4日目  その1  シェビカの山岳オアシス観光とホテル・タメルザパレス



  床に就いたものの眠ったのは束の間。あっという間に目覚ましが鳴り、8:45起床。ヘロヘロと起きて朝食へ行く。眠いけれど、

食欲は割とあり、ちゃんと食べられたのでよかった。3分ゆでの半熟卵がおいしい。ゆで卵が食べらるんだから、我ながらたいした

もんだ。今日も暑いだろうから体力的にちょっと不安だが、なんとかなるかな?

  10:00集合で、出発。4WDに分乗して、まずは山岳

オアシスのひとつシェビカへ向かう。私たち母娘が乗っ

たのは、3台のうち真中の2台目。1号車はネジブさんが

乗っているし、3号車にはNさんが乗っているが2号車は

私たち母娘と6人グループの中のお2人の計4人であった。

残念ながら運転手さんは英語ができず、お話が出来な

かった…。

4WDに分乗して出発!

前を行くのは1号車、行く手に広がるのはオアシスだ






  トズールの町を出るとすぐにエル・ハンマというオアシス

の村に入った。トズールはオアシスが大きい分だけ町の規模

も大きいのに対し、エル・ハンマはいかにも村という感じ。

ここでナツメヤシの群生を初めてまともに見たので、これが

オアシスかぁ〜と妙に感動した。




エル・ハンマのオアシスを通過中に羊の群と出会った




  そこを出ると、潅木や瓦礫がごろごろしているだけの何もない大地が広がっている。延々、延々何もない…。まさに荒漠という

言葉がぴったりの風景だ。…と、右手に何か!あぁぁ〜、ラクダだぁ〜。感動!野生なのだろうか?


