DISC REVIEW SPECIAL!
【元気がでるロック!】


 巷では元気の無いと言われる(そんなことも無いけど・・・)UKギター・バンドを応援しようと企画した第一弾が、この「元気がでるロック!」(←ちと恥ずかしいタイトル)。甘いメロディが、胸に染みるマイナーな泣きメロが、熱さがこみ上げてくるようなメロが、勢い溢れるギター・サウンドに乗り、聞いていて一緒に歌ったり、跳ねたりしたくなるようなロックを勝手にそう定義したのです。ギター・ポップのメロディアスな部分と王道ロックのパワフルな部分というおいしさ詰まった音楽だとも思うのですが、どうも世間的にはポップでわかり易い故に初心者向けと思われ、なにかと低く扱われがち・・・。いや、でも、きっとみんな好きに違いない、好きだけど恥ずかしくて言えないに違いない。日記にはそう書いておこう。UK以外にもそんなバンドはたくさん存在してますが、Brit Pop前後〜現在まで知られているようで知られてないUK周辺バンドに限定し、こんな曲でPop iT!ももっと盛り上がりたいという思いを込めてセレクトしてみました。 (Text by Q's)

"Hello"
BABY CHAOS
(7"&CDS) East West

Ueda氏が大好きだったスコットランド出身バンドの2ndアルバム"Love Yourself Abuse"からの先行シングル。ハードエッジでヘビーなリフ、セクシーなボーカル以上にポップなメロディ・センスがツボにはまりました。「トゥルトゥル」と可愛いイントロから始まる元気でキャッチャーなこの曲はかなりクラブ向け。
"Someone Always Gets There First"
BENNET
(7"&CDS) Roadrunner

ルックスは全然良くないんだけど、ユーモアと楽しさ溢れる感じがすごく好きだった4人組。ライブも見たけど、終始和やかで楽しかったな。これは3rdシングルでもっともキャッチーで好きかな。アルバム"Super Natural"にも収録。歴代のロック・バンドに敬意を表した"I Like Rock"もバーストしまくっていてお薦め。
"Circles"
THE CANDYSKINS
(7"&CDS) Ultimate

残念ながら去年4枚目のアルバム出して解散しちゃったオックスフォードの4人組。90年代初めから活動していたんでリリースもかなりあるのですが、なんといっても3rdアルバムがお薦め。青臭く、切なく、元気一杯とこの企画にぴったりの曲だらけ。その中からシングルにもなった"Circles"をご紹介。徐々に迫ってくるイントロのギター、強弱のある構成といい、何度聞いても胸躍らされますね。
"Breathe Underwater"
CARRIE
(7"&CDS) Island

元EMFのベースだったZac(亡くなられたとのこと。合掌)含む4人組の2ndシングル。90年代風なギター・サウンドにビートルズ的メロディと印象的なハーモニーが乗ったパワフルでポップなナンバー。ソフトからハードなアプローチまでこなせる雑食性と幅広さも魅力でしたが、アルバム"Fear Of Sound"をリリースし解散。メンバーの内2人はLittle Hellに加入。
"Modern Animal"
CRASHLAND
(7"&CDS) Independiente

レーベルも移籍し4人組となって再出発、最近Newシングルを出したばかり。これはデビュー・アルバム"Glued"のオープニングでシングルにもなったナンバー。3ピースらしいシンプルながら力強い演奏と初々しさも残った胸キョンなメロディが魅力的。B面"Hanging On The Telephone"の疾走カヴァーがこれまたグッド!
"If I Was Barry White"
THE DAISIES
(7") Regal

Pop iT!史に必ず出て来るhidekickとQ'sの出会いを生んだ運命のシングル。サビのパパパでバーストするA面ではなく、今回はB面の"I Don't Care"。イントロから勢いで突っ走る甘酸っぱいパンキッシュな曲。潔さもいいね。この1枚で解散してMedalを結成。
"Bag Of Spanners"
FANTASMAGROOVER
(7"&CDS) Club Spangle

