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美都の起業経営奮闘記〜新米ビジネスウーマンの挑戦 Vol.38 2004/05/08
http://www2.gol.com/users/misana/mito.htm
by
佐成美都
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《今日の格言》
「他人の後ろから行く者は、けっして前進しているのではない。」
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美都は「温故知新」という言葉も大好きなので、
過去や他人から学ぶこともたくさんあるとは思うんだけど。
でもやっぱり、いつかは『自分で』。
ずっと、誰かの後ろについていちゃーダメだよね。
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今日のメニュー
(1)美都の独り言
(2)読者メール
(3)ルール
(4)紫の牛
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《美都の独り言》
お約束通りゴールデンウィーク明けの発行です。
皆さんはゆっくり休養できましたか?
美都は基本的には仕事三昧でしたが、
ボストンからアリスという友達が遊びに来たので、
久々にまる1日の休みをとって東京見物などしてまいりました。
それはともかく、
アリスの話で笑いつつも考えさせられた事件が一つ。
ある夜、アリスがホテルから米国の両親に電話をかけようとしたときのこと。
しばらく格闘したけれど、電話をかけられなかった理由とは・・・
自分の国の、国番号を知らなかったと。(笑)
ま、そうなんだよね。
たまにいるじゃない?
自分の携帯の番号を覚えてない人とかって。
特に米国人は最も外に出て行かない、というか、
他の言語もあまり学ばないし、旅行も国内だけ、という人が非常に多い。
それでもアリスは海外旅行はしたことあるけど、
自分の国に国際電話をかけたことってなかったんだねー
笑いながらも、ふと考えちゃったね。
そうやって、実は自分のことを一番知らないのは自分なんだよね、って。
自分の会社のことも、
第三者の目で、客観的に見つめるのは本当に難しいことだよねー
でも、だからって見過ごしてると、
“いざ”ってときに困ったことになる。
手遅れ、ってことも大いに考えられる。
「井の中の蛙、大海を知らず」
気をつけたいですねー
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《読者メール》
久々にいただいたメールをご紹介させていただきたいと思います。
どんな批判メールも心からありがたく頂戴している美都でございますが、
やっぱり温かい励ましのメールには本当にいつも元気づけられます。
また、私のマガジンが少しでも役に立っている、と知ることは
かけがえのない私のエネルギー源でもあります。
というわけで最近いただいたこちらのメールをご紹介・・・
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>
はじめまして。
> 企業経営奮闘記をいつも楽しく拝見させて頂いております。
>
>
あれは忘れもしない昨年9月、奮闘記Vol.16でしょうか。
> 当時、大学4年生の私は就職活動も一段落し、仕事に就く上で役立ちそうな
>
それっぽいメルマガを・・・と、夜中パソコンに向かっていた際に
> 美都さんのメールマガジンを発見しました。
>
>
それ以来、読むたびにフムフムと、新しい発見を頂きまして、
> 美都さんのメルマガを楽しみにしていたあの頃を懐かしく思います。
>
(もちろん、今も楽しみです!)
>
> さて、前置きはこんなところに致しまして・・・
>
ここ最近、採用活動での苦労話や、ウォールストリートジャーナルの記事、
> 企業は人なり、などなど、人に関する話がありましたので、
>
「おお!」と思い、筆を取らせていただきました。
>
>
と言いますのも、この4月より採用コンサルティング(?)を生業とする
> 企業に入社したものですから。
>
美都さんの人材の重要性を理解している文章に
> ついうれしくなってしまいまして。
>
>
多くの中小企業経営者の社長さんは、人材は大事だと言っていても、
> 本当にそれを理解していて、良い人材の獲得に
>
アクションを起こしている方は極々わずかで寂しいなぁって・・・
> 日々の研修の合間を縫って先輩や役員の営業に同行させて貰った経験から
>
そんな風に思います。
>
> まだまだ業界に足を踏み入れて1ヶ月ちょっとの若造なもので、
>
知識だけが先走ってしまい、何を偉そうに・・・と思われるかもしれませんが、
>
採用を通じて良い人と良い会社を結び付けるお手伝いができればな、
> なんて使命感に燃えていたりもします。(笑)
>
>
美都さんの、仕事もプライベートも忙しくしていらっしゃるのに、
> 切羽詰ってる感をあまり出さず、コミカルに紹介してくださっている
>
そのバイタリティにはホント感心してしまいます。
> 特に文章がとっても面白くて、ためになるのですっごく好きです。
>
今後とも楽しみにさせていただきます。頑張って下さい。
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嬉しいですねー
使命感に燃えて頑張る若者、う〜ん、ステキっ!!
