ボイスレター | 4/4 | 渋谷東急2 | 監督/デヴィッド・カーソン | 脚本/ニコラス・ヒックス=ビーチ、シェリー・ミラー |
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地味に公開されていますが、なかなかよくできた小品。金もかけてないし、俳優に奢っているわけでもない。でも、お話はなかなか面白いし、ついつい引っ張られますね。死刑囚とカセットテープの文通をしていた4人の女。その1人が嫉妬して、釈放された元死刑囚を脅す・・・。で話はどうなっていくんだ? と思っていたら、連続殺人になって、元殺人犯が巻き込まれていく・・・。って、骨格はよくある話なんだけどね。枝葉をうまく変えて成功している。それに、出てくる女性が、まあ、みな高齢ではあるけれど魅力的だし。そうそう。FBIの女もフランス人っぽくてイケてましたね。惜しむらくは、人物造形の浅さか。105分の尺なのだから、あと15分足して描き込むと、もっと魅力的になったろうに。"Letters from a Killer"が原題。 | ||||
グリーンマイル | 4/5 | 上野宝塚劇場 | 監督/フランク・ダラボン | 脚本/フランク・ダラボン |
スキがなくそつがない。ツボを心得ている。久しぶりに完璧な映画を見たという気がする。瑕疵がない。しかも、ハラハラドキドキや、ユーモア、そして、じわっと涙に来る感動もある。うーむ。アメリカ映画恐るべし。話は、単純なんだけど、いろいろな要素が一枚一枚積み重ねられていって、とっても重厚なドラマをつくり出す。しかも、気をてらった表現なしにだ。しかもだよ、登場人物の類型化ったりゃありゃしないのに。正義はあくまで正義で、悪はあくまでも悪。そして、観客を上手に感情移入させてしまう。考えさせる問題作とか、大作とかいうのではなく、いかにも映画的な映画とでも呼ぶべきか。 | ||||
ケイゾク/映画 Beautiful Dreamer | 4/5 | 上野セントラル3 | 監督/堤幸彦 | 脚本/西荻弓絵 |
この映画を見るということはお金をドブに捨てるようなものだ。こんなものをつくって喜んでいるから、日本映画はバカにされるのだ。もし、10分以内に劇場を出たら4/3のお金が戻るシステムだったら、さっさと座席を蹴飛ばして出たに違いない。中座しても料金が戻らないシステムだから、仕方がない、最後まで座っていた。途中で少し寝た。最後までつまらなかった。分からないしね。エラリー・クイーンのミステリのパクリやテレビドラマのつづきや、死後の世界(?)みたいな自己満足やっているバカどもは、さっさと映画から手を引いてもらいたい。金返せ! | ||||
スクリーム3 | 4/12 | 上野東急 | 監督/ウェス・クレイヴン | 脚本/アーレン・クルーガー |
うわー。はっきり言って、何がなんだかわかりません。うげげげげ。1、2も見てるんだけどね、私。1は印象深いけど、2は途中で寝たしなあ。で、3も爆発のちょっと手前で寝てしまった。ちと睡眠不足ではあったのだけど。それを起こすだけのパワーはなかったね、3には。で、1、2のお話克明に覚えていないので、みているのが当然、といったお話運びについていけなかった。名前も?が多かったし。なんか、ただ、ギャーギャーやっておったなという印象しかないです。でねラストで犯人が分かっても、その動機も何もよく分からなかった。いったい、何だったんだ? この映画は。 | ||||
スペーストラベラーズ | 4/19 | 上野東急2 | 監督/本広克行 | 脚本/岡田惠和 |
なかなか見せる脚本です。人物の造型がいい。これだけ人物が多いと3〜4人しか描けず、あとはつけたしになっちゃうんだけどね。登場人物すべてに良くも悪しくも感情移入させてしまう力量はさすが。そして、テンポのいい場面転換が、中だるみをなくしている。立派。しかも、ユーモアのセンスがとってもいい。この、手垢がついた設定と、ありがちなストーリー(銀行強盗というと記憶に残っているのが、あの秀作「遊びの時間は終わらない」監督/萩庭貞明なんですがね。とんでもないアイディアで呆気にとられたものです)を見せてしまうんだから、ほんと、敬服します。まあ、気になるというところというと・・・3人組が失敗した、と気がついて狼狽もしなければ、先のことも考えようとしない、というのがちょっと不自然ですけど。まあ、そういうのは些細なこと、と却下してしまってもいいぐらいの出来でした。 | ||||
NYPD15分署 | 4/27 | 新宿ピカデリー2 | 監督/ジェームズ・フォーリー | 脚本/ |
原題は“CORRUPTOR”で、堕落した奴、とか、賄賂まみれの野郎かね。って聞くと、話の内容が分かっちゃうんだよね。さて、いきなりの爆発、銃撃戦、度派手なアクション。めまぐるしいストーリー展開。スピード感にのせられて1時間50分はあっという間に過ぎ去ってしまった。福建ドラゴンのアンチャンたちと、ドンみたいなオヤジと、ヒゲのジジイと。その関係がよくわかんないままだったけれど、まあ、そういうのはいいか、突っ込まなくても、って感じ。ダーティな役にしては悲壮感も汚らしさも感じさせない。ま、その分、印象は弱くなっているのですが。しかしなあ、これぐらいのストーリーとアクションなら、日本でも撮影できるだろうになあ、と思えるのだけれど。なんで、やらないのかな。・・・できないのかな? やっぱり。 |