  20分くらいすると、ちょこっと風景が変わった。ショット・エル・ガレサという塩湖の中を走っているのだ。湖といっても、乾期

のこの時期水は全然無く、ほとんど砂漠。塩分のせいかなんとなく白っぽいような色をしているだけだ。塩湖ではよく蜃気楼が見ら

れると聞いていたので、必死で地平線に目を凝らすが、それらしきものは見えなかった。残念。でも、そう、いわゆる地平線という

ものを目にする。日本では地平線のある景色なんて見られないもの。これだけでも感激。

  だんだんと右手前方に見えていた岩山が近づいて

きた。山のふもとには緑濃いオアシスが広がっている。

この渇いた、ただひたすらに薄茶色の広漠とした世界

の中で、そこだけがくっきりと緑色をしている。山岳

アオシスの村、シェビカだ。

  トータル1時間くらいで、シェビカのオアシスに到着した。村の前まで行って車を降りる。う〜、すごい暑さだ。空気が熱い。

こりゃぁ、くらくらだわ。と、ガイドのネジブさんがぐったりしている。ひどい頭痛らしい。いつも陽気なオジサンなのに頭を抱え

て目をつむって、とっても辛そうだ。寝不足と暑さはみんな同じだけれど、彼はガイドとして私たちよりずっと多く動きまわってい

るし、夕べも皆のスーツケースを運んだりして疲労もあるだろう。みんな心配して、適当に観光してくるから休んでいるように言っ

たのだが、ネジブさんもガイドとしてのプライドや責任を感じるらしく、行くという。もともと偏頭痛もちで、それが、この暑さと

寝不足とで悪化しただけだから、大丈夫だから、というのだ。ともかく行くというので、みんな歩き出した。

  が、ご夫婦の奥さんのほうも、寝不足と疲れと暑さで、売店の休憩所で休んでいるという。大丈夫かしら…。無理もないわよね、

昨日の強行軍の後では。でも私はどうしてもこの山岳オアシスを見たかったので、気力で元気でいられた気がする。

 さあ、ともかく出発。山岳オアシス。すごいよ〜。

赤い岩山のふもとにナツメヤシの群生。緑が濃い。

こんなにも荒漠とした何もないところに、こんなにも

青々と繁っているナツメヤシの眺めは、本当に心潤す

ものだと思った。

  岩山の奥に歩いて行く。舗装された道の脇に水路

があり、きれいな水が流れている。触ってみると思っ

たより冷たい。いや、決して冷たいというほどのもの

ではないのだが、こんなに暑いところの割には冷たい

のだ。そして、とても澄んでいてきれい。これには

ビックリ。周りは砂漠だし、岩山も赤いしで、もっと

濁った水だと思っていたから。


赤い岩山のふもとにナツメヤシの群生が広がっている

  ちょっと行くと小さな小さな滝があった。せいぜい2.5m位の高さのもの。でも本当に水がきれいで感動する。シェビカの村に

住んでいるのだろうか、数人の男の子たちが水浴びをしていた。無邪気でかわいい。滝の上に行き、さらに歩いて行くと、この

きれいな水が涌き出ているとところに出た。大きな岩の割れ目からこんこんと涌き出ている。こんな砂漠のど真ん中でこんなに

きれいな水が涌き出ているなんて、すごい!このシェビカのオアシスの水源は、もともと地表からそんなに深くないところにあっ

た水の流れが、地殻変動で押されて地表に出てきたものだという。オアシスの源である。


  余談だけど、この時冷えピタを持っていることを思い出してネジブさんのおでこに貼ってあげた。昨日使ってみたらなかなか

よかったので、頭痛にいいのでは?と思ったのだ。少しでも効いてくれるといいのだけれど…。


  水源のところから道に沿って岩山を上がっていった。階段になってはいるけれどけっこうしんどい。そしてめちゃくちゃ暑い。

上から照りつけてくる陽射しも強烈だが、照り返しがまたきびしい。膝丈のパンツをはいていたので、素肌のふくらはぎが強い照り

返しでチリチリと音をたてて焼けていくようだ。ものすごく暑い。とにかく暑い。は〜、暑い!カメラもカメラのケースも熱を吸収

してとても暑くなっている。気をつけなくては。


  岩山を上がりきると、すご〜い、眺め!ごつごつの岩山と緑のナツメヤシと、そして、何もなくただひたすら広い砂漠の大地。

すごい眺めだ〜。


ごつごつの赤い岩山と緑のアオシスと

その向こうにただただ広がる大地


  シェビカの村は、かつて洪水で流されてしまった

という。こんなにも乾いた土地で洪水なんて、と思っ

たが、雨期に大雨が降ったりすると鉄砲水などの被害

がかなりあったらしい。家々の壁は石で築かれている

ことが多いようだが、屋根はナツメヤシの葉で葺いて

いるので、洪水になるとみんな流されてしまうとのこ

と。廃墟となった旧村とその下に造られた現在の村と

が岩山の上から臨める。砂漠であるだけでも厳しいの

に、洪水の被害までもあるとは。常に水に悩まされて

いるのか…。こういう土地で生きることの厳しさを

知らされた。


シェビカの旧村と、その向こうに新しく造られた現在の村

  ホテル・タメルザパレスへ向かう。30〜40分ほど

で着いた。あ〜、本当に暑い!しかしホテルは噂に違

わずとても立派できれいで、中に入ると…思ったより

涼しくはなかった…。ちょっとがっかりだったりして。

ここで昼食。

  私たちのグループのための席に、窓際のテーブル

があったのでラッキーだった。窓からは、よくガイド

ブックなんかでも紹介されている景色。ホテルのきれ

いなプールの向こうに岩山とオアシス、かつてのベル

ベル人の集落跡。本当にすばらしい眺めである。


  とっても暑いのでここは冷たいビールと言いたい

ところだが、寝不足でもあるし体調が心配なのでアル

コールはやめた。シュエップスを注文するとレモンの

スライスを入れてくれおいしかったが、例によって、

あまり冷たくはなかった。


ホテル・タメルザパレスのレストランからの眺め

水の張ったプールと広漠とした大地のコントラスト

  しかも料理は、1品目が熱々のトマトスープ!トマトのスープと聞いたときにはガスパチョのような冷たいスープが出てくる

ことを一応期待したのだが、やはり熱々であった。本当に、フウフウしながらでもなかなか口に入れられないくらい熱くて、こう

いう時に限って…という感じである。が、これがとってもおいしかったのだ。たぶんハリッサが入っているのではないかと思うが、

ちょっとニンニクの味がしてピリ辛。最初は、熱いよう、そんでもって暑いよう、と思いながら食べていたのだが、だんだんとおい

しく感じられてきて、しかも元気が出てくる。寝不足で昨日の疲れを引きずっていて、そして暑さでヘロヘロになりそうなこんな時

にはぴったりの食べ物だったのかもしれない。

  2品目は、鶏や羊の肉をピーマンや、なんとレモンといっしょに串ざしにして網かなんかで焼いたシシカバブ風のもの。これも

とてもおいしかったが、量はとても多かったのでたくさん残してしまった。ちょっと悔しい。デザートにはナツメヤシの実、ダット

のムースをいただく。激甘ながらも味はよかった。でもこれもやっぱり冷えていないのにはちょっとがっかり。でもこんな砂漠の中

だもの、いくら一流ホテルといったって仕方ないか…。


  さて出発。ところが、ご夫婦の奥さんのほうが、昼食もとってはいなかったがかなり具合が悪いらしく、ホテルに戻ることに。

当然、旦那さんも一緒に帰る。さらに6人グループの中のお1人も大事をとって帰ることに。4WDを1台使うことになったので、残り

2台に観光を続ける私たちは分乗した。2号車のメンバーはみな元気いっぱいでそのまま2号車に。そこにNさんが同乗することに

なった。具合の悪い方たちのことは心配だが、私たちはミデスへ向かった。