Astorga a Santiago
アストルガからサンティアゴ

        

8月31日

  ガリシア地方に向かう途中、アストルガに寄った。

他には特になーんにもない小さな街だが、ここにある

ガウディ作の司教館を見るためだけに寄ったのだ。

これも、バルセロナ以外で見られる数少ないガウディ

建築のひとつ。尤も、その斬新なデザインが教会側との

衝突の原因となり、ガウディは途中で制作をやめて

しまったのだと言う。他の建築家によって完成はした

ものの、当の司教さんはまるでお城のようなこの司教

館には恥ずかしがって結局住まなかったのだとか。

うーん、確かに司教館としてはかなり派手かも。現在

は博物館になっていて、あちこちから必死でかき集め

てきたのか、統一性のない展示物がいっぱい。それ

なりに楽しめるとは思うけど…。

  小さな街を少しだけ歩いて、八百屋でトマトと

果物を買い、小さな小さな公園のベンチで食べた。

木々の緑の葉の隙間から光がこぼれて、とても気持ち

がいい。お散歩中のニニィータ(小さな女の子)がママに

手を引っ張られながら、不思議そうに私の顔を眺めて

いる。「コノ人ハ誰カシラ。私タチトチョット違ウ

ミタイ」とでも言いたげに。子供の視線は素直で不躾で

そしてとても純粋だ。私がニコッと笑うと、彼女も

ニコッと笑った。スペインの小さな町の小さな公園で

過ごす、土曜日の平和なお昼。


Palacio Episcopal
司教館


まるでお城のような外観

(相変わらずの貼りつけ写真ですいません)




Vista desde la ventana del tren
列車の窓からの風景
  昼過ぎの列車で、サンティアゴ・デ・

コンポステーラに向かう。景色はすっかり

緑一色、ガリシアの風景だ。緑豊かなガリシアの

風景は、日本のそれとよく似ている。山あいの

小さな畑や松林など、日本と言われても納得して

しまいそうだ。とても不思議で、少し懐かしくて、

そして何だか誇らしいような気持ちになる。久々に

見た濃い緑の景色がにも心にも優しく、気持ちが

よかった






  夕方、8時近くにようやくサンティアゴ・デ・コンポステーラに到着した。駅を出てまっすぐ歩き、ガリシア広場の近くに宿を

決めた。すぐに夕食を食べに行く。もちろん、まずはカテドラルを見ておこうとオブラドイロ広場に行った。ああ、もう言葉なんて

ものはなんの役にも立たないと思ってしまうくらいの感動。どうしてだろう?はるばる巡礼の道を辿ってきたのならともかく、

カトリック教徒でも何でもない私でさえ、静かな、それでいて力強いパワーを感じてしまう…。センチメンタルになりやすい夕方に

訪れたからだろうか。どうであれ、このときに抱いた気持ちは、私の心の奥深くに刻み込まれてしまった。


*カテドラルの写真は、サンティアゴの旅行記のページにあります


  さて、食事だ!魚介だ!サンティアゴに来たから

には食べねば!オブラドイロ広場の脇から伸びた

フランコ通りは、バル・レストラン街だ。さんざん

迷ってようやく店を決め、魚介の盛り合わせ*を注文

する。そして、ガリシア地方の地ワインであるリベイロ

Ribeiro(白)を1本。んもう、めちゃくちゃおいしい!

大きなプレートに並んだのは、ガンバス
Gambas、ラン

ゴスティノス
Langostinosなどのエビ類、カニCangrejo

二枚貝の一種
Berberechos、珍味ペルセベスPercebes

(エボシ貝/カメの手)、アサリのマリネラ
Almehas

a la marinera
、ホタテのガリシア風 Vieiras a la

gallega
、ムール貝のワイン蒸しMejillones al vapor

マテ貝
Navajas など、それはそれは盛りだくさんで、

最高においしい!


Mariscos de la casa
魚介の盛り合わせ


※この写真は2年後に両親と旅行した時に同じ物を注文し撮ったもの

アサリやホタテなどソースものは、ガリシアの目の粗いパンにつけて食べると更にいける。リベイロの軽い呑み口も実によく合う。

一番気に入ったのはムール貝。レモンを絞って口に放り込むと、とろっと甘くてなんともいえない旨さ。ほどよく酔って、お腹一杯

になって満足満足。あまりに満腹でカフェすらもパスしたが、カマレロがサービスだよと言って、自家製のコーヒーリキュールを

ご馳走してくれた。この強いこと!しかもものすごく甘い。でも不思議と飲むと胃がスッキリする。

  いや〜、しかし、ホントーにおいしかった!!