望遠鏡は遥か遠くを映すけど 僕はそんな近い遠くを映したいんじゃない
今 知ることのできる現在より 先の ずっと先の未来を
この街は 変わってしまうのだろうか
生まれ故郷 僕の過去の通り道
振り返ることはできる
走って 先に進むことはできない
時間の思うままに 流れゆく景色
思い出は 飾っておこう
未来が変わっても 忘れないように
縋り付いた背中が とても温かくて 懐かしい香りや 声に包まれて
泣きたい思いなど 忘れて
ただ 今だけ 今だけ
そう呟きながら
背中に 顔をうずくまらせていた
不確かな言葉に 戸惑う君だけど
今までの空白を 埋めるように
過去を 語っていた
嬉しさは すぐに消えてしまうのに
なぜ 憎しみは残り続けるのだろう
死ぬまで覚えているよ
まぶたの裏に焼き付いた あの映像
そんなのを焼き付けるなら 僕がはがしてやる
一生 目が閉じられないように
それなら 君は幸せだろう?