Fare Card"を使えば大抵の山岳鉄道やロープウェイがタダ。一部、"Half Fare Card"だけでは乗れない乗り物がありますが、その場合でも料金は半額です。"Half Fare Card"が有効な交通機関は、"SBB Information"でマップをくれますので参考にして下さい。
グリンデルワルトでは、駅前の"Hotel Derby Grindelwald"というホテルに宿泊しました。
翌日以降はメンリッヘンまでロープウェイで登り、そこから山岳道を約1時間強歩いてクライネ・シャイデック。下の写真はその山岳道の様子です。クライネ・シャイデックに行ったら、是非、ウィンナーを食べてみて下さい。美味しいですよ。


004 なにしろ、全般的に天候に恵まれなかったため、最初のアプローチでは、山岳道に咲く高山植物の観賞を楽しみました。POOHは植物の分野は得意ではないですけど、いろいろな高山植物が道の両脇に咲き乱れていましたので、とっても気持ち良かったですよ。高山植物を楽しみたい方は、7月が旬なんだそうです。





005 グリンデルワルトに滞在中、1日だけとっても天気が良い日があったので、フィルストまでロープウェイで登り、待望のスイスアルプスを満喫。フィルストまでのロープウェイは、"Half Fare Card"が有効です。





006 天気が比較的良い日を選んで、再度、メンリッヘンまでロープウェイで登り、そこから山岳道を約1時間強歩いてクライネ・シャイデック。その時に、見つけた可憐な高山植物です。高山植物をゆっくりと観察しながら散策すると、普通1時間強の行程が2時間程度になっちゃいますけど、その分、楽しめます。
今回の旅行で驚いたのは、スイス国内や周辺の旅行者の多くが、愛犬を連れていること。愛犬といっしょに登山をしたりハイキング、トレッキングをしていました。本当に家族の一員として可愛がってもらっている様子でした。勿論、電車やロープウェイに乗っても、何にも文句を言われないし、周りの人たちもとっても寛容的で羨ましいですよね。


007 クライネ・シャイデックというところは、山岳鉄道の中継点ですので、そこからいろいろな場所に移動できます。
折角スイスに来たので、クライネ・シャイデックからユングフラウヨッホまで電車で登りました。ユングフラウヨッホは、"Top of Europe"と呼ばれるだけあって標高が3454m。流石に、ちょっと息苦しい場面もありましたけど、永久氷河を見たり、展望台のなかには氷の部屋等があって、それなりに楽しめます。でも、展望台の外に出ると、ちっぴり怖かったですけどね。
クライネ・シャイデックからユングフラウヨッホに行く途中にアイガークレッシャーという駅があるんですけど、アイガークレッシャー〜ユングフラウヨッホの間の山岳鉄道は、"Half Fare Card"が有効ではないので半額だけ料金を負担することになります。
クライネ・シャイデックからの戻り道は、ベンゲンを経由してインターラーケンに降り、インターラーケンからグリンデルワルトに戻るコースもお勧め。ベンゲンは小さな町ですが、小洒落たレストランがあって美味しいイタリア料理等を堪能できます。また、インターラーケンでは日本料理や中華料理も食べられますので、寄り道する価値はあるかも。ちなみにグリンデルワルトでも日本料理を食べることができます。(天ぷらソバ以外がお勧めかも?)



008 グレンデルワルトで楽しい日々を過ごした後、帰りはベルンに立ち寄りました。
なにしろ途中下車なので2時間程度しかいませんでしたが、ヨーロッパ的に町並みを楽しみながら、名所になっている時計台や熊公園(ベルンって熊っていう意味なんですって)等を見て回りました。
えっと、このように途中下車するのであれば、重い荷物は出発する駅で預けて、到着地の駅で受け取ることが可能です。




009 ベルンを探索した後は、再び、チューリヒに戻り1泊。行きはチューリヒ駅前にある"Hotel Scheweizerhof Zurich"というホテルに地の利の理由から泊まったのですが、帰りはそんなに慌てることもなかったので、丘の上にある洒落たホテル"Hotel Zuerichberg"に泊まりました。このホテルはチューリヒ駅からトラムで15分ぐらいの場所にあって、場所の関係から日本人はひとりもいませんでした。これまでは、どこに行っても日本人(特におばさんのグループ)が多かったので、ようやくスイスに来たんだなあ、っていう実感を味わえたホテルでもありました。
このホテルはどちらかと言うとビジネスマン向けっていう感じでしたが、周囲が牧歌的な風景で、とっても気持ちが良かったですよ。




010 このホテルでトラムの1日券を売ってくれます(勿論、トラムの駅で目的地までのチケットを買うこともできます)ので、時間がある場合は購入しても良いかも。写真の左側がトラムの1日券で、使用する日にトラムの駅にあるマシンで日付を刻印する仕組みです。ちなみに、トラムには車掌さんがいないので、チケットを買っても検札はなし。でも、たまに検札があって、もし無賃乗車が見つかると、すごい罰金を科せられるようです。
写真の右側はチューリヒ湖の遊覧船のチケットです。このチケットは"Half Fare Card"を提示すると半額になります。
チューリヒという町はそれなりに大きいので、時間があればトラムでゆっくりと町を見て回るのも良いかもしれません。ちなみに、スイスの電車やトラム等の乗り物は、乗車する人がドアを開ける仕組みになっています。ホームで待っていてもドアは自動的に開きませんので注意です。閉まる時は自動なんですけどね。
最初にスイスの鉄道はとっても発達していると言いましたけど、チューリヒの駅では荷物を含めた飛行機のチェックインもできちゃいます。ですので、市内を観光するのであれば、駅チェックインしておけば、重い荷物を気にすることもないので、とっても便利です。ちなみに、チェックインした荷物はちゃんと成田で受け取ることができましたよ。




011 最後にチューリヒ湖の遊覧を1時間25分楽しんだ後、空港に行って帰国です。
今回のバケーションは、若干ゆとりのある内容だったので、動き回ったわりには疲れを感じることも少なく楽しい旅行でした。本来ならツアーに入った方が安い費用で旅行ができたかもしれませんが、自分で企画して、トラブルもなく予定どおり旅ができた喜びは、ツアーでは味わえないですしね。後、個人旅行であれば、細かい時間に制約を受けることもないので、天候次第で少し予定を変更しながら、それなりの楽しみを見つけることもできます。今度機会があれば、是非、冬のスイスでスキーでも楽しみたいと思っています。いずれにしても、山岳地方は天候が不安的ですので、出来るだけ余裕のある日程で旅行した方が、その分、良いチャンスに恵まれるのではないでしょうか。



 

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