【ニューヨーク発】なおちゃんのバンド日記
[ Last Updated : 6/12/00 ]
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- バンドの話「スウィマーへの道」篇 <その16:スウィマーの謎">
すっかり Swimmer のファンになってしまった僕は、こりゃ、CDを買うしかないな・・・と思っていた。 こんな「ファン感覚」は高校生以来じゃないかなぁ?
そんな時、ジェフリーが「ヘェェーイ、これ見つけたよ・・・」と、Swimmer のCDとプロモーション用の資料を持ってきた。 「これこれ! このバンド良かったよ!」と僕が言うと、「そうか・・・それじゃ、COVER マガジンでレビューを書こう・・・誰に書かせたらいいかな?」と聞いてきた。 僕はフリー・ライターのリディアちゃんを提案した。 彼女ならこのテのは好きだろう。
そして僕はアパートへ帰ると早速 CDを聴いた。 「ふむふむ・・・」 そうそう、こんな感じの音だ。 でも、ライブのほうが音のバランス・・・特にヴォーカルの音が良かった気がした。 CDのヴォーカルはどうも曇って聞こえた。
それと同時にプロモーション資料を読んだ。 ふむふむ・・・ヴォーカルの名前は Anday と書いてアンディーと読むらしい・・・。 スコットランド出身、ロンドンで音楽活動をするが、NYに魅せられ渡米、Swimmer 結成・・・デビュー。
「な・・・なんじゃそりゃぁ?」
NYに魅せられ渡米・・・っつったって、ビザは? バンド結成から約2年らしいから、グリーン・カードでも持っているのか?? しかもここ NYのバンドじゃないか。 それで、メジャー・レーベルからデビューしているにもかかわらず、どうして今まで聞いた事が無かったんだ?? 一体どこで活動していたんだろう??
同じく NYで音楽をやろうと、もがいている自分には理解に苦しむ内容だった。 NYに住みながらバンド結成たったの2年で、あれだけのレベルの事をやるのはそう簡単じゃぁない。 しかも「外国人」としてだ。 ビザの事を抜きに考えても、まずお金がかかる。 そしたら仕事との両立だってしなきゃならない。 それとも彼は単に金持ちの息子なのか???
まぁ、とりあえず資料を読んで確認出来たことは、メンバーがそんなに若くはなかった事だ。 正確な年齢は分からないが、一番フケて見えるギタリストはやはり僕と同世代だし、少年のように見えたアンディーもそこまで若いわけはさそうだ。 きっと20代後半はいっているはずだ。 それらはメンバーの経歴で大体想像がついた。
・・・なんて事を色々と思いながらも、CDのレビューを書いてもらうために、ライターのリディアちゃんに連絡した。 彼女は快く引き受けてくれた。 そして資料の受け渡しのために彼女とカフェで落ち合ったのだが、彼女は来るなりに「ねぇ! 私のカレが Swimmer のメンバー知ってるって言ってたわよ!」と興奮気味に言った。
リディアちゃんの彼氏はジムというヤツで、ローカルのバンドでシンガー兼ベーシストをやっている。 背が低く、ちいさいリディアちゃんに似合わないくらいゴツく大柄だが、おとなしくシャイな男である。
しばらくすると、そのジムがのっそりとやって来た。 彼は Swimmer のCDを見るなり、「いつの間にこんなの作っていたんだろう?・・・知らなかった・・・」と言った。 彼が言うには Swimmer はマネージャーとの関係が凄く良いらしい。
ヴォーカルのアンディーについては、「いい奴だよ・・・すごいシンガーだよね」と言っていたので、僕が「気難しいんじゃない?」と聞くと「そうだね・・・難しそうだね」と言った。 実はジムもメンバーの誰かは知り合いらしいが、バンドの事情はあまり良く知らないらしい。
そんなある日、マーヴァリック・レコードの PR担当者から電話がかかってきた。 いきなりだったので僕はギョッとした。 が、すぐにそれがジェフリーの「例の手回し」だという事は想像がついた。 電話の相手はハイディという女性で、マーヴァリックの PR担当者だった。
彼女は「前に送った Swimmer のCD気に入ってくれたかしら?」と聞いてきた。
「もう、気に入るなんてもんじゃないよ! ライブにも行ったし、ファンになっちゃったよ!」と僕。
「それは良かったわ! じゃぁ、記事を書いてもらえるかしら?」
「もちろん、ウチのリディアが書くよ」
「じゃぁ、6月に彼らがアービング・プラザでライブをやるからあなたたち2人をゲストに入れるわ・・・」
そんなわけで、また Swimmer を見る事になった。
すいまーに近づく次回へつづく。
NAO
ミュージシャン
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