【ニューヨーク発】Kick Chaos!

 [ Last Updated : 7/21/97 ]

<ストーカー出現! 怖〜い!>

ここんとこ週末もろくに休む暇もなく忙しくしていたんだけど、今週はやっとのんび りする時間がとれたので近所のトンプキンズ・スクエアー公園に日焼けに行くことに 決めました。本とクッキー、冷たい飲み物、タオルにといろんな物を鞄に詰め込み気 分は晴れ晴れ楽しいピクニック!

公園に着くと大きな木の近くにゴザを敷いてオイルを塗って準備完了。横になって本 を読みはじめたら、頭の上の方で人影を感じ起き上がったら、オリエンタル系の20 の半ば位の割と感じのイイ、おとなしそうな男の子がラジカセと本を持って私から少 し離れた所に立っていた。「ここに座ってもいいですか?」と聞くので「どうぞ」っ となんの抵抗もなく答えた。あら、丁寧な人ね、っと私はあさはかにも思っていた。
今から思えばそんなことを聞くのはおかしい....だって公園は私の所有物ではないか ら。勝手に座ればいいでしょ。そのときは何も考えずに又本を読み始めた。

「これは中国語の本」っと話しかけてきたのは奴(オリエンタル系のその男を仮に奴 と呼びます。)がやってきて5分もしてない。漢字とひらがなからなる表題のついた本を 読んでいる私にそう聞くのは、これは奴は漢字を知らない。韓国生れなんだろうか...。
私は「日本語」っとぶっきらぼうに答えた。内心うるさい人だなーっと少しイライラ しながら。

なんだか居心地の悪さを感じる。寝返りをうつために体の向きをかえると何となく奴 と私との感覚が狭まってきたように感じる。気のせいに違いない。隣ではアメリカ人 のグループがベルサーチを殺害したクナナンについて討論している。寝返りをうつ。
目が合った。

体中にたまらない暑さを感じて目が冷めた。30分位ウトウトしてしまったのだろうか。 顔に本をのせたまま仰向けになって、首筋に汗が流れ落ちるのを感じる。鞄からタオ ルを取るために寝返りうった時もうすでに奴はそこには居なかった。やっぱり気のせ いだったんだ..と気をとりなおした。でも何だか空気が悪い。視線を感じるのである 。奴は私と平行線上に横になっていた。私を見てた。私のことを直視していた。私が にらみつけてもその目を外さない。私はさすがに気持ち悪くなってたくさんの人ごみ の中へ身を隠した。

夕方近く陽もゆるんで風が心地よく体の火照りを沈めてくれた。すっかりさっきまで の不快感もなくなりかけたころだった。「ここに座ってもいいですか?」っと誰かの 声。驚いて跳ね上がると奴がいた。”WHY????”っと思いきり意地悪に言ってや った。それなのに奴は腰を降ろしかけたので、私はプリプリと怒って場所を変えた。 奴は私が去って行くのを見るやいなや公園から出て行った。それを見届けた私は最後 の日焼けを暫く楽しんだ。

そろそろお腹がすいたし家に帰ろうと時計を見たら6時だった。なんと6時間も公園 に居たことになる。足早に芝生日焼けエリアを出て公園を出ようとした時思わずゾ〜 っとした。奴は公園にいた。ベンチにすわって私をみていたんだ。

 (続く. . . ?)

 
 杉下 さとみ
 メディア・アーティスト

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