「親子でアタック歯の健康教室」(第1回〜第4回)
第1回から第3回を通して親子で歯の健康を勉強してもらう教室を設定したのですが、全部出席できた人
は3組の親子だけでした。ごく短い期間内に3回の教室を開催したことや、子どもの塾通い・幼稚園の行事
と重なったことなどが原因して、継続して出席できる人が少なくなったと思います。第4回は前の3回分を
圧縮して、これまでに参加できなかった人たちを対象に開催しました。
以下、実施内容ごとに参加者の声を交えて記述します。
1 親子検診
親子検診は、4人の歯科医師により一斉に行いました。検診結果では、親子とも齲歯が1本もないのは1
組だけでした。親には齲歯があっても子どもにないのは4組ありました。全体として受診態度は大体良好で
したが、歯の掃除はA、B、C、3段階ののBランクで、中等度でした。
2 セルフウオッチング
ビデオを参考にしながら、歯科衛生士によりセルフウオッチング(染め出し)およびブラッシング指導を
実施しました。準備品として、合わせ鏡、歯ブラシ、紙コップ、染め出し液、綿棒、吐き出し入れなどを用
意し、口腔内の観察をしてもらいました。
この結果、オレリ−のプラ−クスコアは平均38.9%と良い値を示しており、比較的よく磨けていると感
じました。これは対象者が比較的若い母親であり、しかも、教室で検診や染め出しとブラッシング指導のあ
ることをあらかじめ案内資料で知らせていたので、自宅でふだんよりていねいな歯磨きをして来られたため
と考えられます。
始めのうちは隣を気にして躊躇していた人たちも、だんだん真剣に自分の口の中を見入るようになり、鏡
と歯ブラシを器用に使って、15分間のブラッシングに挑戦してもらいました。「このような指導を受けた
ことがなかったのでとてもよかった」との声が聞かれました。
3 講演会
「噛むことの大切さ」と「歯を失う原因について」の2つのテ−マで、松本歯科大学名誉教授・医学博士
の橋本京一先生2)に講演していただきました(図8)。たくさんのスライドを交えた講演で、特に咀嚼能
力と知能指数との関係や、乳歯の下にすでに立派な永久歯が出番を待っており、乳歯の管理が悪いと新しい
永久歯に影響を及ぼすことなどについて、母親の関心が高かったようです。質問も多数ありましたが、残念
ながら後の時間割のつごうでいくつかを割愛せざるを得ませんでした。
4 スタディモデル作成のための印象採得
第1回目に、母親だけの個人スタディモデル作成のための印象採得を実施しました。中には「この歯型が
欲しいので教室に参加しました」と言われる人もあれば、反対に、歯並びが悪いからとか、印象採得時の不
快感が嫌だと言う人もありました。でき上った歯列模型を見て「私もがんばって採ってもらえばよかった」、
「どこへ置こうかしら。床の間へでも置こうかしら」とか、「焼死してもこの歯型で検証してもらえるね」
とユニ−クな話題が飛び出して、教室中を笑いの渦に巻き込みました。また、熱心な母親からは「子どもの
歯型も欲しかった。この次、採ってください」などの申し出もありました。
5 親子でおやつ実習と試食会
雪印乳業Mの栄養士・戸田さんに協力していただき、おやつの実習と試食会を行いました。メニュ−はカ
ルシュウムいっぱいのおやつで、「チ−ズ入りみたらしだんご」、「チ−ズビスケット」、「にんじんケ−
キ」の3品を作り、飲み物は牛乳とウ−ロン茶にしました。戸田栄養士から材料と作りかたやバランスのと
れた食事について、説明を受けました。
試食時には、教室参加者だけでなく、栄養士さんと当医院の歯科衛生士をはじめ、この教室に関係した大
勢のスタッフも加わって、懇親会のように和やかでした。始めは堅い表情だった参加者から、「比較的簡単
に作れておいしいですね」、「ぜひ家で作ってみたい」、「母親だけの栄養教室があっても楽しいですね」
などいろいろな感想を聞くことができ、調理用の設備も整っていない狭い研修室内での実習でしたが、予想
以上の大反響でした。

