雰囲気を食べよう



◆まずは鳥わさで熱燗なんぞを

ここ行くと、お酒飲まないといけないみたいな気分になってくる。むかし、女の子と夜に行ったとき「ここは飲み屋なんだ」といったら、素直に信じ込まれてしまったほど。午前中行っても飲んでるオヤジとかいるからなあ。でも、僕はラグビーのシーズン中は秩父宮で試合が終わった後、銀座線でここへくるので、4時前後。で、鳥わさとわさびいもと熱燗を頼みます。ここのお銚子は、本当に1合入ってるんじゃなかろうか?他の店の7勺とっくりのつもりで飲んでいると、なかなか空かないので焦る。だから、2本目を頼もうかどうしようか、よく迷ってしまったりするのです。客筋は、オヤジ系が多かったのですが最近はネーチャンも見かけます。着物姿のままやってきて、ちょっと飲んでは店内を睥睨している爺さんとか、風呂や帰りの婆さんとか最近見ないけれど、生きているんだろうか?こういう人たちも、古風な昔風の建築とともに店の意匠の一部だと思うのだけれど、そういう風情は少しずつ削られていく。ま、仕方ないか。僕も削っている一翼を担ってるんだから。ときどき有名人がいたりします。小さん師匠は、噛んでましたね、そばを。尾崎紀世彦さんはバイクでご来店。その他、顔も知らない有名人(?)は随分とご贔屓みたい。というわけで、まだ蕎麦の話題に落ちない。どういうことだ?で、お酒を飲んで、最後に大盛りを食べます。ごく普通の味です。とくに薫りがいいとか、含蓄があるとかいうのはないと思います。駄蕎麦ではないですが、普通の味です。そうそう。飲んだだけで蕎麦を食べずに帰ったこともあるし。いやいや。腹が空いているときは、初めからご飯ものを食べる目的で行きます。ここのかき揚げ天丼、美味しいんだもの。安いし。親子丼が日本一という説もあったりするらしい。






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