Burgos
ブルゴス

         

8月29日


  正午にサラマンカを出て、バスで北に
3時間、中世の城下町ブルゴスに着いた。完成までに3世紀を要したというカテドラルが

最大の見ものだ。宿を決めてさっそく街へ。

  まずはカテドラルを見に。ブルゴスのカテドラルは、トレド、セビージャと並ぶ、スペイン3大カテドラルのひとつで、ゴシッ

ク建築の傑作と言われているらしい。なるほど、確かに威厳がある。ただ、ちょっと重々しすぎて何だか少し怖い気がした。中に

入るとなおさらで、全身に鳥肌が立ってしまうし、そう、まるで「何かがいる」ような感じがして、落ち着かなかったのだ。外に

出たときはホッとしたけれど、外観もやっぱり寒々しくて近寄りがたい印象だった。尤もそれは、厚い雲が頭上を覆っていたから

かもしれない。でも、ともかく、建築物としてのカテドラルはすばらしい。こてこてのゴシック。2本の塔が丸ごと修復中だった

のは残念だった。

  カテドラルの裏の坂道を上がって、見晴台へ行った。

そこからは街が一望できる。レンガ色の屋根の古い街並み

とカテドラル、そしてその向こうの方には新市街が広がっ

ている。すばらしい眺め。

  さらに坂を上がっていくと城跡がある。少し冷たい

風に吹かれて見下ろす街は、なんとなく知らん顔をして

いて、薄いベールが掛けられているように見える。目を

閉じて空気の匂いをかいでいるだけなら、まるでそこが

日本であるかのような錯覚に陥る。けれど、目を開けると

やっぱりそこはスペインで、まだまだ私の知らない世界

なのだ。入り込めないとか入り込んではいけないと言う

より、ただただ交わることのないもの。こうしてみて

いることくらいは許してねと、何に対してか思った。


Catedral
カテドラル

天を突き刺すような塔は、神様には見えているのだろうか