…キミだ

「…ぁああああ…」

頬に何かを感じた。
視界が鈍る。喉が張り裂けそうなくらい、何かを求めている。
心が、軋む。君を思い出す。
焦点の合ってない目から、透明の水が溢れてきた。
表情が、歪む。情けない、気持ちになる。
もう、僕はぐちゃぐちゃだ。
全部、全て。
昨日、高校の冬服の制服になったばかりなのに、もう汚している。
血と、涙で。

「君を愛おしく想う」

消えない想い。

「見えない傷」

心の傷。

「僕の中の君」

君の中の僕。

お互いに違ったね。


「もう、死にたいよ」

これが、最後の本音。

涙すると、何もかもがどうでも良くなった。
君以外、誰も思い付かない。
僕の頭の中は、君だけ。
涙で得れられるモノはたくさんある。
決意・気持ち・強さ・場所
けど、本当に得たかったものなんて
届かないのに。
君が、欲しかったのに。
本当に、 欲しいものなんて。

求められたかった―


僕が付けた、僕の想いは、消える事なく
三本、きれいに残った。