子供たちとの対応

 「6歳臼歯は歯の王様だ」(第5回・第6回)で述べたように、1歳から10歳までの子どもたちを

どのように扱うか、皆で知恵を絞り合いました。美術の学校や保母の学校を卒業したスタッフもいますし、

他のスタッフもそれに負けじとがんばってアイディアを競いながら、媒体は全部自分たちの手で作りました。

 アンパンマンによる人形劇、歯の紙芝居、子どもたちが直接スゴロクの駒になって遊びながら歯の勉強に

なるようなスゴロクゲ−ム、歯のカルタ取りなどユニ−クなものばかりでした。

 マスコットの「歯っぴ−ちゃん」をB4サイズに拡大して塗り絵に使ったたところ、これは年齢にあまり

関係なく楽しんでくれましたし、待ち時間の調整にもとても有効でした。

 ベテランの歯科衛生士が全体の構成を考えれば、新人がフレッシュなアイディアで応え、媒体づくりのう

まさを発揮しました。媒体と同様にセリフも皆自作です。人の書いたものを読むのではなく、担当になった

歯科衛生士が自作自演するのですから熱が入りました。

 「シ−ラントの話」、「むし歯の話」なども小さい子どもたちにもわかりやすいように、学校の掛け図風

にくふうしました。少しずつ質問を挟んでいくと元気な答えが返り、話す方も本当に張り合いがありました。

 「シ−ラントの話」

 しかし、食パンマンなど好きなキャラクタ−が出ているお話は、お利口に座っていても、少し目を離すと

アッという間にワイワイ、ガヤガヤとたいへんな状態になってしまいます。手遊びのできるものに切り替え

るなど、臨機応変の対応が必要で、なかなか予定通りに進まない時もありました。母親が歯科検診の順番待

ちで待機している時などは、親同士のおしゃべりや子どもが甘えて行くなどして、とてもスム−ズに進行で

きる状態ではありませんでした。そこで、子供はお話を聞く側に、親は少し離れてそれを見守るように位置

替えをしたら、うまく収まりました。いろいろくふうし、回を重ねるに連れて着実に進歩していきました。
   
 ブラッシング指導も、初めは先輩がやりましたが、新人のスタッフも一人残らず指導に当たりました。相

手が子どもであっても、大勢の前で指導することは、慣れないとなかなかスム−ズに言葉が出ないものです。

 歯っぴ−くらぶのテ−マソングを作詞作曲し、歯科衛生士の4歳の娘さんが吹き込んだものを会場のBGM

として流したり、子どもたちのブラッシング指導の時も歌って歯磨きの大切さを指導しました。

 また、親とは別に、子供だけが階を移動する時や、手洗いに行くときなど、必ず託児係りの人たちが付き

添っていくなど、遊び中にけがをしないよう安全面には十分配慮しました。