Parc Güell
グエル公園

            

  もし、バルセロナで過ごせる日が1日だけあるとしたら、私の場合、

迷わず行くのがグエル公園。朝、ランブラス通りにあるサン・ジュセップ

市場で食糧を買いこみ、本や絵葉書を持って
1日のんびり過ごしに行く。


  さて、グエル公園に行くには、地下鉄
3号線のVallcarca駅から行く

のがいい。尤も、
Vallcarca駅から行くと、公園の裏側から入ることになる

ので、公園の正面から入りたい!という人にはオススメできないことを

お断りしておく。で、なぜ裏から入るのがいいかというと、グエル公園は

バルセロナの街を見渡す山の中腹にあるため、奥に行けば行くほど登ら

なければならないわけで、裏から入れば下る一方だから楽ということ

なのだった。しかも、十字架のある一番高い所からは、バルセロナの街を

モンジュイックの丘からサグラダ・ファミリアから地中海から全て見渡す

ことが出来、いい眺め。そして後は下るだけ。

Parc Guell
グエル公園


 下っていく途中では、様々な形の柱廊が見られる。瓦礫の

ような茶色い石をつんで固めて作ったようなそれらは、まるで

土の中から掘り出して作ったかのような風合いで、まがいようも

なく人工の物ながら、何の違和感もなく周りの自然に溶け込んで

いる。そういう雰囲気がとても好き。

  私が、ガウディという建築家を知り、バルセロナの町や

スペインという国に興味を持つきっかけとなった斜めの列柱廊は、

中央広場に出る少し手前で現れる。長い廊下にはひたすら斜めの

柱が並び、そこに立っていると、自分が斜めなのか世界が斜め

なのか分からなくなってくる。不思議な空間。私にとっては特別な

場所。



Galeria
列柱廊

かしいだ世界. まっすぐなのは自分. 何だか現実とは反対だ




Bancos hechos con azulejos rotos
破砕タイルのベンチ




Banco hecho con vidrios rotos
ガラス破片を貼ったベンチ


  中央広場は、よく知られた破砕タイルのベンチがうねうねと続く所。模様は全て違っているので、ひとつひとつ眺めて

周るのも楽しい。模様には破砕タイルだけでなく、ガラスの破片や瓶のそこの円い部分を使ったりしているところもあって

おもしろい。もちろんのんびり座って、バルセロナの町の眺めを楽しむのもいい。

  グエル公園はもともと山の手の住宅街として建設が始められたため、生活に即した空間というコンセプトがあった。

広場の下は市場として造られたものらしいが、ギリシア風の柱が林立するその空間は、市場というより、まさに神殿といった

雰囲気だ。天井のタイル細工がきれい。首を痛くしても丹念に眺めるべし。


  ガウディ博物館は、生前ガウディが住んでいたところとのこと。ガウディのデザインした家具や愛用していた品などが展示

されている。

  博物館の少し先にある廻廊も、実にいい。柱の上にリュウゼツランが植わっているので、私は勝手にリュウゼツランの廻廊と

呼んでいる。上部も下部も通れるようになっていて、面白い。下の廻廊の柱は、ヤシの木をかたどったような形で、ここもちょっと

不思議な空間。

Galeria conMaguey
リュウゼツランの廻廊

完全なる人工物でありながら自然に溶け込んでしまうから不思議


右は廻廊の下部. ヤシの木をイメージした列柱



  お帰りは正面入口からどうぞ(笑)。中央広場の下から、破砕タイルの美しい階段がエントランスに続いている。そこには

グエル公園のシンボルともいえるタイル細工のドラゴンくんがいるので、頭をなでてやったり。この子、トカゲとかヤモリとか

言われているけど、れっきとしたドラゴンなので、お見知りおきを。


  見どころいっぱい、そしてのんびり過ごすにはうってつけのグエル公園。
1日が無理なら、せめて半日くらいは、時間が取れる

といい。日本人観光客の場合、あまり時間がなくて忙しいというのも分かるのだけれど、タクシーで来て入り口の写真だけ撮って

次のポイントへ直行というのは、わざわざここまで来てもったいないなぁと思ってしまう。