一人の情熱が、周りにもどんどん伝わって、
大きな情熱の輪に広がることを、心から祈っています。
これからの日本を、世界を支えていく私たち。
一緒に、頑張ろうっ!
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《ルール》
最近、“ルール”について考えさせられる出来事が多々ありました。
スポーツ界では、
テコンドーの選手のオリンピック派遣問題や、
オーストラリアでの水泳のソープ選手の失格⇒出場問題。
こういうのを見ると、
マラソンの高橋尚子選手も、
何とかならなかったのかなぁ??って思う人もいたかも・・・(笑)
こういうのを“ルール”とは呼ばないかもしれないけど、
でもあらかじめ決まっていた規則や判断基準なんかを、
今日はあえてまとめて“ルール”と呼んでみます。
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「例外のないルールはない」
「規則は破られるためにある」
なーんて言葉もあるように、
ルールには例外がつきものなんだけど。
でもその例外によって、
ルールの存在が脅かされることも当然あるわけじゃない?
だから、最初にルールを決めるのも大変だし、
そのあと、それを“どの程度”遵守するのかも本当に大変・・・
で、最近社内であった小さな?出来事を二つご紹介します。
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一つ目は、社員の代休の問題。
例えばゴールデンウィークの5月3日から5日までの3日間
出勤した社員はその代休を5月中に取る、って決まっていたとする。
で、もしもある社員が、
5月31日から6月2日までの3日間に代休を取りたい、
って言ってきたらどうする?
ある人は、
「別に忙しい時期じゃないし、休ませてもいいんじゃない?」
と言う。
ある人は、
「ルールはルール」と言う。
ある人は、その社員の休む理由が「死んだ両親の墓参り」と知って
「取らせるべきだ」と言う。
う〜ん。
貴方が上司だったら、何て言う?
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美都は例外は認めなかったんだよねー
もちろん、休むのはOK。有休を使えばいいじゃない。あるんだから。
でも代休はちゃんと決まった期間内に取ってもらわないと。
だってしかもこれって、
その代休の制度を決めてから最初の連休だったわけよ。
で、いきなり例外???(笑)
ま、別に何十年経ってもルールはルールだろうけど・・・・・
でもやっぱ“前例”って、
めちゃくちゃパワーあるじゃない。
だって裁判を見てよ。
過去の判例って、強烈パワフルでしょ??
あれも当然、『法律』っていう厳格なルールに沿ってやってることだけど、
白黒つけるのが難しい事例の連続だから、
より“前例”の威力は増してるよね。
それに比べたら、
この社内の代休なんてさー
何てことはないものだし、
あってないようなルール、と言ってしまいたくもなるけどぉ〜
やっぱり、特にどんどんルールを決めて
組織として成長しようとしている今の社内では、
出来る限り例外は作りたくない。
それが、美都の今の強い思いです。
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で、二つ目は、もうちょっと悩ませられたお客様との問題。
例えば貴方が家具屋さんだったとして、
大々的なセールを開催したとしよう。
セールの日に売った商品については、
一切返品や交換は受け付けない、としっかり告知しつつ。
で、もしもあるお客さんが、
バーゲンで50万円の家具を買って、
後で電話してきて、キャンセルしたいと言ったら?
代金は、手付金を当日に5万円もらっただけで、
まだ残金の45万円はもらっておらず、
商品はまだ社内にあるとしたら?
お客様が、手付金の5万はキャンセル料にしてくれ、と言ったら?
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もちろん、頭の中をよぎることはたくさんあるんだよ。
例えばその商品って、
また店頭に戻してすぐに売れるものなのか、とか。
どっちにしろそのお客様が残りを払わないなら、
いくら「キャンセルは受けない」と主張しても
実質的にはキャンセルになっちゃうんだよなーとか。
でも一番気になるのは、
そのお客様が過去にも取引している、優良顧客の一人だったとしたら??
