毎日のことば抄    Daily abstract

2004年1月30日(金曜)

「怒る」と「叱る」

昨晩、NHKをひねると桂 才賀という落語家「怒る」と「叱る」を対比して話していた。

3歳の子どもでも怒る。
猫でも怒る。犬でも怒る。
気に入らないことがあると怒る。
しかし、叱るは怒ることではなく、国語辞典をひくと「間違いを正すこと」と書いてある。

なるほどな、と思いネット上の国語辞典を引いてみた。

しか・る 【▼叱る/▼呵る】
(1)(目下の者に対して)相手のよくない言動をとがめて、強い態度で責める。
「子供のいたずらを―・る」
(2)怒る。
「猪のししといふものの、腹立ち―・りたるはいと恐ろしきものなり/宇治拾遺 10」

(1)の定義はちょっと違うとしても、(2)の定義では叱るも怒るも同じもの。

しかし、違うからこそ違ったことばが存在するわけで、そのへんのかすかな違いと類似点を分析するに、類似点としては怒りがある。しかし、叱るという行為にはその怒りと言う感情をこえて相手を正そうという精神性があるのかな。

そして、面白いサイトを発見。

北島三郎の北島三郎たる人格にちょっと触れた気がした。

発掘!あるある大事典 第63回『叱る』

 

2004年1月24日(土曜)

一隅を照らす

私の仕事は調べることと考えること。だから、年末年始に整理整頓できれいになった机や床のうえが、、プリントアウトした資料、メモした紙の切れ端、図書館からお借りした本、書棚から引っ張り出してきた本などでゴチャゴチャになります。

こんな日常的な雑多な風景を目にしたとき念頭に浮かんだことばが、「一隅を照らす」。

そうだ、隅っこからでもきれいに片付けていけば、それが全体に広がる。

一隅を照らすのと一隅をくじくのとでは、長い間に天と地ほどの差が生まれましょう。

そして、「一隅を照らす」の意味を改めて知りたくなり、検索し、素敵な文章に遭遇しました。

なんと、筆者は中学生です。

一隅を照らす

 

2004年1月22日(木曜)

「単純化」とは、最も高度な技法である

ピッと響くことばを発見。田坂広志さんのメール便「風の便り」から。

 「複雑系」の逆説

 かつて、「複雑系」についての講演の場で、
 聴衆の方から、ある質問を受けました。

 企業や市場や社会が、複雑になっていくとき、
 それらをマネジメントするためには、
 高度で、複雑な技法が必要になるのでしょうか。

 たしかに、「複雑系」というものを考えるとき、
 この問いは、誰の心にも浮かぶ、素朴な問いです。

 しかし、現代科学の最先端で「複雑系」の研究が見出したのは、
 不思議なことに、東洋思想に語られる、一つの「逆説」でした。

 「単純化」

 それが、「複雑系」をマネジメントするために求められる
 最も有効な技法であることを、見出したのです。

 例えば、「ツボ」
 例えば、「コツ」
 例えば、「急所」
 例えば、「要諦」

 複雑なシステムをマネジメントするとき、
 そのシステムの中の最も効果的な部分を発見し、
 そこに力を集中して、働きかける。

 その「単純化」こそが、
 「複雑系」のマネジメントの技法である。

 そのことを、見出したのです。

 しかし、同時に、この「複雑系」の研究は、
 東洋思想における、もう一つの「逆説」を、知りました。

 「単純化」とは、最も高度な技法である。

 そのことを、知ったのです。

 

2004年1月15日(木曜)

人生の達人

ピッと響くことばを発見。

 だから目の前に楽しい思いをして楽しかったというのは、人生の達人からすると初級なんです。

 そして、普通 に目が見えること、呼吸ができるというような、誰もが喜ばないような、当たり前のことに喜べるようになった人を人生の達人の中級者といいます。

 そして、病気だとか事故だとか、いろんなトラブルだとか艱難辛苦だとかいうようなことに対して、さらにそこに手を合わせて嬉しい幸せ、ありがとうと言える人を人生の達人の上級者と呼びます。
 

出典

 

2004年1月12日(月曜)

満足と不満、感謝と愚痴

ぴっと響くことばを発見。

 昨日起こったことも、今日起こっていることも、明日起こることも、
 実はすでに決まっている、ということですね。
 変えることはできない。

 が、変えられることがあります。
 それは心です。自分の心。
 
 例えば、まったく同じシナリオを持った2人がいるとします。
 まったく同じ体験をしながらも、
 1人は愚痴と不満の毎日、
 1人は感謝と満足の毎日、
 これは現状の問題ではなく、心の問題だということがわかります。

 このことに気づくと、見えてくるものがあります。
 それは現状のシナリオという現実によって人は成長するのではなく、
 心の在り方によって成長するということが。

出典

 

2004年1月10日(土曜)

静寂を楽しむ

昨年までは毎日、一年365日、酒を飲んでいたせいか、背伸びをすると右の肺の下あたり(肝臓の位置)が突っ張ったような感じがした。これは恐怖である。まずい。そこで、今年は5日からは酒を飲んでいない。酒を飲まなくなると変化が現れた。

やっと肝臓のあたりのツッパリ感が消えた。お菓子を楽しめるようになった。水を楽しめるようになった。空気を楽しめるようになった。そして、早朝の静寂のひと時がなによりもありがたい。

 

1月9日(金曜)

京セラ創業者 稲盛和夫

会社には、たくさんのビジネスの渦がある。その回りを漫然と漂っているだけであれば、それにのみこまれてしまう。仕事の本当の喜びと醍醐味を味わうためには、渦の中心になって、周囲の人たちを巻き込むくらい、自発的に、積極的に仕事に取り組まなくてはならない。

出典

 

1月8日(木曜)

「はなさかじい」と「金のおの」

会社の経営理念などに思いをめぐらせていると、ふと日本の昔話「はなさかじい」を思い出し、改めて読んでみたくなった。

正直じいと欲張りじいとの対比によって、宇宙の原理原則が美しく描かれている。

時代を越えて存続するものが内包する美があった。

八歳の娘に読んで聞かせると、イソップ童話の「金のおの」に似ていると言う。

そうだ、宇宙の原理原則に国境はないね。

そして、サイト上に金のおのを見つけました。お楽しみください。