Fierce Pandaのコンピ"Joy Of Plecs"に収録された3人組の2ndシングル。1stのB面"How Long is a Martian Day"でのノイジーな間奏はパンクよりもシューゲイザーとかノイジーなバンドの影響を感じます。この曲もサビに近づくほどに胸に込み上げてくるようなメロディは知らず知らず口ずさんでいるくらい頭から離れません。どうやらThe Bruxsa Jet Crashと改名しアルバム制作中らしいのですが、果たして?
"Rosie & Gim"
Gel
(7") Che

デビュー・アルバム"Sparkly Things"をリリースし解散したReading出身4人組のデビュー・シングル。メンバーのほとんどがまだ10代だったこともあり、若さで突っ走るポップでパンキーな曲から、10代特有の初々しさというか甘酸っぱさが感じられるのがまた魅力です。後半のパパパ・コーラスも微笑ましい。メンバー2人は現在Sunset Sound。
"Addicted To A T.V.""
THE HIGH FIDELITY
(7"&CDS) Vinyl Japan

ネオアコ、ガレージ、ハウスと変わり身の術でPrimal Screamと同じく一世風靡したSoup DragonsのSean Dicksonの新バンド。このバンドでは、今までやってきた音楽の要素を自由に気ままにミックスしているといった感じでしょうか。このデビュー・シングルは、歪んだヴォーカルと強烈な4つ打ちの超ハイパーな電気仕掛けパンク!で、非常に驚かされました。
"Sitting At Home"
HONEYCRACK
(7"&CDS) Sony

Wildheartsもそうだし、メンバーの新バンドJellysやYo-Yo'sとかも聞くんだけど、今ひとつ好きになれない。でもこのバンドだけはなぜか好きなんです。キャッチャーだけど胸キュン度の高いメロディとボーカルの声が妙にマッチしているからかな。ハード・ポップなタイトル曲の完成度も高いし、B面のサビなんて大好きなFive Thirtyを思い起こさせてくれるし。アルバム"Prozaic"を残しあっけなく解 散。
"There Goes My Life"
HOOVER DAM
(7") Club Spangle

1st"T-SHIRT 69"の甘さと切ないメロディはそのままに元気良さも加わり、よりギター・バンドらしさを感じさせるHooverdam(現Captain Soul)のセカンド・シングル。この曲も出た当時からよく回しました。一時期レコ屋で2、3百円で投げ売られていて悲しいかった思い出が。Captain Soul改名後のデビュー・アルバムに新バージョンを収録。こちらも良し。2002年2ndアルバムが出る予定。
"Mr.Wilson"
THE HORMONES
(7"&CDS) V2

元Puppy Love BombのMarcが結成したバンドの5枚目のシングル。Brian Wilsonに捧げた暖かいメロとハーモニーが秀逸のタイトル曲が有名ですが、PLBの頃を思い起こすB面の"Only Ones"が今回のお薦め。グッドなメロディとハーモニーで疾走するなんてすごく魅力的でしょう。アルバム"Where Old Ghosts Meet"も当然必聴。
"Green Hair"
JUNK
(7") Ye Gods

期待していたら2枚のシングルのみでどこかへ行ってしまった4人組のデビュー・シングル。A面の初期マニックスのような勢い溢れまくったポップ・パンクは勿論ですが、B面"Jessica Davis"のThe Primitivesにも通じるようなメロディ・センスも非常に気にいってたんですがね。2nd"Disco Queen"もグッド。
"Miles Away"
MEGA CITY FOUR
(7") Mega City Records

90年代初めのマンチェな横ノリに負けじとパンクな縦ノリ・ビートで突っ走った4人組。元気溢れた疾走感以上に、VoであるWizの頼りなさげな声が乗ったマイナーな泣きメロがたまらない魅力。これは自主制作のデビュー・シングル。勢いから熟練したメロディへとバンドは変化していきましたが、1st〜4thアルバムはどれもお薦め。もっと見直されて欲しいな。
"All Fall Down"
MIDGET
(CDS) Rader