う〜ん・・・・・
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米国に住んでいたとき、
一番ビジネスで感心したことの一つは、
クレームやキャンセルという状況に対する彼らの処置。
とにかく、人間って
そこそこ満足した体験の話なんて人にはほとんどしないくせに、
嫌な思いをすると最低でも10人には話す、って言われてるらしいのね。
だから、企業としては悪評が広まるのを押さえるのに必死。
で、結果としてちょっとやりすぎでは??っていうようなサービスが
あちこちで見られるようになっている。
例えばある米国の学生は、
とあるメーカーの寛大な?返品制度を利用して、
学生時代に一度もお金を払わずに常に新しい服を着ていたらしい。
そのヒミツは、一度買った服を、
何度か着た後で店に持って行き、
不良品だと文句を言って新しいものと交換してもらってたんだって。
う〜む。
そこまでいくとやりすぎだと思うけど、
でも米国では確かに、
返品に対してめちゃくちゃルールがゆるいっていうか、
企業が相当な損を見込んでる、って気がする。
もちろん、それと引き換えに、
それ以上のものを得ていると、
彼らは信じてるわけだけど・・・・・
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さて、話をさっきの家具に戻しましょう。
このお客様にこれからも我が社で買ってほしいと思うなら、
やっぱり例外としてキャンセルを受けるべきかもねー
この人を失うことによる未来の損失って、
相当なものかもしれないし・・・
でもセール品のキャンセルっていう“前例”がそれまでになかった状況では
やっぱり前例をつくってしまうことへの抵抗ってかなり大きい。
もしも「キャンセルできた」って事実が
どこかから漏れて他のお客様までキャンセルし始めたら???
それこそ、ルールが完全に崩壊してしまいかねない。
それが、一番怖いんだよね、やっぱり・・・
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電話でお客様と話しながら、
頭の中でそんな葛藤をひたすら続けつつ、
やっぱり「ルールはルール」にこだわった美都。
その判断が正しかったのかどうか、
答えはいつ出るのか、果たして永遠に出ないのか・・・
でも実は、それから数週間経って、
そのお客様はちゃんと払ってくれたんだよね。
内心、かなり驚いたけど。(笑)
もうそのお客様を失うことになっても仕方ない、と諦めながら、
電話ではひたすらキャンセルの要求を断り続けたけど、
前述のように、残りを払わなければそれで事実上キャンセルなわけでー
まさか相手が諦めて?残りを支払ってくれるとは・・・
いや、これは本当に嬉しい誤算でした。
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ま、だからやっぱり規則は守るべき、と簡単に言えるような心境じゃないけど、
美都としては、これからも、
できるだけルールは守って行きたい。
特に自分の立場を考えるとねー
そう、立場が違えば、たまにはルールを破る豪快な?生き方も、
本当は美都の好みかなぁって気はするんだけど・・・(笑)
会社のトップとしては、
やっぱり守るべきところはしっかり守らないと。
自分の行動が、社内のすべての人間の手本(“前例”)に
なってしまうわけだからー
というわけで今日も、
本当は太っ腹で破天荒な面を内に秘めつつ
甘えを許さず厳しさを追求し続ける美都でございました。
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《紫の牛を売れ》
カタい話のあとはやっぱりハメをはずして・・・(笑)
押さえるところは押さえつつも、
やっぱり人とは違うことをするのが成功の秘訣だと美都は常に信じます。
あるいは、人と同じことでも、
違うやり方で、とかね。
というわけでコンサバ・保守的な方に特にオススメなのが
『紫の牛を売れ!』というタイトルからして型破りなこちらの本。
基本的にはマーケティングの本ですが、
スターバックスなどの成功企業の実例も盛りだくさんで、
単純に読み物として美都は楽しみました。
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また、もっとビジネスのコアに近い戦略的な内容をお望みであれば、
『型を破って成功する−ビジネス躍進への8つの戦略』を強力にオススメ。
どちらかというとコツコツ派の方にこそぜひ一度読んでいただきたい。
飛躍するぞ!という意気込みにさせられます。
自然と元気に、やる気にさせてくれるオススメの一冊です。
ゴールデンウィークも終わったことだし、
次なる飛躍のときに向けて、ぜひご一読くださいませ!
★『紫の牛を売れ!』 by
セス・ゴーディン
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★『型を破って成功する−ビジネス躍進への8つの戦略』
by
ジョン・オキーフ
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発行者
: 佐成美都
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《編集後記》
♪初めてプリペイド携帯電話ってものを購入しました。
会社で必要だったからなんだけど、
身元確認なんてものも何もなく、
極めて簡単に入手できてしまうこの現実を自ら体験し、
改めてセキュリティーの甘い社会の恐ろしさを感じている今日この頃であります。
♪休日が続くと、社員が浮き足立って社内の秩序がめっちゃ乱れてる感じ。
パリっとして頑張りたいですね、こういうときこそ。
栄養、睡眠、休養、そして情熱!
元気に、パワフルにいきましょう!