
vol.2 「何をするか」
やりたい技と必要と思われる技。
私が覚えたいのは、このふたつ。
もっとも、必要と思われる技が何なのかは、教える立場のダンナも、わからない、という。
私もよくわからないが、自分の生活に即して考えると、ぼんやり見えてくるものは、ある。
やっぱり、子供が中心――
例えば、小1の息子ガクが中学生の男の子にカツアゲされてたら、「ウチの子に何するの」と割って入るとか。
あるいは、娘のメイがヘンな男にからまれてたら「その手を離しなさい」と制するとか――もちろん、護身術は自分の身を守ることだから、こういったシチュエーションを想定すること自体、無理があるだろうな、とは思う。
ただ、私の中では、どうしても母親の部分が強いのだろう。
"悪者に負けない"場面というのは、自分のことより先に子供を助ける方に、意識が働いてしまうのだ。
第一、私が痴漢にあうとかストーカーにつけまわされるとか、あるわけないので、実は若い頃ほど自分の身にかかる危険は、感じてないのよね(ある意味、かなしいかも)。
でも、そうやって"生活"から発想していけば、何らかの手がかりはあるのではないかな、と感じてはいる。
私なりに、その辺は、ちょっと考えていこうと思う。
一方、やりたい技は、はっきりしている。
柔法と蹴り。
柔法は、手首の辺りをキュッとやっただけで、相手の体がしおたれたようにへたり込む……これが、何かいいんだな。カッコイイなと。だから、やりたい。
蹴りは、好きだから。
拳で殴るというのは、あまり私の中にイメージがない感じ。
対して蹴りは、スッコンスッコン蹴ったら気持ちいいだろうな、という期待感がある。
こういう至極単純な気持ちから始めたいのだ。
というか、しょせん私は少林寺拳法の何たるかを知らない。
なのに、想像とか聞きかじりの世界で、わかったようなつもりでアレコレ考えて、実際にやるのを躊躇してたように思うのだ。
だからこそ、原始的な欲求に衝かれてポンと飛び込む方が、結果的にいいような気がして、「カッコイイ」「やってみたい」を大事にしようと思うのだった。