【ニューヨーク発】なおちゃんのバンド日記
[ Last Updated : 4/22/98 ]
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- バンドの話 <その5:バンド名変更!>
バンド名変更!
さて、弁護士のおかげでマネージメント契約が大幅に遅れてしまったが、その間、僕達はすることがなくてブラブラしていた訳ではないのである。 突然、バンド名を変更する必要が出てきたのだ。
GRID はもういた
僕達は今まで "GRID" と名乗っていたが、実はイギリスに "THE GRID" というダンス・デュオが存在していた。 僕はその事を知っていたのだが、その THE GRID というのはそんなにビッグじゃなさそうだし、ウチらは "THE" が無いし、まぁたいした事はないだろうと思っていた。 でも、とりあえず彼らの方は、いくらビッグじゃないといっても、いくつかのレーベルからシングルを数枚リリースしているので、マネージャーに調べてもらったところ、「バンド名、変えないとダメだね・・」と言われてしまった。
(それと、実は GRID という名前を思いついた時、ロック・アーティストの名前登録しかチェックしていなくて、ダンス・ミュージックで GRID がいるとは知らなかったのだ ・ ・ ・ )
THE が無かろうが、ダメはダメ
ここから、僕達の苦悩の日々(?)が始まる事になる。 以前の GRID でさえ、結構考えた末に出てきた名前なので、これから新しい名前を付けるのは、かなり困難なのは分かっていた。 しかも、関係者全員 GRID という名前を気に入っていたので、なおさらである。 で、"THE" が付くか付かないは、まったくカンケイないらしく、将来的な事を考えたら、今のうちに名前を変更しておくしか無いらしい。 最後のあがきで、何かテキトーな名前を付けて、その頭文字で G.R.I.D. にしようとしたが、それも弁護士より「ダメ」と一蹴されてしまった。
バンド名と格闘の毎日
それからの毎日は、ベッドに入っても、テレビを見ていても、雑誌を見ても、道を歩いている時に思いついたり、目にする文字、単語、会話、そこにある物すべてバンド名として考える様になった。 そして何か思いつく度に、バンド名登録ページで探してみる。 そして驚くべき事に、大抵はその名のバンドが既に存在しているのである。 バンドとして使われていない単語が一体いくつ残っているのだろう? といった感じだ。 別に単語にこだわっているわけではないが、色々と考えても、フザけた名前ならいくらでも出てくるのに、どうもマジメな名前は出て来ない。(フザけた中でも、一つ真剣に考えたのがあったけど ・ ・ ・ )
テーマはミステリアス?
もちろんメンバー全員にも、いくつかアイデアを出してもらうわけだが、どうもしっくりくるのが無い ・ ・ ・ マネージャーのヴィンス、彼のパートナーのピエールも含めて全員でミーティングもした。 大体のテーマは "ミステリアス" ・ ・ ・ 僕は特に "新しい物質" とか "音源" 的な言葉をうまく組み合わせられないかどうか試してみた。 だが、どうも「これだ!」というのが出てこない。 そして、たまに出る「これだ!」というのは、またもや既に登録されているのである ・ ・ ・ こうなってくると、本当にいやになってくる。
もう何でもアリ?
結局、良さそうな名前を4つほど挙げておいて、そこから選ぶ事にした。 もう、何が良いのか悪いのか、よくわからない状態だ。 とにかく何か決まれば、そのうちにそれらしく聞こえるハズなのだ。 そして、友人達に電話して、どれがいいか意見を聞いてみた。 みんなも大体、僕達と同じような意見で、名前が決まりつつあった。
ひょっと出た単語
そんなある日、ひとつの単語を思いついた。 それは "emit"(イミット)という単語で、"発する" とか、"放出する" という意味がある。 どこから思いついたかというと、発光ダイオード(LED) の真ん中の "E" (emitting) からだ。 個人的に、発光ダイオードの、あのボヤッとした光が好きなのだ。 それと、こちらでは大物になったしまったバンド、Stone Temple Pilot が、車の STP オイルからアイデアを得たという逸話も、LED を連想させるヒントとなった。 そして、emit という単語がバンド名として登録されていない事を確認した。
ついに「これだ!」?
僕にとってこの "emit" というのは、かなり「これだ!」に近かったが、発音した感じがちょっとロックっぽくないので、人に言うにはちょっと自信がなかった。 とりあえず、友人の一人に電話して、候補に挙がっているバンド名について意見を聞いてみる ・ ・ ・ そして最後に「あとさぁ・・このォ〜 ・ ・ ・ えっと〜 ・ ・ ・ emit ってーのはどうかなぁ〜?」と言ってみた。 すると意外にも「そりゃいいや! 今までので一番いいよ!」という返事が返ってきた。 しかも、友人は話しているうちに、その綴りが "time" の逆だという事を発見した。 彼は「こりゃいいゼ、時間(時代)
に逆行するヤツらってワケだ!」と言って笑った。 早速メンバーにこの事を話すと、すぐに気に入ってくれた。 残るはマネージャーだ ・ ・ ・
バンド名は EMIT
皆が気に入っているのは分かっているが、いざヴィンスに言おうと思うと、どうもまた自信が無くなってしまった。 結局、友人に話した時と同じ様に、会話の最後に「あと ・ ・ ・ emit ってのがあるんだけどォ〜 ・ ・ ・ 」と言った。 するとヴィンスは「そいつはいいや、それにしよう!」と、その場であさっりと決めてしまった。 彼が最も気に入った理由は、emit とは光だけでなく、音や、熱、匂い、信号など、あらゆる物質を放出するという、限りないイメージ(ロックのヴァイブとか、オーラとかも ・ ・ ・ )が出来るので、 彼の描いていた "ミステリアス" というテーマに最も近いという事だ。
その時ヴィンスに、綴りの話をするのを忘れてしまったのだが、数日後に話したら、「オマエら天才だぜ!」と、大笑いして喜んでしまった。 ・ ・ ・ まぁ、そんなこんなで、結局バンド名が決まるまで一ヵ月くらいかかったのであった。 ・ ・ ・ まったくやれやれであった。
NAO
ミュージシャン
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