毎日のことば抄    Daily abstract

2004年4月29日(木曜)

色即是空

わたしは、このことばを次のように理解していました。

色のあるもの、即ち、目に見える物は、目に見えないもの、即ち、空から構成されている。

空が色となり、色が空となる。

色は変幻流転するが、空は宇宙に偏在する。

 

しかし、小林正観氏の解釈に遭遇し、魂が震えました。

この世のものに色はない。即ち空。ゼロ。

そのものに色を見るのが人間。

あるものに色をつけて見る。明るくも見れるし、暗くも見れる。

同じ現象に、幸を見ることも不幸を見ることもできる。

生きるとは同じ現象に幸や喜びを見出す訓練である。

 

2004年4月25日(日曜)

破壊と創造

英国のキャロル・リード監督の「第三の男」でのハリー・ライム役(オーソン・ウェルズ)。

ウィーンの大観覧車でのセリフ。

In Italy for 30 years under the Borgias they had warfare, terror, murder, and bloodshed, but they produced Michelangelo, Leonardo da Vinci, and the Renaissance. In Switzerland they had brotherly love - they had 500 years of democracy and peace, and what did that produce? The cuckoo clock.

イタリアでは、ボルジア家の支配した30年間は、戦争、テロ、殺人、流血の時代だった。

だが、一方で、ミケランジェロ、レオナルド・ダ・ヴィンチ、ルネッサンスを生み出した。

スイスには、同胞愛があった...500年間に渡って民主政治と平和があった。

しかしこの国が何を生んだというんだ?

出典:ハリー・ライムのセリフというより、奇才ウェルズ自身の肉声のような気がします。

 

2004年4月23日(金曜)

急ぐべからず、休むべからず

決心し行動することは希望をもって生きることです。

高く大きな山を望むことです。

困難はありましょう。

しかし失望はありません。

だれも、一足飛びにすぐ頂上には達せられない。

そして、登るからには一歩一歩近よらなければなりません。

急くべからず。これが原則です。

急いで倒れてしまってはなんにもなりません。

休むべからず。これも原則です。

だれがなんといおうとも、休まず急がず黙々と歩を運んでいれば、必ず行き着いてしまいます。

出典:鈴木慎一著「愛に生きる」

 

2004年4月18日(日曜)

元競輪選手 中野浩一

今朝、8:25からのNHK「ようこそ先輩」の先生は中野浩一。

世界自転車選手権で前人未到の10連覇の大記録を打ちた、

競輪をギャンブルから、スポーツにまで高めた男。

さて、番組だが、クラス全員で自分の目標年表を描いてから、自転車で山に登る。

体力差、技量差、経験差、個人差で、

登頂のタイミングが随分と違ってくる。

中野氏は一番最後から出発し、全員に声をかけながら一番上まで行き、

さらに、最後尾の子どものところまで山を降りた。

自分で自転車に乗りながら、その子どもの自転車を後押ししようとするが、

どうも、その子どもはそのサポートを受けるまでの技量を持っていない。

結局、自転車を放り出し、その子どもの自転車の後押しをする。

後押しをしをしたり、二人で並んで歩いたりしながら、その子どもにかけた言葉が秀逸。

「目標をもって、一生懸命やれば誰かが助けてくれる」

「自分もそうだった」

「だから、あきらめず、自分のペースで一生懸命やればいいんだよ」

というようなことを

PS.この女の子は絵本作家になりたいということで、とても上手なイラスト入りで目標年表を描いていた。

 

2004年4月11日(日曜)

ジャズピアニスト 山下洋輔

今朝、8:30NHKの「ようこそ先輩」に山下洋輔氏が出ていた。

山下氏は9歳からピアノをはじめたが、ピアノが好きでしょうがないらしい。

好きなことを、学ぶ効率と

嫌いなことを、学ぶ効率。

好きなことをやっていれば、自然に世界的な名プレイヤーと響きあうようになる。

さて、「ようこそ先輩」の相手は小学生たちだ。

まずは、彼らに好きな楽器を選ばせ、勝手に音を出させる。

次に4人1グループに分け、グループの音楽をつくらせる。

ここで、「できない」と弱音を吐くグループが多いようだ。

そこで、山下先生が指導に入る。木琴を選んだ子に向って、「どの音がすき?」

その子どもがある板を叩く。「ソだね。じゃ、ソと一緒に叩いて好きな音は?」と訊いていく。

それを何度か続けるうちに子どもは音作りの楽しさを経験し、自信をもてたようだ。

この山下氏が福音館書店から「ドオン!    」という絵本を出している。

 

2004年4月8日(木曜)

ことば

口から出る言葉は、相手にも自分にも影響甚大。

だから、おろそかにできない大事。

でも、他人の言葉も気になる。

しかし、他人の言葉は、客観的事実を述べているのではなく、

ただ、その人の人格を反映しているだけの場合がほとんどなのだな。

今年も、言葉に振り回されることなく、上手に使っていきたいね。

おたがいに。