青臭くて元気でポップだった3人組Midget。出るシングルどれも良かったし、1stアルバム"Jukebox"の頃は来日もしたし盛り上がっていたんだけどなぁ・・・。疾走しまくるタイトル曲は当然ヘヴィロテだったんだけど、あえてCDSにしか入っていない、でも裏ヘヴィロテだったモンキーズの"Daydream Believer"のカヴァーを選んでみました。昨年末、日本先行で3rdアルバム"Milgram Experiment"が発売されました。
"Judy Over The Rainbow"
ORANGE
(12"&CDS) Chrysalis

たった1枚で消えてしまった4人組のシングル。メロディとアレンジにビートルズの影響が感じられますが、ただのレトロ主義には陥っておらず、彼ら流にコーティングされた甘〜いメロディとハーモニーがとにかく心に染みてきます。A1のメロディ、ミディアムなB1の切なさと構成、疾走するB2と3曲ともまじで良いだけに、このシングル1枚で終わったのがとても残念。
"All I Want"
POPPYHEADS
(7"&CDS) Emi

この特集からはギター・ポップ過ぎてちょっと外れるかな・・・でも紹介します。Sarahレーベルの同名バンドとは異なるLeeds出身4人組。3枚のシングルが出ていますが、Wonder Stuff風の陰りのある英国らしい曲やマンチェ風グルーブの爽やか曲まで、とにかくギターポップ好きならどれもお気に入り間違いなし。これは、Beatlesテイスト満載の超爽やか疾走ポップで聞いた瞬間ウキウキ・ウエイク・アップ!
"Boy Wonder"
SPEEDY
(7"&CDS) Boilerhouse!

以外や元Drop NineteensなSpeedyの2ndシングル。Voの佇まいからもシェフィールドのBlurと思うようなBrit Popらしいバンドでしたが、この曲はイントロからホーンも炸裂し、熱いながらも爽快感もあるという弾けまくった名曲。サビの「ボーイ・ワンダー」というコーラスで熱さ倍増。期待されながらもアルバム出さずに解散。
"Sun EP"
SUN
(7"&CDS) Polydor

改名する前のSilver Sunのデビュー・シングル。このシングルから既にBeach Boysがパンクしたような彼らのパターンは完成されていました。で、その中から"Captain"という曲を。アルバムに入っていてもおかしくない彼らの魅力溢れたサーフ・パンクな1曲。3rdアルバム出ないのかな。
"I'm Doing Fine"
TC:HUG
(7"&CDS) Playtime

デビュー・シングル"Find"ではグランジに影響受けたバンド程度でしたが、ハードさを押さえメロディを前面に出すことで一気に開花。決定打となったのがこの3rdシングル。OCSがグランジを通過したらこんな感じにもなるかもと思わせるポップ過ぎない、でも妙に頭を離れない切ないメロがたまりません。4thシングル"Go Go UFO"もグレイト! アルバム"Pie Mondo"にも収録。
"Are You Listening"
VOXALINE
(7"&CDS) Stylus 22

1枚シングル・リリースしたのみのバンドでUeda氏でも詳細は不明(笑)。パンクぽい疾走感、キャッチャーなメロ、熱いんだけど熱くないヴォーカルがイギリスらしくて好きでした。B面は、ちょっとBlurぽかったりと、もっと音源聞いてみたかったな。
"Science Fiction"
THE YOUNG OFFENDERS
(10"&CDS) Columbia

アイルランド出身4人組の2ndシングル。初期Supergrassを彷彿させるバースト・ナンバーなのですが、ミュージカル風なアレンジ、大袈裟なコーラスといったグラム要素も加わり、真面目なのかインチキなのかわからないところも魅力的。サビの高揚感がとにかくたまりません。


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